CMSの落とし穴
以前に「運用は社内で!」という内容の記事を書きました。
制作は外注すべし!運用は内製ですべし!≫
とはいえhtmlやcssを1から勉強するのもなぁ、という方の為に最近ちまたで大流行のCMSというツールが存在します。
簡単にいうと、ウェブサイトを操作するだけでウェブサイトが作成・更新出来てしまうという夢のようなツールです。
これならhtmlやcssを知らなくても自分でホームページが作れるぞ!
そう考えたあなた、ちょっと待ってください。
CMSは正しく使えば便利なツールですが、
落とし穴にはまると痛い目を見ます。
今日はそんなCMSの落とし穴をいくつか紹介します。
CMSを導入される場合の参考にしてみてください。
■初期投資が増える
通常のHTMLで作成するウェブサイトは
・HTML
・CSS
の知識と作成工数を必要とします。
CMSを導入する場合は、単純に上記にプラスして
・CMS独自の知識とカスタム工数
を必要とします。
自社で導入するにしても、外注するにしても、
HTMLオンリーの制作よりコストが掛かることは歴然です。
この場合、コストの増加量と、享受するメリットを天秤に掛けて、
メリットが勝っているか検討する必要があります。
■CMSの選択ミスは命取り
CMSと一言でいっても色々な種類があります。
・WordPress(ブログ型)
・EC-CUBE(ネットショップ型)
・OpenPNE(SNS型)
上記はほんの一例です。
例えばあなたがネットショップを制作したいと思っていて、
商品などをウェブ上から追加したり出来たらいいなぁ、と思いCMSの導入を決定したとします。
ここで「ブログ型のWordPress」を導入した時点で命取りです。
家を作るときにまず日本家屋の骨組みを作ってから、西洋建築に切り替えるようなものです。
上記の例は「用途」に的を絞った考えですので、非常に分かり易いです。
しかし「デザイン」や「機能」など別の切り口でCMSを選択する場合は、注意が必要です。
例えば「3カラム構成」で「お問合せ機能」を持ったコーポレートサイトを作成しようと考えた場合、
「用途」を基準にコーポレートサイト用に作られたCMSを探します。
しかしそのCMSが世の中にない場合は、代用の利くCMSを使用することになります。
例えば基本デザインが「2カラム構成」のCMSを使ってしまうと、
「3カラム構成」にデザインをカスタマイズする手間が掛かります。
「お問合せ機能」を持たないCMSを選んでしまうと、「お問合せ機能」を別途導入する手間が掛かります。
★自分が欲しい機能を全てそろえているCMSを探して導入するには、
調査だけでもかなりの時間と手間を浪費します。
ひとつ解決策の例を示します。
例えばEC-CUBEはネットショップ用に作られたCMSですが、
基本デザインが「3カラム構成」ですし、「お問合せ機能」も最初から付いています。
上記の要望を満たすコーポレートサイトの構築にも十分代用が利きそうですね。
⇒このような理屈でCMSを選択するプロセスが大事です
■htmlやcssは避けて通れない
CMSを使えば素人でも思いのままにサイトが作れると思っている方いませんか?
これは大きな間違いです。
CMSの基本的な考え方は「雛形」+「いじれる部分」でページを作るということです。
「雛形」部分の制作は通常のHTML+CSSの知識よりもさらに高度な知識が必要なので、
プロに任せる必要があります。
そしてあなたはあらかじめ決められた「いじれる部分」を編集できるだけなのです。
編集の補助機能が付いているものもありますが、
その場合でも、
・文字の大きさ、色を変更
・画像を読み込む
・リンクを張る
などの基本的な機能を補助してくれるだけですので、
自由にウェブサイトを編集できるわけではないのです。
一番分かりやすい例が「ブログ」です。
「ブログ」はCMSの代表例です。
ブロガーが記事を書くと、周りの広告部分やカレンダーなどが付いた状態で
ひとつのページが作成されます。
でも実際編集されている部分は、文章と画像が上から順に配置されているだけのものです。
HTML+CSSの知識がない場合は、まさにあれが出来上がりのイメージになります。
かっこいいホームページを作りたければ、HTML+CSSの知識がやはり必要なのです。
■「いじって良い」部分と「いじっちゃダメ」な部分を見極める
今までの説明でCMSが万能ツールではないということは分かったと思います。
ココで重要になってくるのが、
・いじって良い部分
・いじっちゃダメな部分
という考え方です。
ウェブサイトというのは、ある目的を達成するために、
様々な記述やノウハウを組み込んで制作されます。
例えばある商品をPRするサイトの場合、
・トップページで一目でブランディング出来るキャッチコピーとイメージ画像
・商品詳細や価格ページなど見せたいページへの導線設計
・ツリー状に整理された情報
・ターゲットの心理に訴えかける陳列順
など、配置や色、並び順などが全て意味を持っている場合が殆どです。
これは様々な分析の末にたどり着いた「黄金率」だったとします。
または企業サイトの場合「企業理念」や「自社の強み」などが目まぐるしく変わるのも如何な物かと思います。
★これらが「いじっちゃダメ」な部分です。
いじって良い部分は、
・新着情報
・キャンペーン情報
・一押し商品
など情報の鮮度が求められる部分です。
このようなコンテンツにこそ、CMSは力を発揮します。
■まとめ
「自分でウェブサイトが更新できる」という表面の言葉に飛びつかず、
メリット・デメリットを見極めて正しくCMSの導入をしたいものです。
それが出来れば超強力なツールであることは間違いありません!