おはようございます。
新年早々去年の話をするのも野暮な感じもしますが(笑)、2023年下半期の狸穴賞を発表しようと思います!
狸穴賞とは...?
2023年上半期分の記事はこちら
※「2023年下半期に観た映画」が対象で、2023年12月31日ギリギリに観た映画も対象となるので、狸穴賞の決定&記事執筆が年明けになってしまいました。
あしからず・・・
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2023年下半期・キワモノ賞:
「ムカデ人間」(2010年、オランダ)
"人と人を繋げてしまう"ことで有名なグロ映画。
目をそむけたくなるレベルのグロ描写の連続で、キワモノ感満載なのですが、
作品の内容そのものだけでなく、日本向け公式Xの"作品への愛"や"はしゃぎっぷり"も面白いです!
https://x.com/mukade_ningen?s=20
このアカウントの何が凄いって、X上の"パッと見ムカデ人間っぽく見える写真の投稿"を片っ端からリポストしてる所なんですよねw
普通、公式アカウントって関連企業や正式なコラボ相手以外とはあまり絡まない印象ですが、、、
ムカデ人間の公式、マイメロや任天堂、挙句の果てには巨人の選手の練習風景まで勝手にリポストしてて笑えますw
どれもこれも「ムカデ人間」の作風とは真反対のモノばかりwww
(相手にバレたら絶対怒られると思います・・・)
映画本編の凄惨さと、公式Xのテンションの温度差が面白い!
とりあえず、スタッフ達の自身の作品への愛だけは伝わってきますね(笑)
※余談※
公式スタッフが「じゃがりこメーカー」で作ったこの画像
#じゃがりこメーカー pic.twitter.com/nuUstQ69gM
— 『ムカデ人間』公式 (@mukade_ningen) October 23, 2021
「むかでりこ ムカデ人間味」って、何一つかかってない所が一周回ってジワジワ来ますw
その他キワモノ賞の候補に挙がった作品は、「ジャズ大名」(1986年、日本)です。
幕末を舞台とした作品。
遠く離れたアメリカ地で奴隷とされていた黒人4人組が、船でアフリカへ帰ろうとした所、船が難破。そのまま日本へ漂着し、駿河国の貧乏藩・山中藩に保護されるところから物語が展開します。
黒人達と城の人々の交流の中で、城内では黒人達がもたらしたジャズがブームになっていく、というストーリーです。
物語の序盤では、
南北戦争後に法律上は奴隷制度が撤廃されても、黒人達の生活や労働環境は改善しない「シェアクロッパー制」について暗に言及されていたり、
小藩である山中藩が幕末の動乱の中で「倒幕」と「佐幕」のどちらに付くか、時代の波に飲まれていったり
等々、色々と伏線が張られていたのですが・・・
映画終盤はそういった伏線回収やストーリーを一切無視して、登場人物達がひたすらジャズでどんちゃん騒ぎするだけという、「明らかに途中でストーリー考えるの面倒臭くなっただろ」感が漂う結末が笑えましたww
それどころか、どんちゃん騒ぎの中でラーメン屋の屋台やタモリさんが登場する等、"幕末"という時代設定や世界観すらぶち壊していく様が爽快でしたね(笑)
2023年下半期・性癖賞:
「ヒロイン!」(1998年、日本)
舞台は大阪。下町に大型スーパーが進出し、地元商店街とスーパーが対立。
商店街の人達がスーパー経営者夫人とバレーボールで決着を着けるコメディ映画です。
悪役の社長夫人の描写が癖に刺さりましたね!
まず第一に、コメディ作品の悪役にも関わらず、性格や行動が割とガチで悪どい所が良かったです。
・嫌がらせで商店街へヤ〇ザを差し向ける
・商店街チームのコーチに圧力をかけて辞めさせる
・バレーボールの試合中、ケガしてる主人公の足へすれ違いざまに蹴りを入れる
等々、卑怯者な所にメッチャ興奮しました!
最後は主人公のサーブで吹っ飛ばされて敗北、「私が一番~!」と絶叫しながら崩れ落ちちゃいました
これ以降、社長夫人やスーパーがどうなったのかの結末が描かれていない所も、想像を掻き立てられて逆に良かったです!
その他性癖賞の候補に挙がった作品は、「ヌイグルマーZ」(2014年、日本)です。
しょこたん演じる主人公が「ヌイグルマー」に変身し、悪役「チャーリー」や彼が生み出したゾンビと戦う作品。
「キャバ嬢ゾンビ(地球へ降り立ったチャーリーが初めてゾンビ化させた人間)」
「噛まれてゾンビ化したスタントマンゾンビ」
等々の女ゾンビが、ヌイグルマーと戦うシーンがあります!
ヌイグルマーの
「一度死んだ人間は、人様に迷惑をかけないのが死者のエチケットだよ!」
というセリフに興奮しました!
噛まれてゾンビ菌に感染しちゃった被害者でもあるのに、一切の同情なく敵として倒されていく所が可哀相!
2023年下半期・つまらなかったで賞:
「ネオ桃太郎」(2014年、日本)
15分程度の超短編映画で、「桃太郎」を題材とした自主製作映画を撮ろうとする役者やスタッフ達を描いた作品。
ですが、ストーリー展開が意味不明で、上半期つまらなかったで賞の「さよなら人類」に近い雰囲気を感じます。
その上、「役者への容姿いじり」「先輩から後輩へのパワハラ」シーン等、
令和の時代に観ると時代錯誤的な感じもして、観ていてあまり良い気持ちにならない場面が多かったのもアレでした。
※まぁ、今のようにSDGsとかが叫ばれてなかった平成時代の作品なので、この辺は仕方ない面もあるのですが・・・
...「いじり」ネタとかも、ストレートな表現でなく、もうちょっと面白くひねってくれれば笑えるんですけどね~
でもこの作品、「PFFアワード2014 ジェムストーン賞(日活賞)」という賞を受賞しているそうです。
上映作品 - PFFアワード2014『ネオ桃太郎』|第36回PFF
やっぱり僕の感性がおかしいだけで、ちゃんとしたセンスのある人が観たら面白い作品なんだと思います!
その他つまらなかったで賞の候補に挙がった作品は、「劇場版 生徒会役員共」(2017年、日本)です。
延々と下ネタが続くギャグアニメ映画なのですが、どれもあんまり笑えませんでした。(あくまで僕個人の感性の問題ですが)
「美少女キャラに淫語を言わせるエロ」を狙った作品なのかな~とも思いましたが、そういうセクシーさも感じませんでしたね。(これもあくまで個人の主観ですが・・・)
ただ、作中でいきなり披露された豆知識で
「溺れてる人を助ける時は、前から助けると一緒に水中に引きずり込まれる可能性があるから、背後から抱きかかえるようにして助ける」
という知識を得られた分、「ネオ桃太郎」よりは人生の糧になりましたね(笑)
もし今後僕が海やプールで溺れてる人を助ける機会があったら、その命は「生徒会役員共」に救われたことになります・・・
2023年下半期・最優秀賞:
「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」(2023年、日本)
2023年下半期観た映画の中で一番面白かったのは、この作品でした!
ちょうど2023年秋に公開された作品で、サブスクではなく劇場まで行って観てきました。
舞台を関東から関西へ移しての2作目でしたが、1作目の良い意味での"下らなさ"がそのまま関西でも展開されていて、抱腹絶倒でしたね!
白塗り・十二単衣を来て舟遊びや歌詠みに興じる京都人が出てくる一方で、最終決戦ではミサイル兵器が使用される等、時代設定などもメチャクチャでカオスな所も笑えました!
あと物語の冒頭で、阪神の優勝が嬉しくて道頓堀に飛び込んだ滋賀県民の阪神ファンが「滋賀県民の分際で道頓堀を穢した」として逮捕・連行されるシーンがありますが...
2023年の阪神リーグ優勝・日本一を受けて、追加で撮ったシーンだったりするのでしょうか...?
あまりにタイムリーなネタ過ぎて、横浜ファンとしては悔しいですが笑えました(笑)
※余談※
2023年上半期・最優秀賞の「ピーナッツ」には、主人公のチームメイト役でゴルゴ松本さんが出演されていますが、
この「翔んで埼玉」にもゴルゴさんが京浜東北線職員役で出演されています!
ゴルゴさんの出演作品にはハズレ無しかもしれないですね!
その他最優秀賞の候補に挙がった作品は、「ソーセージ・パーティー」(2016年、アメリカ)です。
以前、買い物客のやられシーンで記事にした作品です
やられシーンとか抜きにしても、純粋に作品としても面白い作品でした!
こちらも「生徒会役員共」と同じく下ネタメインの作品でしたが、個人的には生徒会役員共の下ネタよりもこっちの方がツボでした!
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2023年下半期・狸穴賞
最優秀賞:「翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜」(2023年、日本)
キワモノ賞:「ムカデ人間」(2010年、オランダ)
性癖賞:「ヒロイン!」(1998年、日本)
つまらなかったで賞:「ネオ桃太郎」(2014年、日本)