脚本が途中で迷走? 映画 『失踪2』
T-araのハム・ウンジョンが出てるっていうので、観ました。
サスペンス・スリラー映画
本作の印象は、前項の 『空から降る一億の星』(韓国版 2018年)同様、引き込まれてしまうけど、脚本が途中で迷走してしまった感じです。
たった1日の、登山から宿泊までの間に起こるちょっと可笑しい惨劇が描かれます。
“ちょっと可笑しい” というところでもう変なんですが、とにかく、何が起こるか分からない。
どんどん、状況がおかしくなる。
後から後から、「実は・・・」が出てくる。
かなり悪ノリな脚本によって、誰が誰を殺そうとしているのか、コロコロ変わっていくのです。
ウンジョン見たさにいきなり『2』から観てしまいました。
当然『失踪』1があるわけで、
ジャンルとしては犯罪スリラー映画だそうですが、けっこうスプラッターです。
生きたまま粉砕機にかけられるとか・・・
ホント
人間って怖いと思た(日本語おかしくなってる)。
もう2度と観たくないです。
翻って『失踪2』ですが・・・
そもそも、失踪してないし。
別に流血沙汰というほどの映像もないし。
これが佳作『失踪』の続編だというのは、大きな疑問を感じます。
続編じゃない、と思えば、これはこれで楽しく観られるサスペンス映画でした。
なんといっても久しぶりのウンジョン
演じるソニョンは就職試験の山登りの途中で殺人事件を目撃してしまい、犯人に追われることになって・・・
刑事ソンホンを演じるイ・ウォンジョンと、俳優アジン役のソ・ジュニョン、そしてソニョンの3人が山小屋で一夜を過ごします。
3人にはそれぞれ秘密の目的があって、お互いが邪魔な存在であり、誰かが誰かと組んで残る一人を消し去ろうとして、その組み合わせが変わったり・・・
何か極限下の人間の怖さを感じつつ、どんづまりの状況から繰り広げられる3人の行動に諧謔味も感じたり、と なんか不思議な魅力を醸し出している映画です。
ただ、ソニョンの秘密あたりから、脚本が破綻していきます。
それは “意外性” とかじゃなくて、そこまで作り上げてきたヒューマン・サスペンスの品質が、突然崩れ落ちるようでした。
脚本が迷走したか、そこまでの演出が失敗していた結果なのか、よく分かりませんが、最後に「何なんだよ~」と呆れるようなラストが待っているのです。
ウンジョンが観れたので、まあ楽しめましたが、やっぱりこの映画はアカンでしょう。