今年も、ついにこの時が来た。

6日の開幕から休養日含め17日目。

関東勢が3回戦です全て姿を消し

近畿勢が4大会連続決勝進出を逃したこの夏。

頂上決戦に駆け上がったのは

3度目の決勝進出で東北勢初の優勝なるか、仙台育英学園

初めての決勝進出で山口に64年ぶりに歓喜をもたらすか、下関国際。

どちらが勝っても初優勝の新鮮味ある戦い。

はたして栄冠はどちらに輝くか⁉️

 

第104回全国高校野球選手権大会@阪神甲子園球場:決勝

僕はこれまで通りBS朝日4Kに合わせて、この一戦を見守りました。
 
そして一・三塁側ダグアウトから両校選手が駆け出し 
試合前の一礼。
 
注目の一戦は14時01分試合開始。
仙台育英:斎藤蓉くん、下関国際:古賀くんの両先発投手が上々の立ち上がりで
序盤戦は両校無得点。

そして中盤、4回ウラ・仙台育英、先制のチャンスに4番・斎藤陽(ひなた)くん

欲しかった先制点を2巡目で取った仙台育英

これに対し5回オモテ・下関国際はフォアとヒットでノーアウト一塁二塁のチャンス

ここで8番古賀くんがバント。

しかしこれがピッチャー真正面に行ってしまい三塁送球で二塁ランナーが三塁封殺

そして…

仙台育英・セカンド:秋元くんの見事なフィールディングで4-6-3と渡ってダブルプレイ。

下関国際は反撃のチャンスを逸し、直後に仙台育英が2点追加。

グラウンド整備を挟んで下関国際は赤瀬くんの右中間突破の3ベースを足掛かりに

仲井くんのファーストゴロの間に1点返し2点差に。

これが下関国際にとって反撃の布石となるのか

 

しかし7回ウラ、仙台育英はノーアウト一塁で1番・橋本くんが

ライトへタイムリー3BHを放ち再び3点差に広げ、なおも2つの四死球で満塁に。

4番・斎藤陽くんが三振で1アウトとなった直後、5番・岩崎くんが…

1年間病気で苦しみ、宮城大会でベンチ入り出来ず

必死の努力で本大会のメンバー入りして、決勝の終盤で高めに来たストレートを浜風に乗せて

レフトスタンドに持っていくなんて…

野球の神様が彼に味方したとしか思えないシーンでした。

 

そして8回ウラにも得点圏にランナーを進めるものの、下関国際・仲井くんが踏ん張り

いよいよ9回へ。

下関国際は1アウトから、3番・仲井くん、4番・賀谷(かや)くんが2者連続のレフト前ヒットで意地を見せますが

2アウトとなり、代打:染川くんの打球は…

サードゴロで、試合終了。

仙台育英学園 -1 下関国際

 

大会創設から107年

ついに、東北勢10度目の決勝挑戦で夢叶う❗

宮城代表:仙台育英学園高校 初優勝❗❗

その時、16時25分。
第1回大会の秋田中学から、太田幸司投手擁する三沢(青森)でも、ダルビッシュ有投手擁する東北(宮城)でも
2年連続でこの舞台に上がった八戸学院光星(青森)でも、そして”金農旋風”を巻き起こした金足農業(秋田)でも
つかめなかった東北勢の夢が、ついに仙台育英学園の手によって叶えられた瞬間でした。
そして球審:尾崎泰輔さんの「終わります!ゲーム!!」の力強い声が掛かり、両校選手が一礼。
2022年夏、全ての戦いが終わりました。
下関国際、大阪桐蔭・近江とセンバツ優勝・準優勝校を連破して駆け上がった決勝の舞台
仙台育英の前に終盤力負けではありましたが、最後まで勝負をあきらめない戦いぶり。
堂々の準優勝と言っていいと思います。
 
そして閉会式へ。
仙台育英学園のキャプテン:佐藤悠斗くんの手に、深紅の大優勝旗が手渡され
 
副キャプテンの洞口優人くんの手に、優勝盾が手渡されます。
 
そして準優勝の下関国際のキャプテン・山下世虎くんが、準優勝盾を受け取ります。
 
最後は恒例の場内一周。
大会歌とスタンドのお客様からの手拍子に送られ
優勝旗・盾、準優勝盾、そして金色・銀色のメダルを胸に、聖地・甲子園のグラウンドを一周。

バックスクリーンに整列したファンファーレ隊が大会ファンファーレを吹奏し、最後に「蛍の光」…。

オーロラビジョンに「ありがとうございました さようなら」の文字。

毎年のことながら、熱い夏の終わりを感じ、寂しさを覚えます。

 
その後仙台育英学園の選手たちは、優勝の記念撮影。
昨秋の新チーム結成から、この瞬間を目指して一所懸命鍛え上げてきたし、嬉しい瞬間だったことでしょう。

そして須江航監督、キャプテンの佐藤くん・先発の斎藤蓉くんのインタビュー、本当に心にしみて、感動しました。

5年前の99回大会・🆚大阪桐蔭戦での“ラフプレーまがい”の走塁で猛バッシングを受け

その後部内の不祥事を受けて体制が変わり“ダーティー”なイメージが拭えない中、100回大会で宮城代表の座を手にするものの初戦敗退。

僕が個人的に思うところですが、これが大きな転機になったのではないかと思います。

日々の生活から人間性を磨き、勉強にも野球にも真摯に取り組み

みんな礼儀正しいし、下関国際の山田くんが準優勝盾を受けとる時に拍手して讃えていたし

人間としての教育もしっかり取り組まれている印象を強く受けます。

未だに5年前のことをぶり返してバッシングする輩がいるようですが、今年のチームの選手たちの一挙一動を良く見てから言いなさいと言いたいです。

 

では、改めて準決勝からの勝ち上がりを下矢印

 

仙台育英が聖光相手に大勝して、これが心の隙につながりはしないかと思いましたが

下関国際に対して2巡目からしっかり狙いを絞って先手を奪ったのが勝因かと思います。

下関国際は大阪桐蔭に競り勝った勢いに乗って近江にも勝ち、一部で“下関国際が優位”という声がありましたが、仙台育英の厚い選手層の前に力負けの感は否めず。

それでも並み居る強豪に食い下がり粘り強く戦い抜いた姿は観る者の胸を打つものがありました。

 

 そして今大会全体の勝ち上がりをまとめたトーナメント表がこちら下矢印

昨年と同じく49番目に出てきた智辯学園和歌山が、國學院栃木に敗れるなんて思いもしなかったし

3回戦まで順当に来ていた大阪桐蔭が準々決勝で姿を消すなんて誰も想像しなかったと思うし

思ってもみないことが次々起きた大会でしたが

仙台育英の東北勢初の優勝で、苦難の歴史に終止符が打たれた大会になりました。

一方で新型コロナウイルス禍第7波が広がり抽選会前に集団感染が4校確認されたことを受け

回復への時間を確保するため第7日と第8日の日程を入れ替えたり

新たに集団感染が確認されたチームにはメンバー登録の変更を可能にして出場できるようにするなどして

全48試合1つも欠けることなく出来たことは良かったと思うし、今年に限らず状況に応じて来年以降も継続してほしいと思います。

ただ、抽選会のあとに集団感染が確認され、大会本部がガイドラインを改定しメンバーを10人入れ替えた上で出場可能となった県立岐阜商業(岐阜)が

十分な力を発揮できず、1回戦で社(兵庫)に大敗して甲子園を去ったことに「この辛い経験を次へのステップに」としか言えなかったことが、正直つらいし、今でも悔やんでいます。

それにしても、ベスト8予想は本当に難しい…ショボーン

 

そして、今年は第100回記念大会だった2018年以来4年ぶりに順延なし。 

昨年はオリンピック閉幕後に始まって

「たたりじゃ~びっくりマーク」(byお春ばあさん@Dr.スランプ アラレちゃん)と言いたくなってしまうような

主催紙が「夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める」社説を書いたことに対する天の怒りとも思える悪天候続きで

本当に大会を完遂できるのか…と考えてしまうほどだったし

今でもこの社説を書いた主催紙のダブルスタンダード体質には不快感を持っています。

 

ちなみにアラレちゃんは

「たたみじゃ~!!」と

たたりとたたみを勘違いしているようで…。(右は保育園レディ・皿田きのこちゃん)

 

さて、決勝もBS朝日4Kでリアルタイムで見届けましたが

ゲストの渡辺元智先生(元 横浜監督)・斎藤佑樹さんと実況の山下 剛アナウンサーとの掛け合いが心地よく、落ち着いて観ていられました。
ぼくは山下アナのことを剛くんと呼んでいるんですが、これまで先輩・後輩アナの影に隠れる形でなかなか大舞台を任されることがなかったけど、入社22年目で初めて任された決勝のテレビ実況、素晴らしかった。
しかも、剛くんが実況している試合だと飛び出す頻度が高い、満塁ホームランがこの一戦で飛び出すなんて…なんという“引きの強さ”か!!
でも、ラジオの中継で「私は今年でラストなので…」と語ったのが気に掛かって…。
ホントに今年で最後なの!?それ、取り消してほしい…。
そして優勝校選手インタビューを担当した伊藤史隆アナウンサーが佐藤くん、斎藤蓉くんに「一番お礼を言いたい人は誰ですか」
と問い掛けて「じゃあこの場で、お礼を言いましょうか」って感じで2人がスタンドに居るご両親、そして控えの野球部員にお礼のメッセージを伝えてたけど、ホントにナイスな振りでしたね。
そして、史隆さんは来年3月末で定年で、ABCの社員アナとしての最後の高校野球での仕事が優勝校選手インタビューだったわけですが、今年限りなんてことは言わず、来年以降も高校野球実況を続けていただければと思う次第です。
さて、今年のBS朝日での放送は4Kチャンネルだけとなり、僕が予想していた通り「BS朝日は高校野球中継をやめたみたい」と勘違いする方が多く見受けられ
どうなることかと危惧していましたが、今年も熱量とクオリティの高い放送を見ることが出来てよかったです。
来年以降、大会期間中の暑さ対策として、4試合日の朝の部と夕方の部の2部制をおそらく取るのではないかと思いますが
これまでと変わりなく、熱量とクオリティの高い放送を維持し続けてほしいと願います。
来年の夏も、高校野球はABC!!
 
といったところで、今年の大会の締めくくりと…あ、大事なことを忘れてた。

今大会ベスト8に入った九州学院のことをまだ詳しく書いていませんでした。

九学のことは、また後日綴ります。

それでは、また…

 

P.S. 色々書きたいことがあって大会閉幕から5日後の投稿になってしまいました。大変申し訳ありませんm(__)m

それと、来年までに絶対4K録画テレビに買い替えた~い!!

(8/28 一部加筆修正しました)