いよいよラグビーのワールドカップが始まりました。昨夜のロシア戦、面白かったですねえ。最初はどうなるかと思いましたが。

 

さて、1年がかりで取り組んできた下灘駅周辺のストラクチャーですが、いよいよあと1つを残すのみとなりました。夕やけ団地の自転車置き場です(実は駅前の下灘珈琲がまだですが、これは「ルーメット」という移動用トレーラーなので、一応「車両」と認識しています。卵型なので、紙でつくるのはほぼ不可能と思われます)。

 

 

この自転車置き場、ご覧のとおり実にシンプルな構造なのですが、模型化には頭を抱えてしまいました。この支柱をどうやってつくるかです。メジャーをあてたわけではないのですが、写真から推測すると支柱の直径は約10㎝、Nゲージに換算すると0.67㎜ですから、正攻法であれば0.7㎜の真鍮線でつくることになります。

 

 

ところが、何度も告白した通り、小生はハンダ付けが大の苦手です。プラカラーで塗装もせねばなりません。ここまでこだわってきた「小学生でも作れる」「塗料を使わない」という大方針を、ついに最後の最後で放棄せざるを得ないのでしょうか。悔しいなあ。

 

そこでトライしたのは、前回「ホーム上屋」を作ったときに用いた技法、つまり、ペーパーで切り出したものを、裏表貼り合わせて、瞬間接着剤で固める、というものでした。実物写真を使って、設計図も作りました。こちらです。ここまでくれば、あとはサクサクと切り出して組み立てるだけですね。

 

 

ところがです、実際に工作を始めると、小生の技術ではこんな細い支柱はとても切り出せないことがわかりました。奇跡的に切り出しに成功しても、2枚の貼り合わせで強度を保つのは到底不可能です。念のため、大枚をはたいてオルファの「細工カッター」(30度鋭角刃のもの)も買ってきたのですが、パッケージをあける間でもなく、戦意喪失してしまいました。

 

で、悩むこと数日、ジョギング中にふっと思いついたのです。「カラーのセミクリップを使えばよいのではないか」。(何故だかわからないのですが、ジョギング中にアイディアが浮かぶことがよくあります。普段はぼーっとしているお脳に血が通うのですかねえ)。さっそくダイソーで100円のカラークリップを買ってきました。これだったら小学生でも買えるし、塗装も不要です。

 

 

ただし、支柱をプロトタイプの形にするのは到底無理なので、簡略化せねばなりません。新しい設計図がこちらです。

使うのは白のクリップが2つだけです。太さは実測で1㎜と、かなりオーバースケールなのですが、贅沢は言えません。

 

ペンチやらヤットコやらを使って所定のサイズに曲げます。曲がっている部分を一度まっすぐに伸ばすのはけっこうやっかいで、単に真鍮線を曲げるほうがずっと簡単かも。

 

何とか形になりました。

 

クレヨンで適当に汚します。ビニールですから、うまく塗れませんが、何となく色がつきます。まあ、気休めですね。

 

屋根のテンプレートを工作用紙に仮止めして切り出します。

 

屋根裏のシートを木工ボンドで貼り付けます。

 

端の部分を0.5㎜くらい残してカットして、木工ボンドを塗ってから折り曲げます。

 

できたのですが、なんだか左右のサイズが違います。試作品という位置づけなので、気にしないで進めます。

 

一応裏側にディーティル(?)を付けました。屋根は0.3㎜厚のキャノン写真用紙です。

 

工作紙に土台のテンプレートを貼って、支柱用の穴を開けているところ。

 

新兵器の高級接着剤を買ってきました。といっても、190円くらいでしたが。クリップの被膜の素材がくっつくのかどうかわかりませんが、普通の木工ボンドよりは強そうです。

 

出来ました、と胸を張りたいところですが、うーん、出来栄えは微妙ですねえ。現物をみると、まあまあかな、と思っていたのですが、こうして写真で大きくすると、支柱のオーバースケール感が半端ではありません。もうすこし細いセムクリップがあればいいのですけどねえ。

 

ともあれ、これにてプロジェクトSHIMONADAに使用する全ストラクチャーが、仮のものも含めて一応完成しました。ああ、しんど。