小国・ジュセンリアは、戦争の絶えることのない場所。
そんな国の片隅で、少年グレンは今日も泥棒稼業。
そんなグレン、そしてジュセンリアの運命が変わろうとしていた――――――――
兵士「ネリト荒野においてアボキ軍小隊を撃破しました!」
????「たかだか一個小隊潰した程度で調子に乗るな鼻ったれ!」
????「アボキ軍は奇襲戦に長けている。それを仕掛けてくる前に敵を殲滅しろ!」
魚屋「久しぶりだなコソ泥小僧!」
グレン「よお!魚屋のオヤジか!調子はどうだ?」
魚屋「いやいや、戦争ばっかりで商売あがったりさ」
グレン「ああ、そういや『今の国王は暗愚だ~』なんて、みんな言ってるな」
魚屋「頼むから俺の魚だけは盗まないでくれよ!」
グレン「俺はセレブ専門の泥棒さ!オヤジみたいな貧乏人から盜むなんて、プライドがゆるさねえよ!」
――――
士官「貴様、背中のその酒、俺が買ってやろう」
酒屋「し・・・士官様申し訳ありません!この品物はすでに他の方が注文したもので・・・」
――――
魚屋「キヨモリ軍団の士官だ。奴らは他の軍団の連中に輪をかけて粗暴な奴らだ」
――――
士官「俺に恥をかかせる気か!?処罰するぞ!」
士官「ちょっとこいつをおさえてろ。キヨモリ軍団の士官にぶつかっておいてスルーとは。キヨモリ軍団の恐ろしさを教えてやる」
グレン「トンカチショット!!!」
店員「今日はハッテルの一味がこの店に来るんだよ!」
グレン「ハッテル?何それ、そんなつまらない芸人呼ぶから客来なくなるんだよ!」
次回:『GATHERER』第二話「不思議な少年レリー」 ――『①旅立ち編』