政府は22日、東シナ海での中国によるガス田開発の現状を示す写真や地図を外務省ホームページ上で公表しました。
 公表されたのは、海上自衛隊機が上空から撮影した海洋プラットホームや土台の写真14枚と、構造物の位置を示した地図1枚です。
 全ての構造物が日中中間線の中国側に設置されておりますが、中国による東シナ海での開発行為が進んでいることを懸念して、広く国民にその事実を知ってもらおうと公表に踏み切りました。
 菅義偉官房長官も会見で「国内外で(中国の)一方的な現状変更に対しての関心の高まりを考え、公表できるものは公表しようと判断した」と写真を公表した理由を説明しております。
 中国は現在、南シナ海において岩礁を埋め立て、軍事拠点化を進めており、そのことが国際社会の脅威になっています。こういったことも今回の公表の背景にあると言えましょう。
 東シナ海のガス田について日本と中国は、2008年に一部ガス田の共同開発などで合意しておりますが、具体的な内容を詰める条約締結交渉は現在中断しております。
 菅長官は、今回の公表と同時に、同交渉の再開についても引き続き中国に呼び掛けていく方針で臨むことも述べております。

外務省HPアドレスはこちらです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/higashi_shina/tachiba.html