やぁ~、日本は暖冬でしたね~。
少なくともわたくしがおりました間は、暖かい日々が多かったです。
うすら怖いくらいに。
やはり地球温暖化が進んでいるんだろうか…と思うと、胸が締め付けられるようでした。
スーパーへの道すがら、娘の小さな手を繋ぎながら、
この子たちが大人になった時、この子たちの子供が大人になった時、
地球は一体どうなってしまっているのかと、心配になってしまいました。

で、
小さなことでも一人一人の心がけから!と
殆ど部屋の暖房をつけずに過ごしたら
ばっちり風邪ひいてしまいました…ええ。


そんな訳で、せっかくの日本をあまり堪能し切れなかったのが口惜しい…っ。


それにしても、






義父。






今年もナンでした…
アプローチはいつもと違ったけれど…






ダンナの実家に到着した当日。


久々に会う義父母はそんなに変わりなく見えたのだが。


夕方。


義母が買い物に出かけ、
ダンナが娘と早めの風呂に入る、と風呂場に消えた途端、
茶の間に一人取り残された私のそばへ義父がやってきた。









まずい。










しかし、どうしようもない。

何故か神妙な顔をした義父が向かいに座ってきた。

面倒なことだけは…と思った瞬間、




義父「…ふぅ~(ため息)… 嫁さん、最近どないですか?」




と。






嫁「…え?ええ、まぁ、元気にどうにか…」



義父「そうか、ええなぁ。ワシなぁ、もうあかんねん。」



嫁「…何がですか?」




義父「ほんま、疲れてもうてな、何も気力なくて、最近飯を食うてもうまくないからな、喉通らへんの」






力ない笑い方である。
…何かあったんだろうか…

確かに先ほど茶の間に登場した細木○子を指差して
「最近どんどん男っぽくなりよるな、三輪明宏」
と発言したりしていたが。
疲れているんだろうか。





義父「何や、退職してから、体もアタマも重ぅてね。病気やわ。」



父はこの秋に退職していた。
これぞ本物の『燃え尽き症候群』というやつか?

弱りきったその顔は、本当に辛そうである。
いつもの脂分(テカり)さえも少なく感じる。



嫁「…大丈夫ですか?お医者さまとかへは…」


義父「や、もうええねん。死んでしもたほうが楽やわ。」


嫁「そんな、また…」(^▽^;)



義父「いやね、嫁さんには何にもしてやれんで、ごめんね。
もうそう生きられへんと思いますけど▲▲(ダンナ)のこと、よろしく頼みますね」



嫁「いえ、あの」(‐ ‐;;)


義父「や、来年はもうないわ…とにかく食欲ないねん。死んでしまいたいわ...ほんまやで。」







生死を口に出されたらさすがに焦る。






嫁「そんなことおっしゃらないで下さい。ちぃもおじいちゃんに会えるの、いつも楽しみにしているんですから。」


義父「や、ええねん、それでね、少し後のもの片付けなあかんと思っててね。嫁さんも、舅がいなくなったら帰って来易いやろ。」



嫁「そんなことありませんよ!!」(気の毒になりつつ、自然とこみ上げてくる笑みを必死で堪える)


義父「そう?私おらんかったら淋しい?」
















…すっげー気持ち悪い。








気持ち悪いが、答えはそりゃぁ









「そうですよ~!」(;´▽`A``









…どうしたというんだろう。
義父のその顔は真剣そのもの。
私も動揺を隠せずにいた。

すると風呂場から
「ちぃ、先に出すぞ~」
とのダンナの声が。


義父「▲▲(ダンナ)には内緒にしといてな。あいつ、心配しよんねんから。」


義父は何度も今の話はダンナには決して言うなと口止めをして
便所へと消えて行った。


何とも心臓が重たくなった。



娘が風呂から上がり、
そのうちダンナも上がり、義母も買い物から戻って、程なくして夕飯となった。

言われてみれば、確かにいつもよりは食事に箸をつけない気がする。
素振り、口ぶりは先ほどの様な暗さはないが、
これもダンナを前に、無理しているのだろうか…

義父は今、誰にも悩みを打ち明けられずにいるのか?
言ってしまえば「他人」である嫁だから、ちらりと弱音が吐けたのか?

そう思ったら、いつも大の苦手な義父も、少々心配になって、
いつも以上に義父に話しかけた。娘も義父の膝に存分に座らせた。

夜も何だか寝付けなかった。
義父には言うなと言われたけれど、
一応軽く伝えた方がいいのではと思い、
ダンナに「今回はお父さんの行きたいところにでもいこうか」と言ってみた。
ダンナは「お前、どうしてん?!」
といたく驚いたが、
この孝行息子、この機会をみすみす逃すまいと
「せやな、年に一度のことやからな、せやせや。そうしたろ。」
と答え、機嫌よくそっこーで眠りについた。
(いつまでも起きていて、いつ私がまた気が変わるやもしれないからでしょうな…)




翌朝。



孝行息子は父に

「今日はオヤジの行きたいとこ行こか!」


オヤジは「そうか?ほな、ちぃを動物園に連れてってやりたいわ」


ここは義父の大好きな動物園なのである。
もう何回行ってるかって…
理由は簡単


「安くて近くて、オレ動物大好き」



それだけである。


…本当は、本当は行った事のないU○Jに行くはずだったのに…(T T)チッ


んが、仕方がない。今回は…。

義父は、自分の言うとおりにことが進み、だんだんと元気になってきたように見える。
気が付けば、いつものどおりのエロオヤジに戻っていた。
いや、これでいいんだ、今回は!と自分に言い聞かせていました。


そんなある日。


ふと見ると冷蔵庫にゴマ、納豆、などと書かれたメモが。
義母に「お買い物のメモですか?」と聞いたら、


「それ、お父さんが健康にいいってTVで言ってたもの書き留めたやつなのよ。
そんなのばっかり毎日食べてるわぁ。」













…おい、おまえ。


















生きる気マンマンじゃねーかッ。














あれは一体何だったんだ?
人間不信に陥った関西STAYでした…。