実家に帰り通院する中で親や自分と向き合い、自分の中の思い込みや

歪んだ考え方に気付くことが出来た私は、一進一退を続けながら自分を大切にする

考え方のベースを作ることが出来ていた。

かつて編入先の大学でスクールカウンセラーである臨床心理士さんに、「いくら幹や枝、葉っぱを大きくしたくても土台である根っこがぐらぐらだと、大きくならない

上に折角育った枝や葉っぱもダメになってしまう。どんなに知識を入れて魅力的になろうとしても、根っこが育ってないと辛くなるんだよ。今からでも遅くないから根っこを育てる事が大事だよ。」そんな言葉をもらい、ずっと避けていた実家に帰る

決意をしたが、あの時先生が言ってくれた〝根っこ”が段々育っていく感覚があった。実家での生活は約9ヶ月程で、それからまた一人暮らしを再開した。

毎月一度、通院のたびに新幹線で実家に帰省した。

 

段々と自分を大切にする行動が取れるようになっていたが、それでも時より顔を出す、順調に行ってるな、と思うと破壊したくなる衝動が中々厄介だった。

それでも以前なら何か自虐的な行動に移してたと思うタイミングで、ぐっとその症状

を堪えて必死で実家に帰ったり、時には入院もして希死願望から自分を解放していった。どんな不健全な手段を使ってでも自力で立つことを選んでいた私が、現状から

逃げて自分を守る事が出来るようになっていた。

 

入院中、先生はとにかく何も考えずボーっとすることが大切だよ。何も思いつめる

必要はないし、楽に生きていいんだよ~と頭を空っぽにする事を教えてくれた。

いつも何か緊張して気を張って生きてきたので、頭は雑念だらけだったし、

この頭真っ白、空っぽ感覚を体験できたのはとても大きかった。

今思えば瞑想の様なことをしていたんだな、と思った。