先日、面白い本を見つけたので今回はそのご紹介。。。
稲垣栄洋氏著「イネという不思議な植物」
価格:902円 |
本屋で何気なく手に取った本でしたが、予想以上に興味深い内容でした!!!
人にとって不可欠な穀物であるイネ・米について、生物学、歴史学、民俗学、宗教etc...様々な視点からアプローチ・考察した内容で
面白いエピソードがたくさん紹介されていました!
この記事で全てご紹介することはできないので・・・
今回は特に面白いと思ったポイント2点だけピックアップしたいと思います
①:稲作と権力
学校の授業では、、、「大陸から日本に稲作が広まって、環濠集落&それを治める権力者が現れた」と教わりますが。。。
「稲作⇔権力者」の関係ってイマイチぴんと来ませんよね?
この本ではその関連性・メカニズムが詳しく説明されていて。。。
従来の狩猟生活では、、、
獲物(獣の肉、魚介類etc)はナマモノだからいずれ腐ってしまう
→どんなに多く獲っても、腐ってしまって長期保存できないから全員で平等に分ける
→権力は生まれない
→どんなに多く獲っても、腐ってしまって長期保存できないから全員で平等に分ける
→権力は生まれない
それが農耕生活になると、、、
収穫した米は腐らず蓄積できる
→多く収穫に成功した者は、獲れた米を「富」として貯蓄できる
→より沢山の富を持つ者が権力者になる
という解説がされていました。。。
ただ、これを読んで思ったのは...
狩猟生活だったとしても、、、
例えば5人で4人分の獲物しか獲れなければ、きっとのび太的な奴は分配から省かれるだろうし、、、
逆に狩りが上手い奴(ジャイアン的なガキ大将?)なら「オレ様がテメエらに恵んでやってるんだぜっ!」と精神的優位に立てますよね!
稲作以前にも、親分と下っ端的な力関係はあったのかな~と、何となく想像しています。
それが農耕の登場で、「富・財産」という分かりやすい形になったのではと、、、
農耕で権力が「発生した」というよりは「可視化された」なのかなと予想しています。。。
②:戦国時代の発展
戦国時代に発展した築城技術・堀の掘削技術が灌漑水路に応用されて、田んぼが爆発的に広がったらしいです
戦国時代に発展した築城技術・堀の掘削技術が灌漑水路に応用されて、田んぼが爆発的に広がったらしいです
「戦争が科学・技術を発展させる」とはよく言いますが・・・
原爆から原子力技術やコンピュータは生まれた
毒ガス開発からアンモニア生成ができるようになった
近代以降の科学技術をイメージしがちですが・・・
中世の大昔からだったんですね
普段食している稲作発展の裏にも血塗られた歴史が潜んでいると思うと、、、恐ろしいですね((((;゚Д゚))))