キッチンって何するところですか?っていう質問をすると、「何をいまさら!!」と言われますかね。もちろん。キッチンは料理をするところです。食材を保存し、それを取り出し、下ごしらえをし、調理し、盛り付け、食卓に供する。そして、食器を洗い、余り物を片づけ、しまう。単純ですね。
~その「単純」が一人一人違うんですけどね~
でも、それだけですか?よくあるご希望のひとつに「まだ子供が小さいので、対面式にしたい」と言われることがあります。『子供はいつまでも子供じゃないんだよ』という反論は次回に取っといて、そういわれる理由のひとつには、もちろん「子供を見ていたい」ということが大きいかもしれないけど、その裏側には「子供といつも接していたい」という感覚があるようです。それは、対子供だけにとどまらず、家族のコミュニケーションの舞台としてキッチンを位置づけたいようです。
最近のキッチンリフォームでよくあるご要望が「閉鎖的なキッチンの壁を取って明るくしたい」というのものです。しかし、居心地がいいキッチンをつくると、何かしら家族全員がキッチンに集まるようです。また我が家でも、たまにホームパーティをやるんですが、最初はダイニングなどで、食事をされてたお客様もそのうちキッチン回りに椅子を持ち寄って集まってきます。そして、みんながアイランドキッチンを囲んで酔っぱらってます。その時私はほとんど立ったままで、料理をしながら飲んで、話をして、、、としているのですが、目の前で酔っぱらって笑っている友人たちの顔を見てるのって、楽しいですもんね。
そうすると、必然的にオープンキッチンになってきます。リビングやダイニングとキッチンが同じ空間に存在することになるわけです。その時に一番に考えたいのはキッチンの存在感について。キッチンがキッチン然とした姿だと、なんだかキッチンの中で生活しているような感覚になってしまいます。また、換気のことも最前の注意を払っておかないと、いつまでも、焼き魚のにおいが残って、その場にいたくなくなりますよね。これでは、とても「コミュニケーションの場」とはなり得ないでしょう。そこで、いかにキッチンをキッチンっぽく見せないようにするかを考えた結果、出した答えが「レンジフードと冷蔵庫、吊戸棚」この3つがキッチンを決定づける「枢軸」。水洗金具やガスレンジは選択さえ間違わなければ、意外に感じないようです。
吊戸棚をなくすことは簡単だけど、レンジフードと冷蔵庫は現代のキッチンでは必要不可欠なものですよね。だから、まず、冷蔵庫は隠してしまいましょう。レイアウトを考えるか、扉で隠せばいいんです。ちょっとだけ面倒くさいかもしれないけど、それもこれも「コミュニケーション」のためです。この際大目に見てください。でも、放熱には気を付けて。
つぎに、レンジフード、、、これはやっかいです。最近はすごくかっこいいものが出てきてますが、レンジフードのデザインがキッチン全体のデザインに与える影響は非常に大きいのです。いかに存在感のないものを選ぶか(もしくは作ることもできます)が最大のポイントになるでしょう。
私は、人はキッチンに集まるのではないと思います。普段のお母さんが、パーティの時のホストが一番落ち着いている場所、そこが、たまたまキッチンだっただけ。人は人に集まるのではないでしょうか。