ここは名前が出てくるくらいなので
『失踪する猫』の舞台
とはいえないかもしれませんが
僕はこの護国寺の比較的近くに
住んでるんですね(千春とカンナの
住むマンションもこの近くという設定です)。
ちなみに
漱石先生の『夢十夜』に
運慶が仁王像を彫ってる話が
ありましたけど、
あれの舞台もこの護国寺ですよ。
この山門の、――いえ、
柱に隠れて見えませんが
右側に少しだけ映ってる(もちろん
左側にもいるわけですが)仁王様ですね。
しかし、
比較的近くに住んでると
逆に立ち寄らないというのは
よくあることなんでしょう、
僕も
前を通ったりはよくするのですが
中に入るのはあまりないんですね。
ところが、
入ってみるとけっこう面白いんですよ。
こういう
美しい映り込みも見られますしね。
で、
表題の『Scapegoat Jizou Son』とは
なにかというと――
まずは『Jizou Son』の部分ですね。
そう、『地蔵尊』です。
こちらはよくお見かけする
『六地蔵』ですよね。
ほら、プレートにも
『roku jizou』と書いてあるでしょう?
護国寺の一画には
お地蔵様がぞろっと並んでる
場所があるんですよ。
このお地蔵様がおられるわけですが、
お足許のプレートには、
『身代地蔵尊』こと
『Scapegoat Jizou Son』と
なっておりますね。
いや、まあ、
それでもいいのでしょうけど
なにか引っかかりますね。
一応だけネットで
『Scapegoat』を調べると――
「贖罪のヤギ、他人の罪を負わされる人、身代わり、犠牲」
と出てきます(weblio)。
「身代わり」は入ってるんですがね。
ただ、「贖罪のヤギ」も入ってるんですよ。
宗教が違っちゃってます。
いえ、それでもいいのでしょうがね。
で、
やはりここにも――
いましたね。
お地蔵様の近くにもいるし、
この子は針供養塚の台上で
頻りに顔を洗ってました。
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