(その⑯の続きです)
 
誰デモデキル貨物上屋ノツクリカタ その2
 
HOスケールの米国型鉄道模型のことを書くはずだったブログですが、なぜかNスケールで国鉄ローカル線の貨物上屋を作り始めています。今回は前回に続いて、製作法のご紹介です。
 
左の壁ができました。壁の内側は、サンドペーパーで軽く荒らしただけで、筋は彫っていません。内側の壁面保護用の木組み(専門用語では何というのでしょうねえ・・・)は、エバーグリーンの0.5ミリ角棒を使いました。均一な太さの、プラ引き伸ばし棒をこれだけ用意するのはたいへんなので、本当にありがたい素材です。それにしてもこの工作精度は恥ずかしい。ブログ写真用にここだけ作り直したい気分です。裾の部分には0.3ミリのプラバンを2ミリ幅に切り出したものを貼って、コンクリートの土台を表現します。
 
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右は真ん中部分の補強材です。実物と同じ構造の木組みにすることもできますが、レイアウトに設置してしまうと全く見えなくなる部分なので、強度を優先しました。ただし、コンペ入賞を狙うなら、当然実物と同じ構造にすべきでしょうね。もちろん板壁も、1ミリ幅の0.3ミリプラバンを1枚ずつ貼らねばなりません。

 

 
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トタン屋根の素材は、35年前はマッハのプレスペーパーを使っていたのですが、今は絶版です。困っていたところ、素材のストックから、エバーグリーンの0.5ミリピッチの溝が入ったプラ板が出てきました。これも、いつ、何のために買ったのか、忘却の彼方なのですが、ありがたくこの素材を使うことにしました。さすがにPカッターでプラバンにこの溝を掘る根性はないので。なお、ネットで検索すると「プラノイタ」といった国産素材もあるようなので、わざわざ輸入素材を使う必要はありません。これは皆様のほうが詳しいかも。

 

 
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この手持ちのものは厚さ0.5ミリと薄いので、0.5ミリのプラバンを裏打ちして、厚さ1ミリにしました。長さ78ミリ、幅20ミリのものを2枚用意します。両者をてっぺんで突合わせる部分は立てたカッターの刃とサンドペーパーで斜めに削ります。つなぎ目には、後から0.5ミリの角棒を貼り付けるので、多少隙間が空いても大丈夫です。あと、裏側はほとんど見えませんが、気休めに100番のサンドペーパーで木目をつけておきます。塗料の食いつきもよくなるので。

 

 
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左側の壁と倉庫部分と真ん中部分の補強材を、プラ用セメントでがっちり組みます。
 
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支柱には1ミリ角のプラ棒を使います。縦の支柱の一番下は、2ミリ幅に切った0.3ミリ厚のプラバンでコンクリートの基礎部分を表現しておきます。小片の組み合わせなので、パテ代わりに瞬間接着剤を塗って、360番程度のサンドペーパーをかけておきましょう。プラ角棒を設計図にマスキングテープで貼り付けて、プラ用接着剤でつけます。斜めの支柱(「方づえ」というのですねえ)も組み合わせたら、隙間に瞬間接着剤をつまようじの先で、ちょんちょんと流します。なお、下の設計図と微妙にあっていないのは、作っている途中で設計の変更がいろいろあったためなので、一応言い訳しておきます。
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ところで、この構造だと横棒の両端がイモ付けになってしまいます。斜めの支柱と瞬間接着剤による補強で強度的に問題はありませんが、横棒は左右に1ミリずつ長くして、両側を差し込む構造にしたほうが、正確に位置決めができるし、強度も確保できると思います。
 
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支柱の前後にも斜めの支え(方づえ)をとりつけます。だいぶ貨物上屋らしくなってきました。
 
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雨どいは、屋根の下端に0.5ミリ角棒を貼り付けて、カッターの刃をたてて、角を丸く削って、サンドペーパーで仕上げます。縦どいは、0.8ミリの真鍮線を曲げて、ゼリー状瞬間接着剤で取り付けます。屋根の両端には、0.3ミリのプラバンを1.5ミリ幅で切り出した破風板(というのですかね)を接着します。ここにもサンドペーパーで木目をつけることをお忘れなく。以上でほぼ完成です。
 
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裏側からはこんな感じ。
 
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土曜の朝から作り始めて夕方には完成したので、製作時間は約8時間でした。このあとの夕食でハイボールを散々飲んでしまったので(未成年の方は真似をしてはなりません)、後の工作は翌日にいたしましょう。
 
 
(いつになるかわかりませんが、その⑱に続きます)