下灘駅のすぐ南側に、3階建て、全6戸の瀟洒なマンションがあります。駅から徒歩1分、どの部屋もフルオーシャンビューの超優良物件です。

 

 

 

この建物、伊予市のホームページをみると、1996年に建てられた「夕やけ団地」という名の市営住宅で、要件を満たせば、わりとお手軽な家賃で入居できるようです。こちらは伊予市のホームページより。

 

ここに住んで、毎日、沈みゆく夕日を見ながらビールを飲んだら、とても幸せな暮らしができそうです。おまけに、貴兄が鉄道ファンであれば、ディーゼルカーが見放題です。ただし、駅までは徒歩1分ですが、松山駅までは60分弱かかるので松山市内への通勤はちょっとたいへんかも。さらに二番町の老舗バー「露口」でクダを巻いていて21:08の終電を逃したら、タクシーにせよカプセルホテルにせよ、経済的ダメージは甚大です。

 

この建物、「団地」という昭和チックな響きの言葉と裏腹に、すごくおしゃれなつくりになっています。ご覧のとおり、ベランダや階段部分が優美なカーブを描いていて、タイルのしゃれたオーナメントが入っています。ただし、模型化にあたってはこのカーブが難所で、さらに階段部分は内部がどうなっているかわからず、設計にえらく苦労しました。巻き尺片手に中に入る訳にいかないですからねえ。

 

 

 

模型化にあたって、この建物をスケール通りつくると、小さな駅舎や付近の民家を圧倒する大きさになってしまいます。実際、グーグルマップに投稿されたこちらの航空写真をみると(以前みつけた写真で、著作権者様が誰だかわかりません。無断転載をお許し下さい)、このアパートと右隣の「下灘おしゃれな家」がいかに大きいかがわかります

 

 

貴兄が「海沿いの静かな小駅」をコンセプトにしたレイアウトセクションを作るなら、アパートは多少小さ目につくるとか、あるいは農業倉庫のような他の建物にしちゃうかもしれません。まさに「レイアウト」ですものねえ。ただし、今回は「駅周辺をそのまま再現する」というのが基本方針なので、スケール通り作りました。

 

実は初代パイロットモデルをコピー用紙だけでつくったのは昨年の秋なのですが、階段部分の設計が手に追えずに先延ばしにしていました。こちらが初代のパイロットモデルです。

 

 

その後、階段部分に取り組んだのが今年の6月、続くベランダと手摺りの工作に行き詰って中断していたのを、やっとこのほど完成させました。したがって、1年近く取り組んでいるストラクチャーということになります。ただし、今回の模型もまだ試作品という位置付けで、窓は抜いておらず、一部の着色もまだです。ううう、これをもう1回つくらなければならないと思うと、本当に泣けてきます(好きでやっていることですから、泣くことはないのですが)。

 

例によって冗長な文章で、模型作りまでたどり着きませんでした。続きは次回にいたします。