第101回全国高校野球選手権大会 地方大会
7月29日、九州・沖縄の大会は福岡と宮崎の2大会の決勝を残すのみとなり
福岡の決勝は、秋の九州大会王者でセンバツ初出場でベスト8入りし春夏連続甲子園を狙う筑陽学園(太宰府市 南部第1シード)と
第74回大会(1992年)日本一の経験を持ち、春の九州大会王者で9年ぶりの甲子園を狙う西日本短大附属(八女市 南部第2シード)という
今世代の真の王者はどっちやの??対決。
2011年以降、北部勢が7年連続で制してきましたが(うち九州国際大付属が13~15の3連覇含む4度の優勝)
決戦の舞台は、久留米市野球場(福岡県久留米市)。
この日、僕にとっては仕事休みで、休みの日が決勝と重なり
熊本の次に気になる福岡の決勝が久留米で、となればこれは百聞は一見にしかず、行かねば!!
ということで、クルマで久留米まで行ってまいりました。
福岡大会は、奇数年は南部(久留米、小郡市野球場、県営春日公園野球場など。大牟田市延命球場がメインだったことも)
偶数年は北部地区の球場(北九州市民球場)が、終盤の戦いの舞台になっています。
2年前までは南北をそれぞれ8つのパートに分け、5回戦からメインの球場で“南北対決”となっていました。
今年は南北それぞれのパートを倍の16にして、4回戦から32校による南北対決となり
準々決勝以降をメインの球場で行う形にしたそうです。
昨年は第100回記念大会で初めて福岡から2校出場することになり
北部を「北福岡」、南部を「南福岡」(JRの駅名、電車区の名前ではありません)に分けて行われ
それぞれの準決勝・決勝が、北九州市民球場で行われ
北は折尾愛真、南は沖学園が優勝し、ともに春夏通じて初の甲子園でした。
 
さて、この日は一般道と九州道を併用して現地に着いたのですが
着いた時には、曇り空で
スタンドに入ってから15分ほど経ってにわか雨が降り出し
この時に

とこんなツイートをしておりましたが

僕のスマートフォンで雨雲レーダーを見ると、久留米市中心部が真っ赤…

その中で雨脚が強まり、クルマの中に置いている傘を取りに行くとともに慌ててレインコートを買いに近くのコンビニエンスストアに入ると

筑陽、西短の両校の応援の生徒さん、保護者の方々などでいっぱいに。

レジで精算するのに5分以上かかったかと思います。

それから車を止めている国道210号を挟んで向かいにある久留米百年公園駐車場で傘を取り出して

再び球場に戻っていく際、強烈な雨がこれでもかという感じで降っていて、下半身の膝から下は雨でビショビショ。

球場の正面に戻ってきた際には、こんな会話も聞こえておりました下矢印

「ないよこれは。これはないだろ。」
そりゃ、そう考えますよね。
 
で、スタンドに戻ってグラウンドを見ると
水が浮いて、一面、湖に化したかのような状態。
 
それから15分ほど経つと
水が徐々に抜け始め
 

スコアボードに開始予定時刻がスクロールで発表され

 

お客様が少しずつスタンドに戻り
雨雲が北東方向に遠ざかり、遠雷も聞こえなくなって
 
球場係員の方々が
マウンドとホームプレート付近に掛けられていたビニールシートを外し

 

 

予定より70分以上遅れで、いよいよ試合開始。

 

一塁側:筑陽学園

 
三塁側:西日本短大附属
両サイドぎっしり、内野スタンドいっぱいに埋まる中
2回ウラ、西短が1アウト三塁で6番・吉永くんがライトへの犠牲フライで先制。 筑陽 0-1 西短
さらに3回ウラの西短、1アウト一塁二塁で3番・今村くんが一二塁間突破のタイムリーで2点目
そして神宮くんのセカンドゴロをセカンド・江原くんが捕れず後逸…
その間にランナーが還りこの回2点目、計3点目。 筑陽 0-3 西短
しかも、筑陽は4回まで西短のエース・江崎くんの前に無安打でこのまま行くのかと思っていた5回オモテ
江崎くんが突如乱れ、連続フォアに牽制悪送球が絡み二塁三塁となり
6番・進藤(しんとう)くんがライトへタイムリーヒット。これがこの試合チーム初安打となり2点差とすると
野田くんが高めのボールを振り切って外野へ落ちるタイムリーで1点差。 筑陽 2-3 西短
さらに、送りバントの際、江崎くんの処理が明らかに遅れて、ノーアウト満塁。
しかし、9番・西舘くんを見逃し三振に仕留め、1番・福島くんをセカンドライナー、そして2番・弥富くん空振り三振。
江崎くん、満塁になって開き直ったか、ここは1点差で踏みとどまります。 
 
5回を終わって1点差。
このスコアボード、昨年までは地がグリーンの4色のLEDでしたが、今春1億8900万円をかけてリニューアルされ
黒地のフルカラーになって視認性が向上しております。
 
そして、グラウンド整備直後の6回オモテ
筑陽はランナー1人を
5回に反撃のタイムリーを放った進藤くんの打球が
レフトへの風に乗って、風に乗って、グングン伸びてスタンドイン!
逆転2ランホームランとなって
筑陽がこの試合初めてリードを奪います。 筑陽 4-3 西短
そして8回に互いに1点ずつ取り合い1点差で9回へ。
オモテの筑陽は、1アウト二塁三塁で、福島くんがセンターへ犠牲フライを放ち
さらに弥富くんがライト前へタイムリーを放ち、大きな2点を追加。 筑陽 7-4 西短
 
9回オモテ、西短の攻撃は2アウトとなり
最後は西舘くん、気迫の投球で空振り三振を奪いゲームセット!!
(動画で撮影したもので最後のほうがブレブレでスミマセンアセアセ)
 
筑陽学園 -4 西日本短大附属
筑陽学園、16年ぶり2度目の優勝王冠1
春夏連続甲子園!!(福岡勢では'11年の九州国際大付属以来8年ぶり11校目で通算21度目)
秋の九州王者と春の九州王者の対決は、秋の王者・筑陽学園に軍配!!
熊本の決勝を見ている時もドキドキしたけど、秋・春の王者同士の対戦で
雨上がりで湿気が立ち込め土のグラウンドの状態もベストではない中
ミスが絡んでしまったのは致し方無いとして
両校とも攻守に洗練されていてレベルが高く、こちらの方が遥かに見応えある内容でした。
西短は、5回に思わぬところからほころびが出て、それが元となってひっくり返され突き放されてしまったけど
江崎くん、最後は力尽きたとはいえ、筑陽打線を前半完全に抑え込んで、いいピッチャーだなーと思いました。
でもそれ以上に、筑陽の西舘くんの粘りの投球が上を行っていたし
女房役の進藤くんの2安打1ホーマー3打点の活躍がホントに大きかったです。
 
そして、再び小雨が降り出す中閉会式が行われ
優勝した筑陽学園に賞状
100回記念大会を機に新調された優勝旗
優勝盾が、福岡県高野連・土田秀夫会長(かつて小倉東高校の監督として'93、'96年と2度センバツ大会出場に導いた、あの土田先生。その後小倉東の校長となり、県高野連会長に就任。今春から県立京都(みやこ)高校(行橋市)の校長に)から贈られました。
 
そして準優勝の西日本短大附属には
賞状と
 
準優勝盾が贈られました。
 
最後に
ダイヤモンドを一周し、2週間強に渡る133チームの戦いに、幕が降ろされました。
 
一時は、中止を覚悟して、試合が見られなくなったらどうしよう…と半ば諦め気味になってましたが
雨雲が去って、無事に試合が行われて本当に安堵しました。
久留米市野球場は、実を言うと昨年の第100回記念南福岡大会準々決勝以来でしたが
スタンドこそ相変わらずだけど(なぜかネット裏の手前がロングシートで、後ろ側が椅子席)
内野のグラウンドの水捌けが良くなってたり(藤崎台に匹敵するかも)
気づきにくい部分が色々変わっていたりして、以前より数段良くなっているなと感じました。
後は、スタンドのネット裏を全面的に椅子席にしていただけるともっといいかなと思いますが、いかがでしょうか。
 
そんなところで、スタンドを後にして球場前に出ると
大会の主催紙「朝日新聞」の特別号外(PCからプリントアウトしたA4サイズ)を
どういう訳か、3部も頂いてしまいました。
試合前には、おなじみ「バーチャル高校野球」のうちわも頂いて
うちわは雨でシナシナになってしまいましたが大切にいたします(笑)
そして、今年も福岡大会のパンフレット(というか立派な本に近い。1部1000円)と
クリアファイル(200円)を購入しましたが
パンフレットを、自分の不注意で少し濡れてしまったのを悔やんでおります。
でも、昨年の分と同様大切にしたいと考えております。
 
さて、これで今年の地方大会観戦はおしまいで
この日福岡を含む11大会で決勝があり、昨日は残り2大会で決勝が行われ、全49代表が出揃いました。
その件について、次の記事で…。