信じられない。

USスチールは1901年創業の名門製鉄会社であるが、現在粗鋼生産量世界27位で、消滅寸前である。

業界紙によるUSスチールの買収価格は1兆円前後である。

日本のバカ新聞テレビ小銭稼ぎのコメンテーター、政財界雀のピーチクパーチク。

ロイターの“事実を伝えるための”詳細な質問に答えられる日本人は1人もいない。

カネがなくなったアメリカのバイデンの恫喝だ。

そして、ニッポンニッポン。

鉄は国家なり。

バイデンに従順な権力の風を読む国賊東大官僚が、日本製鉄に、「アメリカ市場はインドやタイの市場と比較にならない。経済安全保障問題を回避するために、USスチールを社名をそのまま子会社にして、アメリカ市場に参入して、中国と戦える体力を付け、世界トップクラスのグローバル鉄鋼グループを形成しろ」、と、命令した。

2兆円は、買収ではなく、国がカネの工面をする、救済だ。

それで?

日本製鉄は、日本式ガバナンスとコンプライアンスで、東芝の二の舞になる。

 

東芝。

1973年の第1次オイルショックによるエネルギー危機で、世界は原発建設を加速した。   

1979のスリーマイル、1986年のチェルノブイリで、原発建設は一時停止した。

しかし、日本は、ひるむことなく、原発建設を国策とした。

権力の風を読む国賊東大官僚が、大日本帝国時代から権力と癒着する三菱・日立・東芝に原発建設を命令した。

日本が原子炉をつくることをアメリカが許さない。

三菱はAREVAの原子炉で、日立はGEの原子炉で、東芝はAREVAとGEの原子炉で、AREVAとGEの指導で、原発を建設した。

2005年、イギリスの政府が主要株主のBNFL(英国核燃料会社)が、1999年にアメリカの「ウエスティングハウス-エレクトリック-カンパニー」から買った「原子力事業部門」を、売りに出した。

(以下略称WHになる経緯を簡単に説明する。1886年創業の「ウエスティングハウス-エレクトリック&マニュファクチャリング-カンパニー」という産業用機器製造会社が、1945年に「ウエスティングハウス-エレクトリック-コーポレーション」と社名を変えた。「ウエスティングハウス-エレクトリック-コーポレーション」は産業部門を「ウエスティングハウス-エレクトリック-カンパニー」と独立させた。1999年、BNFLが「ウエスティングハウス-エレクトリック-カンパニー」の「原子力事業部門」を買って、社名を「ウエスティングハウス-エレクトリック」(略称WH)とした)

入札したのは、日本の三菱と東芝とアメリカのGE。

WHの原子炉は「加圧水型原子炉(=PWR)」。

三菱の原子炉はPWR。

東芝の原子炉は「沸騰水型原子炉(=BWR)」。

GEの原子炉は、BWR。

世界の原子炉の主流はBWRからPWRになっていた。

入札の結果は、18億ドル前後と言われていたWHを、東芝が54億ドルで落札した。

東芝が落札したのではない。

国賊東大官僚が世界の電力市場に参入させていた、大日本帝国時代から政府と癒着している丸紅に、東芝の入札に協力することを命令して、落札させた。

(国賊東大官僚が原発建設を命令していた東京電力の社長は丸紅の社長の弟である)

2006年2月6日の東芝の発表。

WH株式会社の株式取得による原子力事業の強化について。

本日、東芝は、イギリスのBNFLと、WH株式会社の全株式の取得に関する契約を締結しました。

取得額は54億ドル(115円/ドル換算で約6210億円)です。

世界の原子力発電設備および燃料関連事業で豊富な実績を持つWH株式会社が東芝グループの1員となることは、今後、東芝がグローバルなエネルギー関連事業を展開する上で極めて重要な意義を持つものです。

両社がそれぞれの原子力事業で得意とする分野を最適に組み合わせて相互補完関係を構築することにより、世界トップクラスのグローバル原子力グループを形成し、BWR・PWR両方式を推進するリーディングカンパニーをめざします。

東芝がWH株式会社の株式のうち51%以上を保有し、残りについては、共同出資者が保有する予定です。

BWRは、GEが開発、実用化した炉型。

PWRは、WHが開発、実用化した炉型。

欧米では、電力の安定供給と地球温暖化防止の観点から、新規建設を再開する機運が高まり、中国をはじめ高い経済成長を続けるアジア地域では多くの新規建設が計画されています。

このような背景のもと、日本市場を中心にBWRに強みを持つ東芝の原子力事業と、世界市場においてPWR事業を中心に強みを持つWHが協力関係を構築することによって、製造・販売・技術面で両社の補完関係が成り立ち、さらに、従来、両社がそれぞれ単独では手がけることが困難だった新たな事業領域にも進出することで相乗効果を発揮することができます。

WH株式会社について。

WHは、1957年に世界に先駆けて原子力事業を始めて以来、50年にわたり原子力発電プラントに関する機器、サービスを提供し、世界の電力インフラの整備に貢献してきました。

現在は、世界14か国に34の拠点をもち、欧米を中心に、主にPWRの営業、設計、建設、保全サービス、燃料形成加工などの事業を展開し、市場に確固たる地位を確立しています。

東芝の原子力事業について。

東芝の原子力事業は、1966年に事業を開始して以来、国産初号機の納入や110万kW初号機の建設に携わるなど、日本の原子力産業の発展に大きく貢献してきました。

以下略。

株式取得後の事業運営。

略。

各社の概要。

略。

ところが。

直後、突然、丸紅が、東芝に協力しないと通告した。

脳みその軽い東芝首脳は、脳みその軽い国賊東大官僚と相談して、アメリカの、WHのすべての仕事を請け負ってきたショー-グループに20%出資させることに成功した。

しかし。

脳みその軽い東芝首脳は、20%カネを出させるショー-グループと、プット-オプション契約をした。

脳みその軽い東芝首脳が子会社にした脳みその軽い WHは、アメリカの仕事が主であるにもかかわらず、2001年に起きた同時多発攻撃をきっかけに、NRC:エヌアールシー(アメリカ合州国原子力規制委員会)が安全基準を厳しくしたことを充分理解していなかった。

(原子炉は民間ジェット機の激突に耐えられなければならないなど)

さらに、NRC は、WHが2017年までに50万を超える家庭や企業に電力供給を約束をしていたジョージア州の電力会社サザンとサウスカロライナ州の電力会社スキャナの原発建設を受注する前の、2009年、安全基準を厳しくしていた。

WH が、WHの新工法すなわち「原子炉の複数のセクションを事前に製造し、それを建設予定地に運んで組み立てるプレハブ工法」 の各セクションの製造をWHの株式の20%を持つショー-グループが持つルイジアナ州レイクチャールズの工場に委託して、ジョージア州とサウスカロライナ州の原発建設を始めたのは、2010年である。

しかし、ショー-グループがWHの新工法が初めてであったこともあるが、作業開始直後から、数多くの問題が確認され、いわゆるコストオーバーランで、WH原発建設の2017年までの竣工は困難になった。

サザンとスキャナは、「契約に基づき、WHと東芝にその金銭的な責任を取らせるため、可能な限りの措置を取る」と明言した。

(レイクチャールズ工場が仕様通りのモジュールを製造できるようになったのは2015年以降である。それ以前の2013年にショー-グループはCB &Iに買収されていた)

サザンとスキャナの明言前に、脳みその軽い東芝を悩ませる事態が発生した。

2011年、福島第1原発事故のとき、ショー-グループがプット-オプションを行使した。

東芝は、契約通りに、20%の株を、ショー-グループから買い取らなければならなかった。

国賊東大官僚が原発建設を命令していた東京電力は、天文学的数字の借金を抱えることになって、原発建設どころではなくなった。

東芝の協力者はいなくなった。

電力の安定供給と地球温暖化防止の観点から世界の新規原発建設を再開する機運の高まりは2011年に終わり、東芝の苦悩が始まった。

結論。

2017年3月29日、東芝はWHに破産申請させた。

東芝は、政府と銀行に支えられて、生き延びるために、金になる事業の切り売りをくり返した。

2017年4月、粉飾決算の尻ぬぐいに、2018年度末までに売却することを前提に、稼ぎ頭のNAND型フラッシュメモリー事業を独立させ、100%子会社の東芝メモリにした。

2017年5月、ウエスタンデジタルが、東芝の事業譲渡計画に猛反発して、契約に違反していると、国際仲裁裁判所に訴訟を起こした。

ウエスタンデジタルは、アメリカのハードディスク・フラッシュメモリー製造会社である。

脳みその軽い東芝の首脳は、東芝メモリを独立させる前にウエスタンデジタルとつくっていたフラッシュメモリー事業の合弁会社を、独立させた東芝メモリに譲渡した。

東芝とウエスタンデジタルの訴訟合戦になった。

脳みその軽い東芝の首脳は、係争中の2017年9月に、東芝メモリの売却先を、アメリカの投資ファンドであるベインキャピタルが率いる日米韓企業連合が設立した買収目的会社パンゲアに決め、2兆円で売買契約した。

東芝は、ウエスタンデジタルとの訴訟合戦で東芝メモリの売却が遅れ、債務超過による上場廃止の危機に追い込まれた。

2017年12月、東芝は、ウエスタンデジタルと和解して、上場廃止を免れた。

2018年6月、東芝は、東芝メモリを、パンゲアに2兆円で譲渡する。

2018年8月、東芝は、東京証券取引所の1部から2部へ格下げになる。

東芝メモリは、NAND型フラッシュメモリと応用製品の専門会社として活動を開始する。2019年10月、パンゲアは、東芝メモリの社名をキオクシアに変更する。

2020年9月28日、パンゲアは、キオクシアを、東京証券取引所へ上場すると発表した。

時価総額1兆5000億円以上という上場に、日本のバカ新聞テレビが太鼓を叩いた。

しかし、パンゲアは、10月6日に予定していた、キオクシアの東京証券取引所への上場を延期すると発表した。

理由は、アメリカが、米中貿易摩擦で、キオクシアの大口取引先であるファーウェイに対して、取引規制を課したことである。

東芝は、計画していた、キオクシアの株の売却で株主還元することができなくなった。

(補足)

1パンゲアは、分裂・移動する前の大陸。ドイツの地球物理学者ウェゲナー(1880~1930)の仮説「大陸移動説」の「地球の現在の大陸はもと1つの固まり(=パンゲア)であった」による。

2パンゲアの東芝メモリ買収資金2兆円の内訳。

① 出資=ベインキャピタル2120億円。HOYA270億円。東芝再出資3505億円。アップル・シーゲート・キングストン・デル4150億円。

② 融資=エスケイハイニックス3950億円

③ 金融機関からの借入6000億円。

3テレビのコマーシャルのKIOXIAについて。

日本のバカ新聞テレビの報道は、ほとんどデタラメである。

キョンシー企業東芝の言うことは、全部デタラメである。

バカとじじばばしか見ないテレビに、NAND型フラッシュメモリー製造販売会社キオクシアをKIOXIAとコマーシャルする理由は、キョンシー企業東芝に、国民を騙す計画があること以外考えられない。

 

*ロイター=イギリスのロンドンにある通信社。*バイデン=アメリカの大統領。*ガバナンス=統制/ルールを守って活動するようにさせること。*コンプライアンス=服従/ルールを守って活動すること。*スリーマイル=1アメリカのペンシルベニア州の島。2アメリカのペンシルベニア州のスリーマイル島の原子力発電所2号基の事故(/被害)。1979年3月28日メルトダウン。*チェルノブイリ=1ウクライナ(もとロシア)の首都キエフの北方100㎞にあった都市の名前であるとともに原子力発電所の名前。イヴァーンキウイと変名。2チェルノブイリ原子力発電所4号基の爆発事故(/被害)。1986年4月26日発生。*AREVA/アレバ/アレヴァ=1フランスの世界最大の原子力複合会社。倒産して、アレバNP→フラマトムになった。2フランスのアレバ社がつくった放射性物質除去装置。*GE(じーいー)=正式名称ゼネラルエレクトリック株式会社。アメリカのコネチカット州にある世界最大の多業種多国籍企業。*ショー-グループ=1987年創業のアメリカのルイジアナ州に本社があった総合機器製造会社。2013年同業のシカゴ-ブリッジ-アンド-アイアン(略称CB&I)に買収された。*CB&I(しーびーあんどあい)=オランダのデン-ハーグに本社がある多国籍企業の総合機器製造会社。会社名のシカゴはアメリカのイリノイ州のシカゴを1889年創業の地とするから。*コストオーバーラン=プロジェクト計画時には想定できなかった設計変更・工事の遅延などで工事費が増えること。*NAND型フラッシュメモリー(なんどがたふらっしゅめもりー)=東芝が開発したフラッシュメモリー。*フラッシュメモリー=電源を切ってもデータが消えないメモリー(=半導体を使った記憶装置)。*ファーウェイ=中国の通信機器製造会社。*HOYA(ほーや)=日本の光学機器製造会社。*アップル=アメリカのコンピューター関連製品の開発・製造・販売をしている多国籍企業。*シーゲート=アメリカのハードディスク製造会社。*キングストン=アメリカの世界最大のメモリー製品製造会社。*デル=アメリカのコンピューター関連製品の開発・製造・販売・修理・サポートをしている多国籍企業。*エスケイハイニックス=韓国のサムスン電子に次ぐ半導体製造会社。*キョンシー企業=政府や銀行の支援によって倒産しない企業。