日本のプロ野球(にほんのぷろやきゅう)で400勝(よんひゃくしょう)した投手(とうしゅ)金田正一(かねだまさいち)は、こんなことを言っていた。

「読売ジャイアンツ(よみうりじゃいあんつ)にいたら、俺(おれ)は600勝(ろっぴゃくしょう)した」

金田は、万年最下位の弱小チーム国鉄(まんねんさいかいのじゃくしょうちーむこくてつ)の投手だった。

金田が言いたかったのは、打線が振るわないチーム(だせんがふるわないちーむ)で、最強(さいきょう)の読売ジャイアンツばかり当てられて、400勝したという自慢(じまん)である。

事実(じじつ)、並(なみ)の投手なら、200勝(にひゃくしょう)も無理(むり)である。

強い(つよい)チームは強打者(きょうだしゃ)ぞろいだから、勝利投手(しょうりとうしゅ)になることがかんたんではない。

金田正一は、鳴り物入り(なりものいり)で読売ジャイアンツからデビューした長島茂雄(ながしましげお)を全打席三振にしとめ、その後は、アイドル長嶋茂雄の活躍を見たいファンのために、サービスのホームランボールを投げた。

デビュー当初(とうしょ)のダルビッシュが金田正一を彷彿(ほうふつ)とさせた。

言うまでももなく、打者のばあいは反対(はんたい)である。

アメリカの友人(ゆうじん)は、こう言った。

「イチロウが強いチームにいたら、強いピッチャーと対戦(たいせん)し、ヒットの量産(りょうさん)は無理だった。出場機会(しゅつじょうきかい)もへっていた。」