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身長も伸び、肝臓の数値も下がってきた。

「7回食」という頻回食も、各食事の糖質管理も、すべては日常の1ページと化し、我が子が難病を患っているなんて忘れてしまいそうになる。

 

でも、頻回食糖質管理も治療法のないこの病気ならではの加療。

治らない以上は治療ではなく加療だ。


息子は物心がついたときから「他者から見れば」制限された食環境の中にいる。

がまんをしているのか、それとも当たり前になっているのか、それは息子でないとわからない。

 

そんな日常の中で、この病気と猛烈に向き合わなければならない出来事がたびたび訪れる。


その中でも心を痛めたのが、市販の持続血糖測定器「リブレ」の装着だった。

 

 

 

肝臓の数値改善を阻害しているのはなんなのか?


病院との話で入院して持続的に血糖値を測定することも検討された。

だけど、入院生活と小学校生活では運動量が圧倒的に異なる。


そこで、僕たち夫婦は入院はせずに、日常生活の中でこのリブレを用いた血糖値の監視をすることにした。

そうやって、低血糖が潜んでいないか、あるいは異常値がないかを監視するというわけだ。

 

 

リブレは体に針で差し込む測定器と、測定器をスキャンしてデータを取り込む機器のふたつからなっている。

 

スキャン

コロナ禍のステイホーム中に息子と一緒に夢中で見ていた「仮面ライダーゼロワン」


この仮面ライダーはベルトにプログライズキーというものをスキャンして変身する。

スキャンには息子からすれば「かっこいい」イメージがあったのだ。

 

リブレの仕組みを説明したときに、息子はスキャンが楽しみに。

ノリノリで「(リブレを)つける~~~!」ラブと言っていた。

もちろん、息子がこの測定を嫌がらないように僕が巧みに誘導したのだが…

 

よし、これはスムーズにいくぞ!

僕は自分の策略に酔った。

 

ところが…話はそう単純には進まなかった。

≪つづく≫