プーチン逮捕。

2023年3月18日のNHKの記事。

ヘッディング。国際刑事裁判所 プーチン大統領に逮捕状 ウクライナ情勢めぐり

リード。ロシア大統領府 「言語道断で容認できない」

リード。ゼレンスキー大統領 「国家的悪事だ」

リード。米バイデン大統領 「強い説得力ある」

リード。EUボレル上級代表 「責任追及のプロセスの始まりだ」

記事の1部。

「ウクライナで行われたとみられる戦争犯罪などについて捜査してきた国際刑事裁判所は17日、ロシアのプーチン大統領と子どもの権利などを担当するマリヤ-リボワベロワ大統領全権代表について、戦争犯罪の疑いで逮捕状を出したことを明らかにしました。ロシアが占領したウクライナの地域からは多くの子どもたちがロシア側に移送されていて、裁判所はこれが国際法上の戦争犯罪にあたり、プーチン大統領に責任があると信ずるに足る十分な根拠があるとしています。」

NHKは、国際刑事裁判所の元裁判官で、中央大学の尾崎久仁子特任教授に、こう言わせている。

1子どもの連れ去りがいまも引き続き行われているので、こうした犯罪が繰り返されることを阻止するとともに、ほかの非人道的な行為を抑止する狙いもある。

2ICC(あいしーしー:国際刑事裁判所)がこれまでロシアによるウクライナでの住民の虐殺なども捜査してきた。

a 尾崎久仁子は、1•2をどうして知ったのか。

ロシア-ウクライナ‘戦争’が始まったのは、2022年である。

尾崎久仁子は、2020年にICCを辞めている。

b 尾崎久仁子がロシアとウクライナがICCの締約国(ていやくこく)ではないことに触れてないのは、公正ではない。

ちなみに、アメリカも締約国ではない。

この事実は、国連をつくったアメリカが、ICCをつくったローマ規定に違反していたという、お笑いである。

c ICCの管轄(=対象犯罪)は、①集団殺害犯罪(ジェノサイド)②人道に対する犯罪③戦争犯罪④侵略犯罪であるが、①以外、②の「人道」の定義は困難である、③の戦争犯罪は戦争が終わらなければ断定できない、④の紛争地域の解決は戦争と決めたのは国連である。

d NHKの記事のリードのロシアの反発とゼレンスキーの主張は嘘か粉飾である。

e ヘッディングの「国際刑事裁判所 プーチン大統領に逮捕状」について。

国際刑事裁判所は、プーチンに逮捕状は出せても、逮捕できない。

国連には似たような名前のICPO(あいしーぴーおー:国際刑事警察機構)通称インターポールがある。

日本のバカ新聞テレビ小銭稼ぎのコメンテーターは、インターポールがICCの執行機関であるかのように言っているが、犯罪者を探すことはできるが、逮捕することや犯罪者を犯罪をした国に引き渡すことは、「犯罪人引き渡し条約」を結んでいなければ、できない。

ロシアとウクライナは、ICCの締約国でもなく、「犯罪人引き渡し条約」も結んでいない。

すなわち、国連は何もできないということである。

ちなみに、日本が「犯罪人引き渡し条約」を結んでいるのは、アメリカと韓国だけである。

a ~eをひと言も触れずに、プーチン逮捕を、忘れたころにむし返すNHK。

お終い。

 

*プーチン=ロシアの大統領。*ヘッディング=1標題/見出し。2サッカーでボールを頭でコントロールすること。*リード=記事の内容を要約した前書き。*ゼレンスキー=ウクライナの大統領。*EU(いーゆー)=ヨーロッパ連合/政治•経済•安全保障などで一体化を進めるヨーロッパ諸国の組織。*締約国(ていやくこく)=条約を認めた国。*ローマ規定(ろーまきてい)=国際刑事裁判所設立条約。