8曲目『眠れる天使』

 

5月に聞いたとき
“囁いて”って詩を
囁くように読んだ声が…
とても印象に残ってて

また聞きたい!と思ってた

 

この日も囁くような
耳に心地よい声…

 

泣きたい夜、縋るように聞き溺れた曲が
深く沁みわたる

涙すら心地よくて

 

『蝶』

“君が笑う顔を見たい”と
ベルベットのように
優しく包む柔らかな声…

涙は羽の色になる

 

『GENTLE DARKNESS』

“開放された僕に人は…”の後

 

「これはいつまで続くのか
死ぬまでこうなのか
僕はひとりなのか」

 

「この思い…
なんというのかなぁ」

 

語りかけるように呟いた

この語り口調が

前と違ってて…

 

より、本音に近い言葉と思えた

 

 

清春さまの
聞きほれるような低音が生かされてる
『GENTLE DARKNESS』は
ポエトリーリーディングによく合う


書斎机に腰かけ読む

『堕落』

 

“時はもしかしたら止まるって”

“残酷だろう?
だけど愛してるよ”

“終わりはない
終わりはないんだ”

 

耳と心に残る言葉たちに

もう一度歌詞を読み返したくなった


“堕落しよう”と甘く繰り返し

ペンで机を数回打った

まるで、終わりを告げるように


『ゲルニカ』の
ハイライトとも言える

“過去と未来は暮れてゆくよ
残せることがあると言えば
あと一つ…”
という詩を
より深く掘り下げたような詩が
印象的だった

 

「今を生きたという証」

「ただ忘れていくメロディーと
今を生きたという証」

「ただこれを見て
生きているという証」

「今ここにいて
生きているという実感」

 

「これが思い出になり

またそれを求めて
人は生きて

 

過去と未来は暮れていくよ」

 

香りとメロディーと共に
心に刻まれた詩

 

これを求めてまた
明日からも生きていくのだろう

 

ここにいることが
わたしたちにとって
生きている証なのだと
教えてくれた

 

 

 

詩の朗読・・なのに
圧倒される
静かなる激しさ

『LAW'S』


「僕の法則は本来
生きるか死ぬか

死の果てまで
生の果てまで」

 

LAW'Sに添えられた詩に
はっとさせられた

 

響き渡るハンドベルが
弔いの鈴の音のようだった

『美学』

 

“さぁ、貫くよ
僕らはゆく”

 

“僕らは弱き美学”

“僕らのこれは
弱き美学”

 

高らかに宣言するように
響き渡る声…


続く独白は
5月、初めて聞いたそれに
さらなる言葉を追加し
解りやすく伝えるものだった

 

「歌は音楽になる前から
声であり 心であり
言葉を乗せることによって
唯一言葉を超えられるという

それこそが
歌だったような気がしています」


「僕の歌はこれからも
音楽の音色をものともしない」

 

「音楽よりもより音楽に近づくために
無意味な形という概念にはとらわれない」

 

「そしてこれが
歌になり言葉になり
現実になる」

 

「いっそ音楽を離脱して
愛になり
光になり
心になり
最後に見る影を待ち焦がれていたい」

 

「きっとこれは
全ての音楽家からみれば
尻尾を巻いて群れをは離れていく
哀れな男のたわごと」

 

「しかしこれが出来るものは少ない」

 

「僕は君としるしをつけていく」

 

「死ぬ前には今よりさらに強く深く」

「時は過ぎて未来
僕は君が選んだ美学になった」

 

「君が選んだ僕にしかないこの世界
似たような世界ではく
僕らの世界

…わが美学ここにあり」

 

 

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清春さまの新たな芸術
このポエトリーリーディングは
決して万人受けするものではないと思う

 

“これが出来るものは少ない”
と語った言葉はそのまま
聞き手にも通じるものがあると思う

 

これが素晴らしいと分かる者は
少ないのではないかと

 

だからこその芸術

 

ここにいるわたしたちが
選んだ未来に
間違いはなかったと
確信させてくれる


弱き美学を貫こう
清春さまと共に…。

 

2部へ続く