2023年2月19日

熊本の人々の多くが、待ちに待って待ちわびていたスポーツイベントが行われる日が

3年ぶりにやってきました。

熊本城マラソン2023
'21・'22年と新型コロナウイルス禍による中断を経て、今回が第10回の記念大会。
そしてこの大会の最注目種目金栗記念熊日30キロロードレース
65回目の大会のスタートを前に、前夜は少ししか眠れず、予定よりも早起きしてしまいました(笑)
 
優勝候補の大本命と目される百戦錬磨の①佐藤悠基(SGホールディングス)がその実力を見せつけるのか
前回準優勝で今回は優勝しかないと意気込む②川端千都(SGホールディングス)の2人を中心に
箱根駅伝で箱根路を沸かせた学生勢が実業団勢に真っ向勝負を挑む、まさに長距離異種格闘技戦。

今回ははたしてどんな展開になるのか!?

 
午前9時

熊本市中央区手取本町:通町筋交差点(鶴屋百貨店本館前)を男女合わせて59名のランナーが一斉にスタート。

気温はスタート時点で14.5℃、湿度:84%、南南西の風1.5mという状況ではありましたが

最初の1キロは3分10秒というスローな入りに。

序盤、104高田凜太郎(プレス工業)が集団の先頭に立ち

5キロ過ぎから⑤西田壮志(トヨタ自動車 九州学院高出身)、⑨髙木登志夫(サンベルクス)らが集団を引っ張る形で進み

今回優勝候補の大本命と目される①佐藤悠基と前回準優勝の②川端千都(ともにSGホールディングス)は集団の後方に位置取り

仕掛けどころを狙う雰囲気をビンビンに匂わせながら進むものの

5キロ毎のスプリットタイムは15分台前半で推移し

15~20キロは15分31秒というスローペースになり、完全にタイムよりも勝負のレースに。

ただこれではまずいと109白石光星(青山学院大学)、⑤西田、111倉本玄太(青山学院大学)が入れ替わり立ち替わりで先頭に立ち

25キロ手前で②川端がスパートを掛け集団を切り崩しにかかり少しバラけた状況で25キロを通過。

そして25キロ過ぎ、ここで①佐藤がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

しかも川端に付いてこいと手で合図をする余裕の走り。

これに後続は付いていくことができず佐藤の独走状態に。

そして2番手集団は②川端、⑩右田綺羅(トヨタ自動車九州)、⑮梅崎蓮(東洋大学)、⑯竹村拓真(東海大学)、111倉本玄太(青山学院大学)、⑥目良隼人(三菱重工)、⑨髙木の7人になり、離されながらも懸命に一つでも上の順位を目指し懸命にフィニッシュへ。

 

そして…

佐藤悠基が1時間30分57秒でフィニッシュ。
大会最年長優勝記録を更新し、先週の山口市での全日本実業団山口ハーフマラソンで自己ベストを更新したのに続いてのこの走り。
今年10/15に東京で開かれるパリオリンピック・マラソン日本代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得しているからこそ成し得られることですが
連闘で疲労が蓄積する中「フルマラソンを想定し、体が重い状態でしっかり体を動かす」ことをテーマに臨んだ(今日付の熊本日日新聞紙面より引用)このレースでラスト5キロを14分38秒で走り切り
36歳でいまやベテランの域に来てこの力強さを熊本で見せつけるとは、さすがとしか言えません。
 
そして2番手争いは
水道町交差点を左折してのスプリント勝負を
⑩右田が②川端、⑮梅崎、⑯竹村、111倉本を振り切ってフィニッシュ。
 
そして佐藤との実力差はあるとはいえ、右田選手にとっては初めての30キロで終盤5人の争いを制して2位を取りきって
これから先のステップアップに期待が持てそう。
また来年熊日30キロにチャレンジしてしっかり勝ちきって
フルマラソンに挑んでほしいなーと早くも妄想が膨らんでおります(笑)
 
そして川端選手は、やっぱり悔しいでしょうねー。
24.4キロあたりで自ら仕掛けて勝負を賭けにいって
先輩の佐藤選手の仕掛けに反応できずに引き離されて最後の最後に右田選手に競り負ける形になりましたからね。
それでも2大会連続の3位以内は立派。
ゆくゆくは佐藤選手の後を継がないといけない存在ですし、来年のフルマラソン挑戦に向けて、さらなる進化を期待したいです。
 
そして今回の上位8名のタイムの詳細と5キロ毎のスプリットタイムがこちら下矢印

今回は前回同様に続いて雨と有明海側から吹き付ける向かい風が影響して(体感でかなり寒く感じられたはず)スローペースになり

優勝タイムが1時間30分台から31分台前半になるのではというのは、こちらの予想通り。

それとは逆に終盤佐藤選手が一気にペースを上げ、2番手以降は激しい競り合いになりながらラスト5キロで15分を切る選手が3人も出るとは

これは全体のレベルが高かったことの裏付けかと感じます。

そして6位の倉本が、一般参加・要請出場選手最上位に贈られる新人賞を獲得しています。

 

その一方でロードレース専門紙「Kuma(くま)」のスタッフによる予想は…

見事に、全員、大外れでございます。

①佐藤と②川端の2人が軸でヒモに誰が来るかってことで

今回のメンバーで3番手の評価が高かった⑤西田じゃなくて

トヨタでもトヨタ九州の方だ!!と見せつけんがばかりに

⑩右田が2番手を取りきるなんて、完全に穴を開けられました。

我々の見る目の無さ、大反省です。

 

後日、振り返りの大反省会の模様を掲載いたしますので、ご覧いただけると幸いです。

 

さて、最後におまけというのもなんですが

今回も熊日30キロロードレースのRKKテレビ(熊本放送)の生中継は

キー局:TBSテレビから移動中継車(TBS 110)を借りての放送となりましたが

この中継車がこの熊日30キロをもって、引退するとのこと。

そうそう元日のニューイヤー駅伝(第67回全日本実業団対抗駅伝競走大会)の2号車として「地球を笑顔にするくるま」(トヨタ自動車と共同開発)がデビューしたので、代替わりということになりますね。

ニューイヤー駅伝にクイーンズ駅伝(全日本実業団女子駅伝)、全日本実業団山口ハーフマラソン、’19年のMGC男子、さらにドラマ「陸王」

系列応援でRKB・OBS製作の別府大分毎日マラソンなどなどで走り続け、実働17年間で総走行距離は19万キロになるとか。

本当に長い間、お疲れさまでした。

そして、この中継車ネタを西区の飽田地区・砂原町から繰り出す

かめきちさん(熊本のローカルタレント)のレースそっちのけのリポートが観られたので、僕としては大満足です爆  笑

 

そんなわけで、次回は予想陣の大反省会の模様をお届けいたします。