今年の日本プロ野球
火曜日で雨で延びていたセントラルリーグ・クライマックスシリーズ(以下、CS)ファイナルステージの決着が付き
いよいよ、68回目の頂上決戦「SMBC日本シリーズ2017」が始まりますね。
 
さて、僕ですが
パシフィックリーグをメインに
シーズン優勝の福岡ソフトバンクホークスの対戦相手は
埼玉西武ライオンズなのか、東北楽天ゴールデンイーグルスなのか
ファーストステージ@メットライフドームから
ファイナルステージ@福岡ヤフオクドームまで、しっかりと見てまいりました。
 
まず1st1戦目、菊池雄星投手がシーズンでイーグルス相手に全然負け無しで来てたので
これは最初からライオンズ有利かと思っていたらその通りではあったものの
まさか最初からイーグルス・則本昂大投手に猛烈に襲いかかるとは思いませんでした。
ライオンズは夏場に13連勝をマークした高勝率を上げたゲンがいい期間限定の「炎獅子(えんじし)ユニフォーム」を着用して臨んだだけに
これはまたこのままの勢いで一気に行きそうだなと思ってたんですが
2戦目の1回表にイーグルス・茂木栄五郎選手がライオンズ・十亀剣投手を相手に先頭打者ホームランを放ち(シーズン中も度々先頭打者アーチを打っていたのが、ここでも出るとは…)
2回に枡田慎太郎選手のタイムリー2ベースに嶋基宏選手のスクイズと、大技小技で加点。
投げてはシーズン後半全く勝てなかった岸孝之投手が古巣のマウンド上でこれまでのうっぷんを晴らすかのような好投で、継投も決まってタイに持ち込み
3戦目もイーグルスが初回に満塁からウィーラー選手のショート内野安打で先手を取り
ライオンズは4回に野上亮磨投手が手痛い暴投で2点目を献上
5回ウラに炭谷銀仁朗選手がライトへ犠牲フライを放ち1点差に詰め寄るものの
8回表にウィーラー、枡田の両選手のホームランで3点を取って突き放し
9回ウラ、浅村栄斗選手が意地のホームランで1点を返すものの、結局及ばず。
イーグルスが2勝1敗で勝ち上がり、福岡行きの切符を手中に。
 
しかしながら、ライオンズが初戦の大勝の勢いそのままに
2戦目をモノにして一気に福岡行きを決めるかと思っていたんですが
岸投手の好投とイーグルス打線の速攻は予想していませんでした。
そしてライオンズは、'06年(当時はプレイオフ)以降2位で進出した年は
いずれも1stで敗退していたんですが、今回もまた敗退…。
炎獅子ユニであの時の勢い再びと行きたかったんでしょうけど
菊池投手以外の投手陣がしっかり仕事できなかったのが敗因だし
3戦目に持ち込まれて、野手陣の気合が空回りという感じでしたかね…。
この時点で、僕の中では、ライオンズよりもイーグルスが嫌だったので
これは厄介なことになったなと思いました。
 
何せ、則本、岸、美馬学の3投手がヤフオクドームでの成績がいいこと
それに打線があの8月中旬から9月中旬までとは全く違うし
ファイナルでも1stと同じような展開に持ち込まれるとホークスとしては厳しいかと踏んで
それでも頭のなかでは、色々ポジティブシンキングしつつ
18日のファイナル初戦を迎えました。
 
では、1試合ずつ、サクサク振り返ります。
【第1戦(10/18) H 2-3 E】
先発:H 東浜巨×E 塩見貴洋投手
どんな戦いになるのか、不安と恍惚の中で迎えた1回表
茂木選手がいきなり左中間にガツーンガーン
この瞬間に、お先真っ暗…。
2回にはアマダー選手にレフトへガツーンガーン…。
4回にはウィーラー選手にセンターバックスクリーンへガツーンガーン…。
もう、失投もいいところだよ全くショボーン❗❗
6回被安打3の3失点とはいえ、全部失投での被弾によるものだから
内容としては最悪を言わざるをえない酷すぎる内容プンプン
それ以降リリーフ陣はしっかり無失点で相手打線を抑え
6回に今宮健太にライトへの1号、9回ウラに抑えの松井裕樹投手から内川聖一が1号を放ったものの、1点届かず…。
出だしとして、最悪のスタート。
しかも、CSとなってから'07年以降ファイナル初戦敗退チームはすべて突破できず…
すなわち、突破確率:0%…。
内川に1発が出てなんとか先へ希望は持てるかなというところではあるけど
目の前につきつけられた現実の前に、僕はただただ狼狽えるしか無く、翌日を迎えることに…。
 
【第2戦(10/19) H 1-2 E】
先発:H 千賀滉大×E 辛島航投手
昨日のように初回の失点は絶対に避けたいところで
1アウトでランナーを二塁に置いて3番・銀次選手の打球はライト前へ。
この打球をライト・川島慶三がまさかの「バンザイ」後逸…
帰り道でカーラジオを耳にしながら
もう「アホかームキー❗❗」と心の中で思いっきり叫びたくなるくらいの醜態。
はっきり言って小学生か草野球のレベルやん…。
いきなりビハインドとなって昨日と同じように気持ちがロックオンしない展開でモヤモヤが続く中
一旦は内川の2試合連続同点2号ソロで追いつきはしたけど
6ウラの勝ち越しのチャンスで中村晃が送りバント失敗のキャッチャーフライなどあって0に終わると
逆に7表のイーグルスは先頭の聖澤選手が内野安打で出て送りバントで二塁に進み
キャプテン・嶋基宏選手が前進守備の外野陣の間を破る勝ち越しタイムリー2ベース…
明暗くっきり表れて、最後は松井祐樹投手に締められ万事休す…。
初戦に続く連敗で、当然ながら突破確率「0%」は変わらず
僕の頭の中では次の日から相手の三本柱: 則本・岸・美馬の3投手が出てくるだけに
もはや絶望どころか絶望の淵の一歩手前に立たされたかのような思いしか、なかった。
 
【第3戦(10/20) H 7-5 E】
先発:H 和田毅×E 則本昂大投手
日本シリーズ進出が風前の灯とこの日のスポーツ新聞に書かれるまで無様な戦いぶりを見せていたホークスだったが
この日、僕は選手登録をプロ野球速報アプリで知って、驚いた。
城所龍磨が江川智晃に代わって一軍登録。
しかも2番・センターで即スタメン。
思わず「正気かよ‼」と声を上げたくなるほどだった。
今シーズンはわずか2試合しか出ていない昨年の交流戦MVP男が、はたしてチームの沈滞ムードを変えられるのか⁉
懐疑的な思いを抱えながら試合を迎えたが
和田毅が初回2アウトを取りながらクリーンアップに対して詰めが甘く3連打で先制を許すものの
直後にアルフレド・デスパイネが今シリーズチーム初のタイムリーを放ち、2アウト後松田宣浩もこれに続いてレフト線へタイムリーで今シリーズ初めてリードを取ったのもつかの間
和田がピリッとせずタイムリー2本を浴びてひっくり返され、シーソーゲームの展開
そして3ウラ、最初の打席で送りバントを決めた城所が、引っ張り込んでライト線への2ベース。
これでドームの雰囲気が変わり、デスパイネがフォアで歩き
内川が初球のカーブを叩いてレフトへ3試合連続の3号逆転3ラン❗❗
僕の気持ちもようやくロックオンして、乗っていけー炎!!と思いっきり画面越しに叫んでたけど
和田がホントにフラフラというか全く締まりのない投球で…
5回ウラ、この回の先頭・ウィーラー選手の左中間への大きな打球を城所がスライディングキャッチ!!
ナイスプレイにスタンドが沸いたのもつかの間、ランナー1人を置いてアマダー選手に外への半速球を左中間へガツーン…ショボーン
逆に則本投手が同点に追いついてもらったおかげで立ち直り、7回までホークス打線を0に封じ
和田が5回でマウンドを降りたあとのホークス投手陣も、一歩も引かず、試合は膠着状態のまま8回ウラへ。
イーグルスは継投に出て2番手・福山博之投手にスイッチ。
ワンナウトから福田秀平がライト前ヒットで出て、松田が空振り三振に仕留められた2アウトとなるものの
昨日の敗因を作ってしまった中村晃が追い込まれながらもライトへ強烈なライナーを放ち
ボールはテラスを超えてスタンドイン!!
2ランホームランで7-5と2点のリードを奪い
9表、満を持してデニス・サファテをマウンドへ。
力勝負で三振を取りに行くかと思いきや、
茂木選手…ショートゴロ、藤田一也選手…ピッチャーゴロ、銀次選手…セカンドゴロと
内野ゴロを打たせて確実にアウトを取って
3戦目でようやく白星星
アドバンテージ込みで両者2勝ずつ。
リードを取ってサファテに直結できたのは、まさしく願ったりかなったり。
城所の予想外の活躍もあって、チームにいつもの元気さが戻り
これで少しだけ希望が持てる展開になったかなというところで、気を引き締めて翌日を迎えることに…。
 
【第4戦(10/21) H 4-3 E】
先発:H バンデンハーク×E 岸孝之投手
この日は試合開始から14時過ぎまではスマートフォンで経過を知るのみで
家に帰るまではカーラジオを聴きながら試合を追っていたけど
序盤に岸投手からリードを奪うものの
まさかバンデンハークが中盤に自滅して5回持たずに継投に入らざるを得なくなり
苦しくなるかなと思いきや、1点リードを許した直後に2番手・嘉弥真新也が岡島豪郎選手を3球勝負で空振り三振に仕留め
これで、まだ行ける、という雰囲気に。
そして我が家に帰り着いた時には6回ウラでそこからテレビで見始めて
イーグルスは岸投手から今シリーズラッキーボーイ的存在の宋家豪投手にスイッチ。
ここで、内川が、宋投手のストレートを捉えて打った瞬間にそれと分かる4試合連続第4号同点アーチを放ち
直義に晃が初級を捉えてライトスタンドポール際に2試合連続第2号勝ち越しソロ!!
わずか2球でゲームをひっくり返し
いやいやホントにめっちゃ痺れたおーっ!
7回からイバン・モイネロがランナーを背負いながらも0点に抑え
8回2アウトを取ったところで、サファテ投入。
打席にはアマダー選手。
1ボール2ストライクと追い込んで、最後は高めの真っ直ぐを振らせて空振り三振!
ここで誰か1人挟んでなんてことはせず、力勝負で抑えに行って、この選択は正解だった。
そして9回2アウトから枡田慎太郎選手のフォアから代走・オコエ瑠偉選手が盗塁を決め一打同点のピンチを招くものの、茂木選手を155キロの真っ直ぐで空振り三振!ゲームセット!!
まさかの連敗スタートから3戦・4戦と接戦を制して連勝、3勝2敗として日本シリーズ進出へ王手。
あと怖いのは、気の緩みだけ。
そして、5戦目へ。
 
【第5戦(10/22) H 7-0 E】
先発:H 武田翔太×E 美馬学投手
日本シリーズ進出へ王手をかけてのこの試合。
その前に、この日のスポーツ新聞を読むと
1面に「柳田 きょう復帰」の見出し。
そして、何とスターティングメンバーを見ると、1番・センター。
もう、びっくり。
かれこれ3年ぶりの1番起用だと思うけど、再び怪我してしまわないかなーと不安もありつつ
美馬投手にはシーズン最後の対戦で序盤に千賀が独り相撲で大量リードを許し
その流れで楽に投げさせてしまった(ギータ、内川不在ではあったけど)だけに
この日で決めるためにはこれしかないという首脳陣の判断があったのだろう。
そして武田は初回いきなりランナー2人を背負いピンチを招くものの、岡島選手をショートゴロに仕留め、0点でスタート。
その直後、ギータがセンターへ抜けようかという打球を放ち、ショート・茂木選手が追いつくものの一塁送球できず、内野安打で出塁。
今宮が送って、デスパイネへの投球が一塁ダグアウト方向へ逸れるのを見て三塁を陥れ
デスパイネがフォアで歩いて、内川がセンターへ鋭い当たりの犠牲フライ。
これにとどまること無く、晃がフェンス直撃のシングルヒットで2アウト一塁三塁として
松田が右中間フェンス直撃の2点タイムリー2BH!!
3点を取って直後の2表、武田が3者連続三振(さらに3回表の先頭・嶋選手から三振を奪い4者連続)に仕留め
これで試合の流れはホークスがしっかり握れた。
4ウラには松田が左中間のテラスへ1号2ランを放ち美馬投手をノックアウト。
代わって上がった藤平尚真投手から、2アウトランナー二塁で柳田がライト前へタイムリーを放ち復帰後初打点。
その後イーグルスはヒットでランナーを出すものの、武田、2番手・岩嵜翔の前にピッチャーライナーを含む3つの併殺打でチャンスを潰し続け
8ウラに高谷裕亮が三遊間突破のレフト前タイムリーで7点目を奪い
9表はサファテ。。。ではなく森唯斗がマウンドに上がって
サファテが出てこないの?かと思いきや
1アウトを取ったところでサファテにスイッチ。
島内選手を空振り三振に仕留め、最後は岡島選手が初球を打ち上げサードへのフライ。
松田がつかんでゲームセット!!
ホークスが、最悪の連敗スタートから3戦目勝利で立ち直り、3連勝で一気に突破!!
2年ぶり4度目のCS制覇で17度目の日本シリーズ進出決定星
 
工藤公康監督、ヤフオクドームで嬉しい2年ぶりの胴上げアップ
でも、まだあと1回、残ってますからね。
 
さて、最初のうちはどうなることかと思ったけど、苦しい展開から勝利をモノにして
立ち直りのきっかけを掴めたのが大きかったように思います。
則本投手に黒星を付けるまでにはいかなかったけど、つなぎと大技で5点を取って
追い付かれはしたけど、晃が福山投手から2ランを放って試合を決め
それ以降登板できない展開に持ち込めたし
前半やられていた宋投手にも「やられたらやり返せ」でやり返したし
最後は美馬投手をKOして、いい形で最後の戦いへ進める筋を作れたと言っていいでしょう。
 
それに「CSはシーズンの縮図」とよく言われますが
このファイナルは
1・2戦目…イーグルスがガンガン打ちまくって追撃振り切り→茂木・ペゲーロコンビを軸に打ちまくった4~6月。
3戦目…両者が激しくやり合って、最後はホークス→リーグ戦再開から7月後半までの両者の攻防。
4戦目…一時イーグルスが逆転しリードも中盤の逆転でホークス→8月、イーグルスに故障者が出始めて徐々にホークスが追い詰め僅差ながらも首位に。
5戦目…ホークス初回に3点、4回に3点、8回ダメ押し、最後はサファテ。イーグルスはチャンスにあと1本出ず…完封でTHE END→8月下旬、9月最初の直接対決でホークスが突き放し、15.5差の圧倒V。
と本当にシーズンの流れがそのまま現れたような気がしています。
前半にイーグルスが突き抜けていた時にはこのままいかれるかと思っていたし
故障者が出始めてから徐々に流れがホークスの方に傾いていって
最後はチームの地力の差がまじまじと現れる形でしたからね。
 
さて、いよいよ日本シリーズですが
セントラルリーグの代表は、2年連続で広島東洋カープ、ではなく、シーズン3位から大逆転で勝ち上がってきた19年ぶり出場の横浜DeNAベイスターズ。
今年のセ・リーグのCSには思うところは多々ありますが
その件に関しては、日本シリーズ終了後に考えを書きたいと思います。
まもなく、第1戦、プレイボール!!
ホークス徹底応援で、テレビ・ラジオを通じてしっかり応援しながら戦いを追いかけていきます!!
はぁ、何とかプレイボール前に締めくくれた…。