続 純粋すぎる女 みゆき


みゆきと彼あきらは予定通り、ディナーデートをしてきたみたいだわ。

“で?どうだったの?楽しい時間は過ごせた?”と聞くと・・

彼がみゆきの家に迎えにきてくれたらしく、ドキドキしながらみゆきは彼の到着を待っていたのね。

でもそんな気持ちに悟られないように、平静を装って彼の車に乗り込んだらしいの。

みゆき “おまたせー!!で、今日はどこ行くの?”

 “決めてない・・”

みゆき “そうなの?まぁ、いいけど・・何食べる?”

 “うーん、別にお腹すいてないんだよね・・・とりあえずさ、ドライブする?それでもいいかな?って思って”


みゆきはこの時“え??ドライブ?なんかそれもいいかな音譜海とか行っちゃう!?”なんて思ったらしいけど・・・。この話を聞いたわたくし、たまはちょっと引いたわ。

だって、ディズニーデートを蹴ってディナーデートに変更したこの男。

ディズニーの代わりに美味しいものをご馳走したってバチ当たらないじゃない!!それに“ご飯行こう!”ってそこは自分から誘ったのよ?それなのに、行き場所を決めてないどころか“別にお腹すいてないんだよね・・”って・・・むかっ

なんかみゆき・・舐められてない?


で、結局車は30分ほど走ったらしいんだけど、行き着いた先は某ショッピングモール・・

さすがのみゆきも“え??ここ入るの?別に買い物はないよ・・・”と思ったらしいわ。

そりゃそうよ。なに?ショッピングモールってあせる


疑問を感じたまま、とりあえずは彼について行ったみゆきみたいだけど。中に入ってからまた“どうする?どこにする?”と彼が見始めたのは、フードコートの案内看板だったと。


そんなところに行きたいお店なんかあるかいっ!!


みゆきは“ディナーデート”って喜んでいたのに、連れて行かれた先はフードコートって(`Δ´)!

ほんと可哀想になってきたわ・・。

でも惚れた方の負けなのか、みゆきはそれでもまだどんな場所でも彼と一緒に居られればそれでいい!!って思っていたようね。うーん、そう思うしかなかったのかもしれないわね・・・。なんとなく気づいても受け入れたくないわよね・・。こんな扱いをされる自分が情けないし、自分の中に一瞬よぎる不安は否定したいわよね。


家族連れなどで賑わうフードコートの中、差し出されたソフトドリンクを飲みながら、みゆきは一生懸命話をしたそうよ。それでも今日という日を楽しい一日にしたくて、次に繋げたくて頑張ったのね。


“でね、たまさん!!あたしこんなゲーム始めたんです!!”とおもむろに見せてくれた携帯には新しくインストールしたゲームが・・。

“なに?これ。”と聞いたたま。

“あ、これディナーデートの時、彼が教えてくれたんです!今、ハマっているゲームなんだ!!って。彼このゲームにはまっちゃって、この前は1日中やってしまった!!って笑ってたんです!!1日なんてやりすぎですよね!そんなに面白いならやってみようかな?って思って。オンライン対戦も出来るみたいだから、これでまたつながりができるかな?って”


みゆきちゃーん!!いい加減、気づこうよ!!
……っていうか、本当は分かってるのかもしれないね。

でも、一度は好きになった人だし、今までの関係性もあるし、信じたいのよね。

あたしたちはお互い大切に思っている!って。それが恋愛としての感情じゃなくても友達というカテゴリーの中だとしても“特別”な関係性でいるはず!!って信じたいんだよね?

付き合いも長いしね。色んな思い出だってあるでしょう。今を否定したら今までの思い出も否定するみたいな気分にもなっちゃうものね。

でもね、いい?彼は何て言ってディズニーデート断ったの?

“今、仕事が忙しくなっちゃって1日時間が取れない”って言われたのよね?

そんなに忙しいのに、1日ゲームをしている時間はあるのよ。


“忙しい”はデートを断るための口実だったって事、分かっちゃったよね?

それにディナーデートの時、一度でも“ディズニー行けなくてごめんな!”って言ってくれた?

言うわけ無いわよね。

だって、“忙しい”が口実って事は彼が一番分かっている事だから、極力その話には触れて欲しくないことだもの。

その上、“ご飯食べよう!”と連れて行かれた先がフードコート?


あたしね、色んな子の相談受けてるけど、こんな男はじめてよ!

ちょっと、みゆきを馬鹿にしすぎ!だとあたしは感じたわ。

この男の心の中が分かるじゃない!

みゆき、あなたは女友達としても大切にされてないわよ。同性の友達同士だって、もっと相手のことを思いやれる行動をとらないかしら?

一緒に楽しんだり、美味しいもの食べたりしたいじゃない!ごはん食べに行こうって約束したんだから、“何食べようかな?”“何食べる?”“お腹すいた?”って普通に気遣うわよね。気遣うっていうより、それが当たり前の感情だわ。でも彼はあなたにそんな当たり前の思いやりもない。

ディズニーの約束が出来た時、みゆきは本当に嬉しそうな顔してたわね。ディズニーまでの道中には何を話そうか、何着ていこうか、色んな事想像しながら彼からの連絡を待っていたのよね。でもみゆきの期待はことごとく裏切られた。それでも、埋め合わせの食事に誘ってもらったことで、なんとか崩れそうな気持ちを支えたのよね。
“忙しいなら仕方ない”“ごはん行ければいっか!”ってね。
でも、彼はあなたが思うほど、あなたの事考えてもいないわ。
あなたのために時間もお金も使うのがもったいない!っていうのが彼の本心なんじゃないかしら。


そこに悪気はないと思うわ。それすらも感じてないのよ、彼は。
無意識に近いかもしれないわね。


みゆきが自分で今の現実に気づくのを待っていようと思ったけど、たまはみゆきに一つの宿題を出してみたわ。


“彼から連絡が来るまで一切連絡をしない!!”

ってこと。
きっと彼からは連絡なんて来ないわ。それでもみゆきは彼からの連絡を待ってしまうかもしれないわね。先の見えない辛い時間を過ごすかもしれないわ。

でも寂しい気持ちは時間と共に薄れていくもの。

それと一緒に彼への気持ちも少し冷静になって考えられるんじゃないかしら?

それでもどうしても彼に連絡したい衝動にかられたら、このたまに連絡してくるといいわ!

全力で止めるから!!



1日も早くみゆきが別の未来を夢見られる日が来ることを見守ろう・・。