岩波書店へメールで本の誤植を指摘してみた。 | 不動産鑑定、統計学、文系人間のための数学など

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上野山清久のブログ
 「不動産鑑定と統計学」(同名のホームページも公開中です。)、数学その他に関する日々の学習成果等について「学ぶ側の視点」で綴っていこうかと思います。

 もう5か月ほど前の話になるのですが、そういえば結構面白い話だったなと思い出したので今さらですが・・・。

 

 私はツイッターはあまりやらないんですが、たまたま目にした『統計学を哲学する』(名古屋大学出版会)の著者である大塚淳氏の以下のツイートが面白かったので、それに対して思わず私がコメントしたものです。

 

●2022年5月27日 大塚淳氏のツイート

 「40年前のNatureの論文、主要式の導出がどうも合わなくて、でも著者は数学者だし古典だし絶対僕の勘違いだよな…と困ってたら、共著者が本人に問い合わせてくれて、速攻で「間違ってたわ、今まで誰も指摘してこなかった!」とのこと。そんなこともあるのね」(17コメント、1750リツイート、8827いいね)

 

●5月28日 私のコメント

 「レベルは違えど、「数学入門(下)」遠山啓著(岩波新書)147ページ上から4行目の「dsinx」は「dsinx°」が正解だと思うが、1960年の初版から誰も指摘していないのだと思う。」(2コメント、48リツイート、240いいね)

 

●同日 また私のコメント

 「数学書は誤植を指摘できるような編集者も時間もないのでは?でも岩波は誤植が少なく、おそらく編集者のレベルが高いのだと思う。」(2コメント、37リツイート、187いいね)

 

●同日 さらに私のコメント

 「数学書は誤植があるのが当たり前という感じですよね。たまに見つけて指摘すると著者から返事が来たりして楽しいです。」(1コメント、14リツイート、92いいね)

 

●6月1日 思い出してしつこく私のコメント  

 「図書館で借りた数学本で誤植を見つけたら、思わず鉛筆で訂正してしまうが、皆さんそんなことしたらダメですよ。」(残念ながら読者の反応なし・・・3日も経つと賞味期限切れなんですね。)

 

 最後はさびしかったですが、私にとっては史上最大のバズりだったのでちょっとだけうれしかったです。

 

というのを思い出して本日、岩波書店へ『数学入門(下)』遠山啓著の上記の誤植をメールで指摘してみました。

 

 果たして次の増刷の際には、半世紀以上の時を経て誤植は訂正されるのか。