ぼくの名前はズッキーニ、Ma vie de Courgetteを観た。
去年、東京と大阪で舞台があったそうで、舞台関係(兼、福祉)の人に薦められて観てみた。

それぞれ暗い生い立ちをもつ孤児院の子どもたちの話だけど、重たくはなく、ヨーロッパ作品っぽく淡々とサラリとしてて、センスよくまとまってて、ほろ苦くてやさしい話だった。
子供たちの親は、ヤク中だったり自殺してたり精神患ったり強制送還されたり逮捕されたり虐待してたり、など、子どもたちみんなそれぞれ重たい経験してるのに、孤児院で健気に助け合っててよかった。
クレイアニメだけど結構リアリティある作品。
子どもたちがストレートにえぐい下ネタ言うとこが日本の作品にはないリアリティがありよかった。


この作品は特にアダルトチルドレンの人には刺さると思われる。
(※子供の頃に機能不全家族で育って早く大人になった人のこと、大人なのに子供っぽい人のことではない)
子供のうちは、決定権や選択肢がなくて、環境に振り回されて大変だろうけど、血を分けた親兄弟だけが全てじゃない。

ひどい身内より、愛のある優しい他人、包容力のある社会。
ひとりひとりは弱くても、集まったら強くなれるし、世の中捨てたもんじゃない。元自殺対策相談員の立場としても強くそう思う。
実際は滅入るような悲惨な現実ばかりを耳にしたけど、どんな現実があっても、希望を捨てないで生きてほしいです。