魔王とスプリングソナタの合わせをしてきました。


スプリング=春

文字通り「春のソナタ」です。


学生だったころ、この曲はうららかな春の陽気っぽく始まるのに

なぜ第1楽章の2ページ目にして急に暗雲立ち込める暗ーい感じになるんだろうと思っていました。


その答えがなんとなくわかったのは、24歳のとき。

ロンドンで初めて迎える冬は寒くて暗くて寂しくて死にそうで、

ようやく4月頃春のきざしが見えても、

翌日には大雪が降ったり、嵐になったりと、

日本では考えられないぐらい気候の変動が激しいのです。

そしてそれは7月ぐらいまで続きます。


桜が咲いて、桜が散って、若葉になってーーー

という、季節のゆるやかな移り変わりがない…


「そうか!『スプリングソナタ』って、うららかさと不安と激しさを合わせ持っている曲なんだ!」


私が住んでいたのはロンドンで

ベートーベンが住んでいたのはウィーン。

国は違いますが、寒さは似たり寄ったりだと思うので、

彼の「春」という概念は日本人である私のそれとは全く違うであろう、と初めて認識したものです。


今日魔王と弾きながら、そんなことを思い出しました。


でも私は日本の春が好きだなあ。