偽装請負とソフト開発
昨年の暮れ辺りから偽装請負が問題になっています。私たち常駐型のSEもいささかの影響を受けるようになりました。
偽装請負とは主に製造業で採用されているアウトソーシングの形態のひとつです。契約上は請負の形をとりますが、実態は発注元の社員が請負業者の社員に対して、作業を直接指示するのが偽装請負です。
派遣社員を受け入れた場合、派遣法や労働基準法に従い様々な形で派遣社員を保護する責務が発生します。そのような責務を逃れるため、実質は派遣社員を受け入れているのに、請負という形をとるのが偽装請負です。
常駐型のSEの場合、派遣契約と請負契約のどちらもあります。私を含め、個人事業者として活動しているSEは、請負契約をしているはずです。
フリーであろうとサラリーマンであろうと、SEが客先に常駐した場合、勤務時間は顧客が規定しているし、作業内容も顧客が指示しますよね。実態としては、派遣と違わないはずです。
それで、どのような影響があったかというと、今の常駐先では「業務委託書」みたいな物で顧客から作業委託をされて、それに対して「業務請負報告書」みないな物を毎月、書くことになりました。
ポイントは、業務の委託は「会社」として受けていることです。私は個人で活動しているSEですが、何社か経由して客先に常駐しています。つまり顧客からみると、個人ではなく契約先企業の人間なのです。
今のところは、これ以上の対応を迫られることはなさそうです。ただ、世間の潮目次第では、今のような働き方が続けられなく可能性もありますね。
偽装請負に対して行政や世間の目が厳しくなると、私たちフリーエンジニアも派遣契約に切替えを迫られる可能性があります。そのときは、派遣事業者として法人化しようかな。
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