失望感が有る。高橋洋一さんの動画のコメント欄を見ると、彼の意見を鵜呑みにする思考停止状態の、彼の支持者達が如何に多いかを感じる。
大体の場合において彼の意見は正しいことが多いとは思うのだが、全ての場合において正しいのかというのは疑問が有る。後述するが二つの点で彼の指摘には意見を述べたいと思う。
意見を述べる前の前提として、今回のハマス等によって行われたテロは、許されないことであるし、非難されるべきことではあると思う。
ただ、それに対しての岸田総理の文書が間違っている等というのは言葉狩りの一種であって、表現の中での誤解を埋める努力を怠っていると思う。
それでは岸田総理による某 SNS に投稿された文書2通を見てみよう。
https://x.com/kishida230/status/1710912481848340592?s=20 https://x.com/kishida230/status/17109124 https://x.com/kishida230/status/1710912481848340592?s=20 81848340592?s=20 https://x.com/kishida230/status/1
https://x.com/kishida230/status/1710912480141328752
「昨日、ハマス等パレスチナ武装勢力が、ガザからイスラエルを攻撃しました。罪のない一般市民に多大な被害が出ており、我が国は、これを強く非難します。
御遺族に対し哀悼の意を表し、負傷者の方々に心からお見舞い申し上げます。」
https://x.com/kishida230/status/1710912481848340592
「多くの方々が誘拐されたと報じられており、これを強く非難するとともに、早期解放を強く求めます。
また、ガザ地区においても多数の死傷者が出ていることを深刻に憂慮しており、全ての当事者に最大限の自制を求めます。」
問題視されたのはこの中での「ハマス等パレスチナ武装勢力」の部分と「全ての当事者に最大限の自制」の部分である。
確かにハマス等の武装勢力と平和的に問題解決を求めるパレスチナの方々を同一視するというのは避けるべきことなのではないかと思われる。
ただ「ハマス等パレスチナ武装勢力」との表現については、一部の人は同 SNS 上で既に指摘をしているが、ハマスだけがこの攻撃に参加したのではないという意味なのだと思う。
私は余りこの情勢に詳しくないが、Wikipedia でこの戦闘の情勢を見るに、ハマス以外の幾つかの武装勢力が参加しているという記述が有る。
果たしてこの表現からハマスとパレスチナを同一視していると言えるだろうか? それではハマス以外の武装勢力を全て固有名詞であげつらうべきなのか? 単なる武装勢力では分かり難いのでパレスチナという限定化をしたのではないだろうか。
また「全ての当事者に最大限の自制」というのは、今回の攻撃をその儘そっくりやり返すというのも被害を広げるだろうから、関係者皆で戦闘を停止して欲しいという意味合いでの表現だと思われる。
強い意志を示す表現としてテロをした方が全て悪いという表現や考え方も分かるし、一部支持も出来る。ただ高橋氏も動画の中で述べていたが、今回の根底にある問題の根深さが有る。氏は今回のテロを切り離して考えるという観点を取っているが、果たして誰もがその観点を受け入れられるのか? 片方だけが善でもう片方が悪という単純な構図ではないことは想像に難くない。
勿論、高橋氏が指摘した問題点が岸田総理には内在しているのかも知れない。それはこの文書だけでは断定が難しいと思う。
時間を掛けて投稿された文書だけに、岸田総理が単独で浅はかに投稿したのだとは考え難いということも有る。
岸田総理が直接同じ媒体で反論文書を出したのなら分かり易いのだが、それは実現されないかと思われる。
今回の指摘については、高橋氏が何回か他の動画で論を展開しているマスコミの切り取り・偏向報道に近いものを感じる。
いずれにせよ誰かが発した文書やメッセージについて、高名な方が批判をしたからといって、おいそれと飛び付いてはやし立てることは推奨しない。自分で一度考えてみて、冷静になって物事を捉える必要が有るのではないかと思う。
以上の私の意見についても何かしらの誤解や間違い、知識の無さが有るのかも知れないが、そうであればその指摘をしていただきたいと思う。
