待っていた
いつも待っていた。
不安な世界から救い出してくれる手を。
もう大丈夫、怖くないよと言って、抱きしめてくれる腕を。
眠りにつくまで、見守ってくれる眼差しを。
はやく、この恐怖が終わりますようにと、何度も、何度も願った。
とても、とても怖かったんだ。
誰にでも過ちはある。
今を見よう、今を生きようと思うようにしていたけれど、
ふとした瞬間、蓋をしていた記憶があふれ出して、
どうにも止めることができず、涙がこぼれた。
数年前は、恐怖や悲しさとともに、憎しみが強くあったが、今はそう感じない。
きっと、少しずつ、ゆるすことができているんだろう。
少しずつ、少しずつ。
誰かが、助けに来てくれたわけじゃない。
だけど、たくさんの人に支えられて、今があるんだろう。
自分の足で立って、人生を歩むことが出来ていることに、幸せを感じる。