第101回全国高校野球選手権熊本大会13日目(20日)
リブワーク藤崎台球場での戦いは準々決勝に入り、Aパートは秀岳館×熊本国府、球磨工業×九州学院と見ごたえある接戦が続きました。
これに対し、Bパートはどんな展開になるかというところで
①有明×八代、②東海大熊本星翔×熊本工業と
これまた興味深い顔合わせで
有明・浅田くんに八高打線がどう立ち向かうか。
そして昨年の決勝の再戦で東海の返り討ちか、熊工の雪辱かをポイントに
この日も朝から現地で観戦してまいりました。
 
さて、この日は、有明×八代の開始前に、始球式がありました。
熊本市の福山貴大くん(一新小・6年)がマウンドに立ち動画で撮りましたが、その模様をひとつ。
見事なノーバウンド投球、かわいかった~ニコニコ
 
では、試合にまいります。
第1試合:準々決勝・有明×八代
先発は、有明:浅田くん、八代:上田くん。
1回ウラ・有明、1番・福島くんが初球打ちで右中間を深々と破る三塁打で出ると
2番・松本くんがライト前にタイムリーを放ち、1・2番コンビで幸先よく先制。
そして注目の浅田くんは、1・2回を三者凡退といい滑り出しかと思われたのですが
3回表・八高は7番・近藤くんのファーストへの打球がまさかのエラーを誘って出塁。
そして送りバントで二塁にランナーが進み、その後2アウトまで来るものの
1番・奥村くんがフォアを選び、一塁三塁というところで2番・西田くんが
2ストライクと追い込まれての3球目・143キロの速球をレフトへ打ち返してのタイムリー。有明 2-1 八代
なおもランナー一・二塁と同点のチャンスで3番・上田くんは空振り三振…。ここは1点にとどまります。
その直後有明は、福島くん・松本くんの連打のあと、3番・山下くんがレフトへ2点タイムリーを放ち、3点差に。有明 4-1 八代
そして5回・有明は、松本くんセンターオーバー2ベース、山下くんのサードへの送りバントが内野安打で
浅田くんがレフト前2点タイムリー、5番・田中くんの代打・井上くんが初球打ちで
レフトオーバータイムリー3ベースと、4連打で3点を取り、1アウト後7番・野口くんのセンターへの犠牲フライでさらに1点追加で計4点。
有明 8-1 八代
差が7点に広がり、有明は浅田くんから2番手の森田くんにスイッチし、浅田くんはセンターへ。
八高はフォアでランナーを一人出すものの得点できず
そのウラ有明は2アウト三塁で山下区がレフト線を破るタイムリー2BHで9点目を奪い
7回2点以上取らないとコールドになってしまう八高の攻撃は、三者凡退でゲームセット。
 

 
有明 -1 八代(7回コールド)
有明が11安打の猛攻で八高を圧倒し、1999年以来20年ぶりのベスト4進出。
 
 
浅田くんは3回に味方の守備に足を引っ張られて失点したものの、失点した後の切り替えがうまかった。
直球一辺倒ではなく緩い変化球を織り交ぜ、4回以降八高打線にヒット1本許したのみ。
余力を持って準決勝に進めるのは、本人にもチームにとってもプラスではないかと思います。
 
八高は、3回に1点差に詰め寄りながら、その後浅田くんの投球術に翻弄されてしまいましたね。
そして先発の上田くん、疲れがあったのかな~。
失点した3イニング全てで連打で失点してしまったのが、その裏付けになっているように思えてなりません。
でも、毎日1時間45分程という短時間で密度の濃い練習をして、選手権で3年連続8強以上って凄いことだと思う。
同じ八代に秀岳館がいて、何かと陰に隠れがち(いや、そんなことはないか)だけど
いつか必ず主役に躍り出る力はあると僕は思っているので、これからもずっと挑戦し続けてほしいと思います。
 
さて、有明と対戦するのは、東海か、熊工か。
第2試合:準々決勝・東海大熊本星翔×熊本工業
 
 
先発は、東海・木原くん、熊工・林くん。
1回表・東海は1番・園田くん、2番・向山くんの連打で無死一二塁とチャンスメイク、3番・本田君のショートゴロの間に二塁ランナーが三塁へ進み、4番・植田くんのショートゴロ併殺崩れの間に1点先制。 東海 1- 熊工
その直後熊工は1番・田中亮くんがライトオーバー3BHで出て2番・吉山くんがフォアを選びその後二塁盗塁を決め無死二塁三塁
ここで3番・小野くんがレフトへ2点タイムリーを放ち逆転。 東海 1-2 熊工
それを受けた熊工・林くんですが、リードしてもらった直後は三者凡退に仕留めたものの
3回、9番・深田くんをフォアで歩かせ、その後ヒットで2アウト一二塁というところで植田くんがレフトへ同点タイムリー。 東海 2-2 熊工
さらに4回、回の先頭・7番・富永くんを三振に仕留めるものの振り逃げを許し、バントで得点圏に進められ2アウト三塁で園田くんが勝ち越しタイムリー。 東海 3-2 熊工
しかし、そのウラ。
熊工は1アウト後青山くん・山口くん・林くんの3連打で満塁とし、堤くんの代打江川くんがファウルフライに倒れるものの
田中亮くんがセンター前へ2点タイムリーを放ち逆転、吉山くんが三塁線へ鋭い当たりのタイムリー2BH 東海 3-5 熊工
ここで、東海は先発の木原くんが一旦マウンドを降りファーストへ回り2番手で河崎くんがマウンドに。
しかし熊工打線は攻撃の手を緩めず、3番・小野くんがフォアで再び満塁となり
4番・内田くんがセンター前へ2点タイムリーと、この回一挙に5得点。  東海 3-7 熊工
前日の3回戦・対菊池戦に続いての連戦で条件としては不利かと思われていたのに、それをはねのけ前日以上のビッグイニングに。
6回表・東海の攻撃は、熊工の林くんが1アウトからフォアを出したところで2番手・村上くんに交代。
その代わり端、1番・園田くんがレフト前ヒットで一二塁と攻め立てますが、向山くん見逃し三振、そして3番・途中出場の渡辺くんの代打でキャプテン・竹下くん(昨年決勝で逆転3ランを放ちチームを甲子園へ導く)が登場するものの2ストライクと追い込まれ、3球目の高めのボール球に空振り三振…。
初戦の2回戦で肩を脱臼してしまい、それでもベンチから選手たちを鼓舞し続けていますが、本来の姿には程遠く…。
そして8回ウラ、熊工は5回から再びマウンドに戻った木原くんを攻め、無死一塁二塁となったところで、実質4番手で今村くんがマウンドに
上がりますが
吉山くん送りバントで二塁三塁として、小野くんがセンターへ犠牲フライ。 東海 3-8 熊工
5点差となって後がない東海は9回表、向山くんがショートへの打球でヘッドスライディングで一塁に飛び込み内野安打をもぎ取りますが
途中出場の西くんがセンターフライ、そして植田くんがショートゴロでこの日守備で精彩を欠いていた吉山くんが二塁を踏んで一塁転送ダブルプレイでゲームセット。
 
 
東海大熊本星翔 3- 熊本工業
熊工が、昨年の決勝の雪辱を果たし、2年連続ベスト4進出。
東海は、連覇を目指す上で負けられない試合でしたが、熊工の集中打に屈し、今年は準々決勝で終わりとなりました。
先発の木原くん、疲れが来てたのかな~。
今年のチームは守備からリズムを作ることをテーマに掲げていたけど
4回の熊工打線の集中打でリズムを崩されたのが本当に痛かった。
でも、このチームが強くないと、僕としては寂しいし、4番の植田くんは1年生でまだまだ伸びる要素は充分あると思います。
今年は厳しい結果になったけど、これから先も強豪の一角であり続けてほしいなと願っています。
しかし、熊工が2日続けての試合という厳しい状況を集中力で乗り切るとは、思いませんでした。
打線の集中打は流石だけど、投手陣にはやや不安があるかなと思います。
林君のこの日の内容だと、有明相手には厳しいかなと思うし、ひょっとしたら菊池戦で好投した蓑毛くんかも。
 
 
 
そしてもうひとつ。
この試合、両校ともブラスバンド(吹奏楽部)が来ての応援でしたが
東海は、ブラバンの演奏(音が小さめ)と部員たちのコーラスが噛み合ってないのに対し
 
熊工は
さすが全国トップレベルの実力。
迫力あるサウンドと部員たちのコーラスがしっかり噛み合ってます。
今回は、応援でも熊工の完勝と言えそうです。
 
では、この日の結果のおさらい。
有明と熊工がともに集中打が飛び出しての勝利でベスト4進出。
 
この結果
両校が準決勝の第2試合で対戦することになります。
今年は大会前から「群雄割拠」と言われてきましたが、さすがの顔ぶれになりましたね。
秀岳館と九学は2年ぶりの4強入りで、2年前の決勝以来の対戦で秀岳館打線+継投VS九学・蒔田くん+打線の粘り腰
有明と熊工は、浅田くんVS熊工打線という図式でしょうか。
僕としては、準決勝も見に行きたいなーと思ってしまうところですが
今年の現地観戦はこの2日間のみ。
準決勝・決勝は、テレビで見ることにしております。
準決勝は22日の予定ですが、天気が微妙というか、グラウンドコンディションからしてかなり厳しいんじゃないかなと思っております。
さっき雨雲レーダーを見ると、熊本市付近から県内の中部・南部に猛烈な雨が降っている模様…。
こればかりはどうなるか分かりませんが、さらに順延される可能性は否定出来ないかも。
 
では、今回のエトセトラ。
藤崎台にいったときに手に入れたものをご紹介。
まず
今大会の選手名鑑付きパンフレット(1部200円)
他の県と比べると一番安いんじゃないかなと思っております。
 
そして
熊本県高等学校野球連盟が創立80周年を機に作った
オリジナルクリアファイル。(2枚組で400円だっけ?)
試合の観戦時など、何かしらに使おうかと思っております。
 
そんなところで、全国高校野球熊本大会準々決勝の観戦記をお届けしました。
それでは、また…。