その後も息子の病状は、日に日に回復

シクロスポリンの投与を止めても、症状がぶり返すことはなく、あとは、腸自体の回復を待つばかり。
絶食は続きます…。
入院中は、プロ野球のオールスター戦があったり、高校野球地区大会の決勝戦があったり、甲子園が始まったり、東京オリンピックがあったりと、テレビは退屈することがなかったようです。
ポータブルDVDプレーヤーを持ち込み、リクエストされた映画をレンタルして届けました。
入院中、邦画も洋画もいろいろ、一体どのくらい映画を観たでしょう…
アベンジャーズシリーズは制覇していました

学校の課題をしたり、英単語を覚えたり。
野球部の仲間とチーム状況を共有しながら、野球ノートも書いていたようです。
※野球ノートとはその日にあったことや学んだこと、練習中や試合中の良かった点や悪かった点、改善方法や目標などを書いたもの。
毎日書いて指導者に写真で送るのが日課でした。
病状も安定し、ここまで良くなってくれたことに感謝し、このまま順調にいくことを願っていた頃…
電話が…
クリニックの先生からでした

「◯◯クリニックの◯◯です。息子さん…その後どうなりましたか?大学病院からの返事がまだなくて、心配で」…と。
物凄く、気持ち悪くなり、怒りというか、嫌な気持ちが沸き上がり、
でも、前向きに頑張っている息子のことを考え、
救急で入院したこと
手術の可能性もあるくらいひどい状態だったこと
ステロイドが効かずシクロスポリンを投与し回復してきたこと
を淡々と報告しました。
淡々と…
かなり無愛想な感じだったと思います

クリニックの先生は
「よかったです…本当に」ホッとしているようでした。
しかし!
次の瞬間、耳を疑う言葉が…
「そちらの先生方は、今後5-ASAはどうするって言ってますか?」
は?
5-ASA??
まだ言うか、お前は…
でも、でも、淡々と、感情を抑え、
そういう段階ではありませんので

と言って電話を切りました。
・・・・。
5-ASA野郎め…
でも、
病気を憎まない、人を恨まない
そう決めたので、ただただ、息子の回復に感謝して、良くなることだけを祈りました
