相続手続きって、何か色々提出する書類とかあって、多分今コレが初の経験だからっていうのもあって、常に何か落ち着かない。一個終わってもまた何かやって来る。一匹敵を倒して、ふぅ~と思ったのもつかの間、また新たな敵がやって来て、またそいつを料理していかなきゃイケナイ。ひとつひとつクリアしていくゲームの様だ。

まぁ、勿論なんだけど、「本人署名の何々」ばかりで、母が入院して相続手続き代表が私になるって時も、母直筆の委任状が必要だの、株の売却には本人が電話口で対応など、勿論、モチロ〜ン、本人署名や対応とか、当たり前の事が、面会禁止の時にはすんごいハードル高く感じる。

とりあえず面会禁止と言えど、特別に面会させて頂いたから出来たケドさ。

でもこの手続きをする必要があった数週間前に病院内でコロナが流行ってしまい、母もコロナにかかっていた。なのでちょっと時期がズレてたら絶対出来なかったな。って思う。


株の売却の為に特別に面会出来る事になった事を、相続手続き代行の担当の方に伝えると、「ではその時、委任状も書いて頂けたら一回で済みますね。」と言って、書類を面会当日前までに速達で送ってくれた。私より随分年下で若い子なのだがホントに起点がきく。出来る子なのだ。

当日面会時間一応15分と言われ、看護士さんがタイマーをかけた。兄が何やら母と前置き会話しようとしてたけど、タイマーオンなんだってば!

私は「ちょっと、もうタイマー入ってるからマキで。」と言って、早速電話対応のお願いしてたら、兄、「じゃあ、俺が母さんの車椅子押して電話まで連れて行くから、お前証券会社に電話かけてくれ。」と言いやがった。

その役が一番緊張して避けたい役だったのに、だから兄が、長男が、

そこやってくれると思ったのに、


逃げやがったな。


って思ったケド「え、ちょっと、アンタやってよ。」って言うのも面倒だし何しろ時間がない。

「もぅ、ダーーーッ!」と思いながら勢いでしかも全部私の小銭で(セコイ!)公衆電話から電話した。

何で携帯使わなかったかというと、私も兄も海外で契約してる携帯なので、日本にいるけど海外通話になってしまうからなのだ。


電話の途中、母は「何かわかんない。」って言って私に受話器渡してきて、「でも電話口のスタッフさんがご本人と代わって下さいって言ってるよ。」と母に受話器を渡していると、母、


「とにかくハイ、ハイって言ってればいーんでしょ!」


と言いながら受話器を取る。


全部聞こえてんだろーな。


とりあえずもうすぐ終わりって頃に母「疲れた。」と言ってまた私に受話器を渡す。電話口のスタッフの方もそろそろ終わりですから私の対応でいいと言うので、兄が母を別室に連れて行き、今度は書類署名。忙しい。


多分この時点でとっくに15分過ぎてる。


のに、あろう事か、電話口のスタッフ、もう一つ確認したいから母を電話口に出せと言う。


もぅ、めんどくせぇ女だ。(ごめんね。)


書類書き途中の母を電話口に出す。

何とか終了ーーー。

何か別に走ったりしてないけどハァハァする。

書類署名も無事終わり、看護士さんに3人での写真を撮ってもらってやっとミッションコンプリート!!


その二日後、兄はカナダに帰って行った。一人だったらきっと発狂してたな。と思うと、スーパー自由人といえど、兄がいてくれて良かった。