いずれにせよ、これが最後の受験となるため
恥ずかしい気持ちもあるが、再現答案をアップすることにした。
(ただし、事例4だけは割愛するw 計算問題全滅だからw)
試験が終わって、家に帰ってすぐに書き上げたため
再現率はほぼ100%に近い内容である。
※ 財務。12月11日。追記でアップ。
事例 I
■第1問
A社の強みは、ニーズの変化が速い大都市圏で、消費者の食の安全や自然志向に応えるため、地元農家との専属契約による原材料へのこだわりや、社内外の人材の活用による創作菓子で市場志向を展開していることである。これに対しF社は、職人技術を強みに多店舗展開を行い、地域密着を志向しているところが違いである。
■第2問
理由は、A社の市場志向とF社の地域密着志向の展開や、異なる製品構成および組織文化の融合に懸念を抱いたためである。またA社社長は成長志向が強いため、安定志向型のF社との相乗効果発揮が困難と感じたため。
■第3問
理由は①A社の従業員が130名とF社の50名よりも多いためF社に対して優位性を持っていたからである。②よってA社の売場や人員が整理統合の対象になると思っていなかった事から不満が生じモラールが低下した。
■第4問
A社社長は、F社のベテラン職人を責任者に任命したことで、①新作菓子を生み出す体制の整備や、商品開発ノウハウ構築の成果と、②2つの異なる組織文化のコンフリクトを早期に解消する効果を期待したと考えられる。
■第5問
短期的に売上を増進させるため、①新奇さが求められる大都市圏に対応するため、和洋を融合した新製品を開発し、目新しさを訴求する、②インターネットで和菓子やW市周辺の特産品を扱い、製品構成を強化する、③社内提案制度やコンテストを開催し、従業員のモラールを高めることで、売り場の活性化を図ることを助言する。
第1問は、これが無難かな?と思って書いた。
第2問は、第1問~第4問の関連を意識して書いたが、
事業構造の観点から書くべきだった。
具体的には、売り場の重複を書くことが出来なかった事が、残尿管の理由である。
第3問は、80%と言う数字を完全に見逃していた。
それは試験が終わって、他の受験生の再現答案を見て初めて気がついた。
(本試験の恐ろしいところだと改めて思う)
第4問は、特に根拠のないコンフリクトを挙げたが、A社の従業員の
モラールが低下しているなら、コンフリクトはありえる話であり、
モラールの低下が及ぼした問題を解決する必要があるような気がして、あえて入れた。
残りの半分は、経営課題の解決を描くことにした。
第5問は、短期的にという制約があるため、すぐに出来そうな製品開発と
インターネット販売はひとつの現実的な方法であると同時に、
モラールについて語る必要があると思って書いた。
無難かな、と今も思う。モラールは鉄板だから。
事例 II
■第1問
(設問1)
B社と、地域の学校や団体との長年の関係性の強みを活かし、地域ならではの体操着やユニフォーム製品にきめ細かな対応を行い、プロ志向に応える大手チェーンと差別化する。
(設問2)
B社の、従業員の顧客対応の強みを活かし、地域の高齢者から直接ニーズを収集することで、きめ細かな商品供給とサービスを行い、カジュアル志向のスポーツ店と差別化する。
■第2問
(設問1)
ウォーキングやジョギングを楽しむ割合の高い、高齢者層である。
(設問2)
フットサルを楽しむ、地域の大学生や地域住民層である。
■第3問
(設問1)
フットサル事業である。B社の本店裏にある土地をフットサルコートに活用し、地域の大学生や地域住民の練習とリーグ戦の試合の会場として提供する。またB社本店に事務局を設置し、試合の手配やきめ細かな商品供給を行うことで、顧客との関係強化を図る。
(設問2)
コインシャワー事業である。B社の本店裏の土地の一部にコインシャワーを銭湯と共同で設置・運営を行う。増加するランナーの着替えとシャワー需要に応えると共に、銭湯の込み合う状況の分散化を図り、中心客である高齢者層の満足向上と、自社への誘導を図る。
■第4問
B社は、ホームページやメール、掲示板を通じて、①X市の城下町としての歴史や文化と伝統、②市民マラソンによる街おこしやマラソンコースの紹介及び、電線の地中化による街の光景、③フットサルの活況等を情報発信する。これにより観光客やX市内外の人々とインターネットを通じた対話を行い、顧客との双方向を実現する。
第1問は、B社の強みである関係性と接客力を活かす必要がある。
また、競合は大手とスポーツ店の2社である。
記述が品揃えに重きを置いている以上、これが無難かな?と思い書いた。
最初に書いた文章がわかりにくくて、時間がないのにリスクを侵して
消しゴムで2つとも全部消して、書き直したのを覚えている。
第2問は、第1問と第3問と完全にリンクしなければ
整合性が取れなくなると思っていた。
ランナーを高齢者に限定したのも、
フットサルを大学生と地域住民にしたのも、そういう理由である。
第3問は、設問1は鉄板で書いたつもりだが、
設問2は、最後のほうに書いた。
ターゲットは高齢者層にするべきだ、と決めるのに時間がかかったためだ。
ちなみに、第2問の高齢者は、一番最後に書いた。
第4問は、電柱の地中化にこだわったw
いずれにせよ第1問~第3問は、整合性を取る必要性を感じていた。
事例 III
■第1問
理由は、①売上が低迷している家具専門店を避け、ライフスタイル提案を行う販売店と直接取引をしている、②若い主婦層の健康・安心志向にマッチした新製品開発コンセプトや、③営業の顧客ニーズ収集力を、C社製品の開発や設計に活かしていることである。
■第2問
(設問1)
過大な在庫と欠品の理由は①出荷頻度が低い製品があるにも関らず、部品機械加工の稼働率を優先し、過大なロット生産を行っていること、②営業と製造部門との情報交換不足により、追加発注に対応できないためである。
(設問2)
生産面での対策は、①外注との連携強化を推進し、生産計画の共有化によりボトルネックである部品機械加工の分散化を図ること、②営業と製造部門の製販会議の頻度を高め、需要変動を共有化する仕組みを構築し、柔軟性の高い生産計画や調整作業を実現すること。
■第3問
(設問1)
C社のメリットは、①先方からの製品アイデアによりコンセプトを重複させずに売上拡大が図れ、②受注生産であるため在庫リスクが低く、収益性の向上が期待できることである。
(設問2)
C社の課題は、大手小売チェーンへ迅速な納期回答を可能とする体制を構築することである。対応策は①第1工程から最終工程までの指示を文書化し、現場任せの進捗管理を改善する、②製造リードタイムの見直しを図ると共にリアルタイムで製造状況を把握すること。
■第4問
見込生産は、需要予測情報と在庫量を管理することが重要であるが、受注生産は、設計情報と、生産リードタイムや生産統制を管理することが重要である点が、主な違いである。
第1問は、鉄板を書いた。
生産の強みの鉄板は、営業か技術か体制しかない。
第2問は、既存事業の問題点と解決だ。
設問1は、よく書けてると思うが、
設問2は、段取りを書けなかったことが失敗だったなと思う。
いずれにせよ、あの時、見込み生産でやってきたC社が、
今後、多品種少量生産に向かうのなら、
「ボトルネック」である工程を外注化するのもアリだと思った。
なぜなら、生産工程は、C社の強みではないと感じたから。
第3問は、設問1は良く書けてると今も思う。
設問2は、まるでH17の生産のTACの模範解答のようだww
第4問は、10点という配点から、
第1問~第3問までの総括を求めてるのかな?と解釈した。
無難かな、と今も思っている。
事例4で、それほど差がつかないのなら、
事例1~3が鍵を握るはず。
2次の前提条件に従って書いたこの文章が、
オレを合格に導く事が出来ないのなら、
それはそれでしょうがない。
そう思っている。
12月11日、追記。
合格が確定したため、財務も公表することにした。
ただし、計算問題だけはカットする。
全滅だったから。
得点配分から言って、
CVP以外は、たいした意味はなかったのかも。
なんて今は思っている。
計算問題全滅でも、合格する人が存在するということで。
優しい気持ちでお読みください。
事例 IV
■第1問
問題点(1)
(a)
売上高総利益率
(b)
25.08%
(c)
原因は、成長市場であるアジア諸国への輸出が増加したことで、為替変動リスクの増加を招き、売上高が影響されることである。
問題点(2)
(a)
有形固定資産回転率
(b)
2.62回
(c)
原因は、D社の事業拡大に伴い、隣地の中古不動産の買い増しを行ってきたことで、建物の早期の老朽化を招いたことである。
問題点(3)
(a)
自己資本比率
(b)
25.56%
(c)
原因は、土地・建物の買い増しを借入金で賄ってきたことで、同業他社に比べて、借入依存度が高くなっていることである。
■第2問
(設問2)
本社を売却した場合、負債の利息や販売費及び一般管理費が削減され、D社の固定費が下がる事から収益性が増加する。よってD社の財務体質は改善するため、景気変動に対し、D社の自己資本利益率は向上する。
■第3問
(設問2)
(b)
本社の売却により、負債の利息がなくなるため、営業レバレッジは作用しない。その変化により経常利益は向上し、さらにD社の損益分岐点が引き下がるため、為替リスクへの耐性が強まり、収益性が高まる影響を与える。
■第4問
(設問2)
(a)
ドルのプット・オプションを購入し、決済日に円安なら権利を行使せず、100円より円高なら権利を行使する
(b)
長所は、輸出をする場合、円高の進行による為替リスクを最小化し、収益低下を回避することで、収益性が確保できることである。短所は、オプションの行使時にプレミアムが発生するため手数料を徴収されることである。
1つだけ言いたいのは、
経営分析の粗利だわ。
どの予備校もそんなこと書いてないが、
オレは今も、あれが良いと思う。
だって、長所・短所の発生原因はそれだし、
最後の問題が「解決」なはずなのに、
第1問でそれを指摘しないって、おかしいと思う。
長所・短所で切り分けたのは、ひとつの解釈に過ぎない。
はぁ。。。やっと言えた。
不合格だったら、永久にこの事はお蔵入りだっただろう。
H17年以降、経営分析で問題点を指摘して、
後半で解決するという予備校の教えは何だったのか。。
財務ほど、A→B→Cという記述の基本法則があてはまる
事例問題はない。
来年、合格を目指す方がこのブログをみて
ほんの少しでも叩き台になってくれればと思う。
何度も言うが、計算問題が全滅だったから。