SHORT SHORT COCKTAIL STORY No,2
どんなときも ~At any time~
「とうとう卒業だね」
「本当に帰っちゃうの?」
「親父が倒れたし、家の仕事手伝わなきゃいけないし・・・」
「じゃ、私たちはもう終わりなの?」
「たまには、こっちに出てくるから」
「・・・・・・」
大学の卒業式の夜、最後に彼女と交わした言葉だった。
それから何度も季節は巡り、ある日、ふとアノ場所に足を運んだ。
迷い探し続ける日々。
自分に正直でありたい・・・
僕が僕であるために、そう、まだ自分は理恵のことを好きなのかもしれない・・・
「マスター、久しぶり」
そう言って、アノ当時二人でよく行ってたBARのドアを開いた。
マスターは軽く会釈をし、僕はカウンターの端に腰を下した。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
「カンパリ・オレンジ」
「また、それかよ」
「いいじゃないの、私はこれが、す・き・な・の」
「じゃ、オレもカンパリ・オレンジにしようかな」
「えー、真似しないでよ」
この店に来るたび、挨拶のように彼女と言い合ったっけ。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
2杯目のカンパリオレンジをオーダーした時だった。
「また、それかよ」
聞き覚えのある声・・・
後ろを振り返ると、理恵が微笑みながら立っていた。
「理恵・・・どうしてここに?」
「久しぶり。私はここの常連だよ」
そう言いながら、僕の横に座り、
「私は、いつものね」
と、勝ち誇ったような意地悪な顔で、微笑んだ。
偶然といえばそれまで。それ以上の何かがあるのか、僕にはわからない。
ただ言えることは、理恵がもしかしたらここにいるかもしれない。
そんな微かな望みを抱いてたことは確かだ。
「仕事は忙しいの?」
「うん、相変わらずだよ。理恵の方は?」
「普通かな。OLだもん」
そう言いながら、赤く染まったカクテルに口づけた。
数時間のタイムスリップを楽しんだ後、
「そろそろ帰らなきゃ。終電に間に合わないよ」
「あっ、そうだね。もうこんな時間か」
「理恵・・・」
「うん?何?」
なぜか、それ以上は言い出せなかった。
BARを後にして、彼女を見送り、駅に向かった。
♪どんなときも どんなときも 僕が僕らしくあるために
「好きなものは好き!」と 言えるきもち 抱きしめてたい♪
どこからともなく、こんな歌が聞こえてきた。
----------------------------------------------------------------------------------
At any time

デカイパー シトロンジュネヴァ・・・30ml
カンパリ・ビター ・・・・・・・・20ml
レモンジュース ・・・・・・・15ml
トニックウォーター ・・・・・・・適 量
トニックウォーター以外を、氷と共にシェークして、
氷を入れたグラスに注ぐぎ、トニックウォーターを
満たす。
前回、コメント沢山いただき、ほんと感謝してます。
小説家でもないし、ただの元バーテンダーの超短編小説?に
あたたかいお言葉、涙もんです
これからも、あたたかく見守ってあげて下さいね
By BAR FOX きつね(o^-')b
どんなときも ~At any time~
「とうとう卒業だね」
「本当に帰っちゃうの?」
「親父が倒れたし、家の仕事手伝わなきゃいけないし・・・」
「じゃ、私たちはもう終わりなの?」
「たまには、こっちに出てくるから」
「・・・・・・」
大学の卒業式の夜、最後に彼女と交わした言葉だった。
それから何度も季節は巡り、ある日、ふとアノ場所に足を運んだ。
迷い探し続ける日々。
自分に正直でありたい・・・
僕が僕であるために、そう、まだ自分は理恵のことを好きなのかもしれない・・・
「マスター、久しぶり」
そう言って、アノ当時二人でよく行ってたBARのドアを開いた。
マスターは軽く会釈をし、僕はカウンターの端に腰を下した。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
「カンパリ・オレンジ」
「また、それかよ」
「いいじゃないの、私はこれが、す・き・な・の」
「じゃ、オレもカンパリ・オレンジにしようかな」
「えー、真似しないでよ」
この店に来るたび、挨拶のように彼女と言い合ったっけ。
☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*
2杯目のカンパリオレンジをオーダーした時だった。
「また、それかよ」
聞き覚えのある声・・・
後ろを振り返ると、理恵が微笑みながら立っていた。
「理恵・・・どうしてここに?」
「久しぶり。私はここの常連だよ」
そう言いながら、僕の横に座り、
「私は、いつものね」
と、勝ち誇ったような意地悪な顔で、微笑んだ。
偶然といえばそれまで。それ以上の何かがあるのか、僕にはわからない。
ただ言えることは、理恵がもしかしたらここにいるかもしれない。
そんな微かな望みを抱いてたことは確かだ。
「仕事は忙しいの?」
「うん、相変わらずだよ。理恵の方は?」
「普通かな。OLだもん」
そう言いながら、赤く染まったカクテルに口づけた。
数時間のタイムスリップを楽しんだ後、
「そろそろ帰らなきゃ。終電に間に合わないよ」
「あっ、そうだね。もうこんな時間か」
「理恵・・・」
「うん?何?」
なぜか、それ以上は言い出せなかった。
BARを後にして、彼女を見送り、駅に向かった。
♪どんなときも どんなときも 僕が僕らしくあるために
「好きなものは好き!」と 言えるきもち 抱きしめてたい♪
どこからともなく、こんな歌が聞こえてきた。
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At any time

デカイパー シトロンジュネヴァ・・・30ml
カンパリ・ビター ・・・・・・・・20ml
レモンジュース ・・・・・・・15ml
トニックウォーター ・・・・・・・適 量
トニックウォーター以外を、氷と共にシェークして、
氷を入れたグラスに注ぐぎ、トニックウォーターを
満たす。
前回、コメント沢山いただき、ほんと感謝してます。
小説家でもないし、ただの元バーテンダーの超短編小説?に
あたたかいお言葉、涙もんです

これからも、あたたかく見守ってあげて下さいね

By BAR FOX きつね(o^-')b