アメリカのDMORT(でぃもーと)は、アメリカ連邦政府「国土安全保障省」が支配する、2015年時点で年間予算約1兆5000億円(1ドル100円換算)の「緊急事態管理庁」が支配する組織の1つで、仕事は個人識別•身元確認だけである。

民間の組織である、国が責任を持たない一般社団法人の、日本DMORTは、活動を次のように言っている。

① 災害現場への、医師、歯科医師、看護師、臨床心理士、救急救命士、災害調整員等の派遣事業。

② 長期の遺族支援事業。

③ 専門家の育成、研修事業。

④ DMORTの活動の情報提供及び啓発事業。

⑤ その他この法人の目的を達成するために必要な事業。

①~⑤は、アメリカのDMORT以上の仕事である。

カネはどこから出るのか。

その他の疑問。

1県警と連携するという。

県警は県の組織で、県知事と県議会の考えによって、連携しない県が出るのではないか。

2日本には、日本DMAT、JMATがある。

A 日本DMATは、厚生労働省がアメリカのDMATをまねてつくったもので、厚生労働省内に日本DMAT事務局があり、道府県の日本DMATが所属する指定病院に派遣を要請(=命令)する。

(東京都には厚生労働省より早くつくって厚生労働省に支配されないDMATがある)

日本DMATは、レスキュー隊がある県警と連携し、レスキュー隊が被災者の救出活動をして負傷者が安全な場所に搬送されたあと、医療活動をする。

B 日本のJMATは、日本医師会がアメリカ医師会のNDLS(救命救急センター)をまねてつくったもので、災害が起きると、厚生労働省が、日本医師会長にJMATの派遣を要請(命令)する。

確認。

[日本DMAT(でぃーまっと)]

災害派遣医療チーム。

専門的な訓練を受けた医師1人看護師2人補助員1人で編成された、災害が起きた直後からすばやく活動できる医療チーム。

指定病院に所属する。

自然災害における医療活動で、安全が確保された場所で行い、危険な場所に踏み込んだ救命活動をすることはない。

[JMAT(じぇーまっと)]

日本医師会災害医療チーム。

日本医師会が組織する災害医療チーム。

災害が起きたとき駆けつけて、3日程度の医療活動で撤退するDMATのあと、被災地の医療体制が回復するまで医療を支える組織。

医師1人看護師2人補助員1人でチームを編成する。

以上から。

a 日本DMAT•JMATと日本DMORTの活動に混乱はないのか。

b 日本DMORTの必要性がわからない。

c 日本DMORT以外、寄付を要求する組織はない。

⚫︎朝日新聞は県警と連携する日本DMORTを盛んにほめているが、記事を書いた記者は、アメリカのDMORTも日本のDMAT •JMATも知らないのではないか。