疑似コロナ体験の続編です。


とにかく主治医から息子の病は基礎疾患にあたると。

ワクチンも積極的に接種しなさいと。

そう言われていたので、息子との接触を絶ちました。

手遅れかもしれないが…。


ここ数ヶ月、とにかく僕とお風呂に入りたがり、一緒に寝たがってきた息子。

その息子をシャットアウトするために、僕は一室に鍵をかけて籠もる。


息子が学童から妻と一緒に帰ってくる。

早速僕の寝ている部屋に入ろうとする。


「あれー鍵かかってるよ」


扉の向こうで母が説明をしているようだ。


その後、息子が夕食を僕の部屋の前にもってきてくれた。


「パパー、置いておくよ」


「あ…りが…とう…ね」


「置いておくよー!いいー?」


どうやら力ない父の声はなかなか扉の向こうの息子に伝わらないらしい。


マスクをつけて扉を開ける。

「なんでマスクつけてるの?」


まだいたのか…。

早く部屋の前から去れ!息子よ…。



食事が喉を通らない。

昼もそういえばゼリーしか食べられなかった。


「ゼリー…しか…食べ…られ…ない」


息子が小学校に持ち込むことができなくなった糖質ゼロのゼリーが大量にあり、昼はそれを食べたのだが、扉の前に届けられたのは、こんなゼリー。



OLか!


リンパ腺が猛烈に腫れている僕は、こんな(比較的)硬いものは食べられない。

「これは…食べ…られ…ない…」

ママがキッチンから問いかける。

「ヨーグルトなら食べられる?」

「うん」

「食べるってー!」

扉の前にメッセンジャーボーイがいるようだ。

「ブルーベリー味がいい?」
↑選択肢ないんかい!

「うん」
↑もう蒟蒻ゼリーじゃなきゃなんでもいい

「ブルーベリー味がいいってー!」
↑選択肢なかったからな!

そこから先、息子と顔を合わせることはなかった。
ママともLINEのやりとり。
自宅隔離ってこんな感じか…。


翌朝。
昨日PCRを受けたクリニックから電話がかかってくる。
陰性だった。

よかった。
この記事を冗談ぽく書けたのは、陰性だったからだ。

家族が接触しないように生活するのは、よほどの豪邸に住んでいないと無理。
特に小さい子どもがいる家庭は濃厚接触が起こらないわけがない。

基礎疾患を抱える息子が家にいる以上、今回の喜劇的記事が、いつ悲劇になってもおかしくない。

糖原病。
打つ手がまったくないわけではなく、治療薬の研究も行われているらしい。
一人でも多くの方に知っていただき、研究への助成やら寄付やらが増えるといい。