静かなる感動の家訓。『名家』② | コワれるまで ALLORA

静かなる感動の家訓。『名家』②

ドラマ 『名家( ミョンガ)(2010年)観終えました。

本作のラスト、静かな感動で終わりました。

歳を取って落ち着いた主人公チェ・グクスン(チャ・インピョ)がよかったです。

グクソンは一族郎党を集めて「今年、小作人から一万五千石の米を徴収できたのなら、五千石を小作人に返せ」と言い出します。

驚く一同に対して、グクスンは今後の家訓を、やさしく穏やかに諭し始めるのでした。

わが一族は、どんなに小作地を広げようと思っても、凶作の年には決して土地を買い入れてはならぬ。
そして毎年二千石の米を出し、飢えた人々に与えよ。
何があってもこの家から半径百里以内に、飢え死にする者があってはならぬ。
また、小作料を一万石以上蓄えてはならぬ。
我が家の土地が境界が見えぬほど広大になり、そこからの収穫が数十万石に上がるとしても、我々には一万石あれば十分だ。
残りは汗水流して働いた小作人に返すのだ。

この升は私の祖父が遺したものだ。
私は生涯ひたすらこの升を眺めながら、ここにぴったり過不足なく収まるような生き方をしようと努力してきた。
限りなき欲望は天地の道理に逆らうものだ。
私利私欲で蓄えた富は腐った財物に過ぎぬ。
腐った財物から出る悪臭は、皆を不幸にするであろう。
お前たちは一万石以上の財を蓄えず、いつ生じるやもしれぬ己の欲望を、この升で量り鎮めなさい。


皆、感動してしまいます。

彼の唱えた家訓は、このドラマ全編を通じて、皆が躓き苦しんできた、にがい思い出に満ち溢れたものだったからです。

いや~、現在自民党の複数派閥の不祥事で連日 不愉快なニュースが報道され続けていますが、こういう言葉・発想は、政治家の人たちには無いんでしょうかね~

さて、そんな夫を感心して見つめる妻、演じるのはコ・ジョンミン。

コ・ジョンミンはドラマにしても映画にしても出演作が多いのですが、私は全くと言ってよいほどすれ違って、彼女の出演作を観ていません。

強いて言えば、役名はありませんが、『名家』と同年に放送されていた 『九尾狐伝 ~愛と哀しみの母~(原題:九尾狐(クミホ) 狐姉伝 20(ヨウヌイジョン)10年)で ちょっと出てた、ヨニ(キム・ユジョン)の恋人チョ・ジョンギュ(イ・テリ)の母親役ですかねぇ。