簡単に言うと
ご長寿のエッセイストが、過去に老いや死について、どう考えていたのかを探るエッセイ集。
御歳百歳
佐藤愛子さんの四十代から八十代までのエッセイの中から、老いについて語った作品をピックアップしたと言う……
たしかに、四十代や五十代の頃の彼女は、自分が百歳まで元気だとは思っていなかったようだけど!
若くして亡くなった人が、夢や希望に満ちた文章を書き残してたら、涙涙の悲劇だろうけどさ……
それを逆にしたら、喜劇になるのかな?
せっかく笑い話ばっかりのエッセイなのに、深刻なテーマに基づいて編集されたら、なんか笑いにくい……
作者の偉大さが、のしかかってくるよ!
赤裸々
普通、女性作家が自分の便秘や下痢の話なんてする?
失敗とか勘違いとか、恥ずかしいエピソードばっかり……
彼女の武勇伝を読んでると、メチャクチャな人のように思えてくるけど、自分を客観的に見られる人じゃないと、それを文章にはできないだろ!
老いを感じる出来事があるたびに、エッセイのネタができたって喜んだのかな?
とても悲しんだように書いて、笑い話のオチにしてるじゃん!
保守的
男は強くあるべきだって、戦後日本の男性たちを批判してきたら、男性評論家と呼ばれるようになる……
この人自身が、強い女性の代表みたいに思えるけど!
保守的な考えの人って、時代の変化の全てをエッセイのネタにできるんだな……
高齢になってから豊胸手術をした女性は、どんな姿で老衰死を迎えるんだろうかとか……
新しい時代の考え方を揶揄したら、面白いんだね!
進歩的な人は過去しか批判できないけど、すでに力を失った人たちをイジって、笑いになるのかという……