みなさま、大変ご無沙汰しております。
さて、第26回参議院議員選挙は10日に投開票され
これからの6年間(神奈川県は欠員補充の合併選挙で最下位当選者は3年間)の国政を担う125名の新たな陣容が決まりましたが
その前に、これだけはどうしても申し上げなくてはならないことがありますので、述べさせていただきます。
参院選投票日2日前の9日に、自由民主党の安倍晋三元総理が
奈良市の近鉄大和西大寺駅前での街頭演説中に銃撃され
17時3分に、お亡くなりになりました。
民主主義政治の根幹である選挙の最終盤に
総理経験者が凶弾に倒れ、懸命な救命治療も及ばなかったという
僕自身起こりうることはないと思っていたことが現実に起きてしまって
今でもこのことを受け止めきれないままテレビやインターネットのニュースサイトに向き合っているという状況です。
僕と安倍元総理とは思想信条・主義主張はやや異なり
7年前の安全保障関連法案の参院特別委員会での強行採決はかなりムカついて見ていていい気はしなかったけど
国のリーダーとして強い信念を持って
難病を抱えながらもその時々の状況に対応されていたことに、敬意を表したいと思っていますし
未だに続く新型コロナウイルス禍において、いち早く海外の製薬会社とワクチン供給の契約を取り付けるよう指示するなど
常に国民のことを第一に考えて行動されていたことに、感謝の念を持っております。
でも、凶器を用いての暴力で思想信条をねじ伏せようとする行為は断じて許されるものではありませんし
ましてや選挙期間中に大物政治家を標的にするなんて絶対にあってはならないことです。
僕個人としては、犯人の動機がいかなる目的であったにせよ、裁判において極刑に処すべきだと考えます。
謹んで、安倍元総理のご冥福をお祈り申し上げますとともに、今後いかなる場合でも暴力によって民主主義社会がねじ伏せられることがない社会が守られていくことを強く望みます。
 
では、本題に戻りまして
今回の選挙は序盤から自民・公明の与党が堅調な戦いぶりで
終盤野党がどれだけ巻き返せるかというところで
僕自身投票率は期日前の分も含めて50%台に届かないんじゃないかと思って
投票当日に投票に行って、テレビ各系列の選挙特番をザッピングしながら見守ろうと考えて
投票締切時刻:20時を迎えました。
 
で、20時ジャストに出た議席予測がこちら下矢印
日経・TXNは分類が他系列と異なりますが、どこもほぼ同じで
「自民単独で改選過半数 維新倍増 立憲・国民・共産改選割れ」という予想。
 
さて、振り返るまでもないかもしれませんが昨年の第49回衆院選は

あまりにも予想と結果が掛け離れたものとなって

FNN・産経新聞に至っては誤差が80という

男女プロゴルフトーナメント「フジサンケイ(レディス)クラシック」の主催者であるにもかかわらず

OB連発、トラブルショットに池ポチャ、ダブルボギー、トリプルボギー

わずかな距離のパットでさえラインの読み違いで外すという

トーナメントゼネラルプロデューサー:戸張捷さんも見ていて呆れ顔間違いなしという無様な外し方でしたが
はたして今回どうだったのか??
 
で、各局とも放送時間内に全議席が確定することはなく
比例代表の開票はどうしても翌朝まで掛かるため最終的にどうなったかということで
各党の獲得議席と誤差をまとめた表がこちら下矢印
各系列が予想した数字と獲得議席との差をすべて絶対値化し、より誤差が少ない所が優秀というわけですが
今回一番優秀だったのは
JNN(TBS系)
でした~。
自民と国民民主党以外すべて的中は素晴らしい。
かつては報道に定評があり「選挙のJNN」と言われていたほどでしたが
昨年の衆院選の反省を踏まえて今回は頑張りましたね。
そして2位は同数で朝日新聞・ANN(テレビ朝日系)、FNN(フジテレビ系)・産経新聞
4位が読売新聞・NNN(日本テレビ系)でした。
※日本経済新聞・TXN(テレビ東京系)は分類が一部異なるため、参考扱いとします。
今回は全体的に前回の衆院選の出口調査の内容の一部を鵜呑みにしたこと(一部の標本として選ばれた有権者が実際の投票先と違う投票先を選択するなど)で
無茶苦茶な結果の乖離が生まれましたが、今回はいつもライバルとして競い合っている局同士が合同で調査を実施しデータを共有して期日前投票の分も折り込み
そこに情勢調査や独自取材を加味するなどして過去のデータなどの補正を掛けたことで
全体的に誤差が少ない結果になったのではないでしょうか。
次の大型国政選挙がいつになるかはわかりませんが
これからも引き続き精度の高い選挙報道をお願いしたいところです。
 
さて、こうなるとどうしても速報性で放送メディアやインターネットに劣ってしまう新聞が
最終版の降版時間に残り何議席まで伝えられているのか
この参院選で与党が勝利すると向こう3年間政治にしっかりと取り組める「黄金の3年」を手にするということで
しばらく大型国政選挙がない可能性大というのも頭に入れ
新聞を資料として残す必要があると考え、今回は投開票翌日の11日
熊本から福岡方面に北上して地元紙や全国紙の版違いなど、多くの銘柄を集めてまいりました。
 
まずは地元紙「熊本日日新聞」(3版)

こちらが我が家に届いた紙面で、2時10分以降に降版されたもので
与党系75 野党系43で 残りが7
 
そしてこちらが最終の5版
3時10分以降の降版で与党系75 野党系46 残り4
おそらく熊本市内中心に宅配されたものと思われます。
両方とも、熊本選挙区の結果について選管最終まで抑えられています。
 
これに対して福岡が地盤のブロック紙「西日本新聞」はどこまで追いかけられているのか
まずは16版B(熊本・大分向け 通常は16版)
与党系72 野党系36 残り17
福岡の開票率93% 熊本は99% 大分は確定。
(1時以降に降版)
 
続いて17版(佐賀・長崎方面 通常は16版)
普段は題字下に佐賀、長崎の表記が入りますがこの日に限って自社出版本の広告が入ってます。
「自公大勝」から「自民圧勝」に大見出しが変わっていますね。
与党系74 野党系39 残り12
九州の選挙区の開票は福岡97% 佐賀99% 長崎91% 熊本は確定
(1時25分以降に降版)
 
そして最終の19版(福岡都市圏向け) 
選挙区はすべて確定。
与党系75 野党系44 残り6まで来てました。
(3時以降に降版)
ということは熊日が西日本よりも降版時間を遅らせていたということかもはてなマーク
今回も西日本は早版の版建てを変えて福岡県内向け(18・19版)の降版時間を遅らせても版建てを変えることなく
対応したということが窺えます。
 
地域面を見ていくと
熊本は自民現職・松村祥史さん4回連続の当選。
 
佐賀は自民現職・福岡資麿(たかまろ)さん3回連続の当選
どちらも組織力での圧勝でした。
 
そして福岡は…
いや~終わってみれば結局この3頭3人。
ダンスインザダーク・ロイヤルタッチ・フサイチコンコルド
自民・大家敏志さん、立憲・古賀之士さん、公明・秋野公造さんの現職3人が
最多16人の争いを勝ちきったという形になりました。
秋野さんは比例から選挙区に転出しての難しい戦いではなかったかと思いますが
やはりあの団体の後押しが効いているとしか言いようがないですね。
でも、開票率99%?
これは紙面の編集過程で各面で食い違いが生じることがよくあるので、仕方ないことです。
 
続いては全国紙
まずは「読売新聞」〔西部15版/14版〕(鳥栖)(通常福岡・山口県下関以外12版)
読売は降版時点で何時何分現在というのを出さないんですね…。
なぜ?降版時間を知られたくないから?
それはともかく「与党勝利」から「与党大勝」へと見出しを差し替えてます。
そして「自民1人区28勝4敗」と自民の強さを物語っていますね。
14版では与党72 野党37 残り16 
15版では与党74 野党39 残り12
 
そして地域面に目を移すと
15版のエリアに熊本も入っていたとは…。
しかも選管確定までしっかり入っているし、いやー驚いた。
 
さらに驚いたことに佐賀は…
はてなマーク14版??
開票率99%って…
佐賀と読売といえば…
 
鳥栖市に
読売新聞鳥栖工場があって距離も近くて福岡同様の版建てになってもおかしくないのに…
なんでこんなある種不遇な扱いにされているのか、よくわかりません。
やはり県全体の人口の少なさもあるのかも…。
 
ちなみに鳥栖にはもうひとつ
毎日新聞九州センター鳥栖工場があります。ご参考まで。
 
そしてTwitterでは福岡の15版を入手とお伝えしていましたが
実際には入手できておりませんでした。
なお福岡都市圏のコンビニなどでは15版が主に並べられていました。
おそらく16・17版が出ていた可能性もあると思うので、後日直接問い合わせてバックナンバーとして取り寄せます。
 
続いて「朝日新聞」〔西部16(福岡・北九州都市圏向け)/14版(熊本向け)〕(印刷工場:福岡)
(通常福岡・北九州都市圏向けは14版△/熊本は13版)
朝日も読売同様に何時何分現在というのを出してません。
14版時点で「自公 改選過半数」から16版で「自民 改選過半数」に差し替わってます。
そして読売とは対照的に「1人区 野党4勝28敗」と野党の不甲斐なさを嘆く見出しが印象的。
14版時点…与党系76 野党系38 残り11
16版時点…与党系77 野党系44 残り3
 
そして地域面は
熊本は開票終了。
 
福岡は全県同一(普段は福岡・北九州・筑豊・筑後の4地域別)で開票率99%でした。
ちなみに朝日新聞デジタルで配信していた「開票ライブ 政治と選挙をしゃべり尽くす!」に出演していた
朝日の朝デジ事業センター長代理・松村愛さん(記者としての政治取材歴が長い方)の美貌についつい惹かれてしまいまして…
心の中は「クレヨンしんちゃん」の野原しんのすけが
きれいな女性がそばにいる時に言う「おねいさ~ん」状態でございましたラブ
 
変わっては「日本経済新聞」(九北15版/九中13版)(西部)
大見出しに変わりはありませんが本文のリードなどが差し替わっています。
13版(0時30分時点)…与党系72 野党系35 残り18
15版(2時時点)…与党系74 野党系41 残り10
 
そして「毎日新聞」〔西部16版(福岡・北九州都市圏向け)〕(印刷工場:鳥栖)
通常は福岡県内全域14版で、熊本向けは宮崎・鹿児島と同じにして12版○統▲
その理由は、熊本・宮崎・鹿児島では極端に発行部数が少ないから。(数年前からこうなってます)
狙っていた銘柄を次々と入手できた中で最後まで見つからなかったのが毎日だったんですが
博多駅まで行ってようやく手に入れました。
しかしながら16面建てで150円か…コスパとして流石にどうかとは思います。
3時時点で与党系76 野党系46 残り3
 
そして地域面は
福岡全域(こちらも普段は福岡・北九州・筑豊・筑後の4地域別)同一で
開票率99%でした。
 
最後に福岡との県境に近いコンビニで手に入れた「産経新聞」(九州山口11版)(毎日鳥栖)
九州山口全域に出さないといけないから
他紙よりも締め切りがメチャメチャに早くて23時現在の数字で
与党系68 野党系30 残り27
 
で、九州山口総合面は…
こちらも締め切りが早い分確定まで行っておらず
最も進んだところは鹿児島で開票50%というところでした。
 
すみません。
今回は画像をかなり入れて思いっきり長い文章になりましたがいかがでしたでしょうか。
 
今回の確定投票率は52.05%となり前回('19年)から3.25ポイント上昇し2回連続50%割れにならなかったことには安堵していますが過去3番目の低さであることに変わりはなく
2人に1人は投票に行っていないというのは、嘆かわしいことと感じております。
でも有権者の半分以上が投票に行っていないからいって「白紙委任」ということではないことを
今回当選した議員の方々には肝に銘じて、この国の閉塞感を少しでも振り払っていけるようにしっかりと仕事をしていただきたいと思います。
 
p.s.今回、僕は朝日新聞と議席予測を許容範囲内に収められるか

1人で大勝負を仕掛けましたが

 

見事に完敗でしたえーん

 

悔しいけど、約束通り朝日新聞デジタルを8月末まで契約しました。

はあ、やっぱり無謀な勝負だったかも…