絶対泣ける映画 『7番房の奇跡』 | コワれるまで ALLORA

絶対泣ける映画 『7番房の奇跡』

絶対に泣ける映画を見つけました。

号泣必須、笑いと感動がいっぱいです。

製作費は35億ウォン。
広報費と合わせても55億ウォン程度で、損益分岐点が170万人の観客動員数のところ、韓国国内で1,280万人という とてつもない興行成績を叩き出しました。

ファンタジー+コメディ+感動映画 『7番房の奇跡』 (原題:7番房
( ポンバン)
の贈り物 
(ウィ ソンムル)

2014年)。

本作は、無実の罪で死刑宣告を受けて刑務所に収監されてしまった、知的障害のあるイ・ヨング(リョ・スンニョン) と、7番房の仲間たちとの心の触れ合いを描いた映画です。

ヨングの冤罪の設定は、今から50年も前の、1972年9月27日に起きた “春川(チュンチョン)
強姦殺人(カンガンサリン)操作事件” (チョジャクサゴン)を参考にしたようです。

それは 『冬のソナタ』 (原題:冬の(キョウル)恋歌(ヨンガ) 2002年) のロケ地である江原道(カンウォンド)の道庁所在地春川市、( チュンチョン)その行政区域 牛頭洞で(ウドゥドン )起きた、警察トップの子供( オリニ)への強姦殺人事件。
犯人とされた男性は40年間近く服役し、その間有志らが警察の取り調べの矛盾点などを調査した結果、再審で無罪とされたことに世間の注目が集まったそうです。

この映画では、強面の
(こわもて )
リョ・スンニョンが一転ほっこり、知的障害のある父親になりきっていて、その迫真の演技に泣かされます。

また、収監された7番房にいた囚人ら。
ずらり揃った、怪しげなバイプレイヤーぞろいで、これだけでお腹いっぱいです。

彼らは最初 ヨングに対して威圧的でしたが、話が進んでいくとだんだん “愉快な囚人仲間たち” になっていってしまうんです

その変化を引き起こしたのは、ヨングの娘の幼いイ・イェスン。


7番房チームがヨングのために、塀の外からイェスンを潜り込ませて彼と逢わせてあげるのですが、外界に戻すための脱出作戦に失敗して、房に留まるハメになってしまいます

イェスンを演じるのは、幼い頃を子役女優のカル・ソウォンちゃん、成人して弁護士になった時代はパク・シネ。
このイェスンが健気で愛らしくて、たまりませ~ん。

刑務所の房の中に幼女をかくまう、このバレるかバレないかの下りは、ホントに面白いです。

で、バレちゃうんですが、ヨングとイェスンの親子の情愛の深さに触れて、刑務所の課長(チョン・ジニョン) や刑務スタッフらまでが味方になってしまうんですね。

ついには刑務所一丸となって、脱獄作戦までやっちゃう。


とにかく、子役のカル・ソウォンちゃんが泣かせるんです。

この子の切なさには、泣けないわけがないっ

カル・ソウォンちゃんはこの映画で大ブレイク
 『青い海の伝説』 ((プルン パダウィ チョンソル)2016年) では人魚に(インゥオ )なってました。

もちろん、成人後に弁護士となったイェスンを演じたパク・シネにも、ボロクソに泣かされます

パク・シネ、久しぶりで嬉しいです。

このパク・シネと仲間たちの関係性を味わうためには、冒頭部分を改めてもう1回見直さなければなりません。



それにしてもこの映画、本当なら内容的には、不当な冤罪を生む社会悪に対する怒りを持つはずです。

それが何でこんなに泣ける感動がこみ上げるのでしょう。

知的障害者のヨングが徹底的に虐げられる、そんな不快な映画のはずが、何でこんなに胸打たれるのでしょう。

この奇跡のファンタジー映画に出会えて、よかったです。