「北見東急ストアのあしあと」その1 東急ストア高栄店

今回は「北見東急ストアのあしあと」と題して、北海道北見市と網走市に展開したスーパーマーケット「北見東急ストア」の店舗についてスポットを当てたいと思います。

第一弾は北見市高栄西町7丁目に所在した、北見東急ストア高栄店(1973~2003)について。

(写真現在はツルハドラッグ北見高栄店が入店)

この店舗は1973(昭和48)年9月26日にこの地でみどりスーパーを運営していた小野寺子甫氏から事業を買収する形でターミナルストア高栄店として開店しました。

ターミナルストアは1959(昭和34)年から東京急行電鉄株式会社の傘下になっていた株式会社北見バスの子会社、株式会社北見バス興産の運営していたスーパーマーケットで、高栄店は本店に次ぐ2号店でした。

ターミナルストアの名称は1985(昭和60)年にイトーヨーカドー北見店が開店するのに伴い、仕入れ体勢強化を図るため同年2月1日に北見東急ストアに改められます。

(写真ツルハドラッグ北見高栄店屋上)

店舗は高栄団地の傾斜地に立地しているため、正面側の駐車場は数台しか止められず、裏手からは屋上駐車場に入れるようになっており、主な駐車場は2階にあります。

今回の主な参考文献であった北見バス興産の「深める時代へ創立20周年を迎えて」の店舗写真では建物が違っていたため、本の発行された1987(昭和62)年以降に建て替えられたと思われます。

(写真リサイクルショップ創生館)

店舗の向かいには現在、リサイクルショップ創生館があります。ここも元は株式会社高栄スーパーから貸借する形で1986(昭和61)年10月15日に開業したプラザこうえいという店舗でした。

アーチ状の店舗看板は当時と変わっていません。こちらは私の幼少期(2000年～)には創庫生活館北見店というリサイクルショップになっており、いつからか創生館に変わっていました。プラザこうえいとしての閉業年は調査中の段階です。

そして、1998(平成10)年2月に北見バス興産は親会社北見バスの経営不振に伴い北見東急ストアの4店舗を閉鎖。高栄店は採算ベースにあるとして残され、同年4月に株式会社札幌東急ストアと株式会社じょうてつの共同出資による新会社株式会社北見東急ストアに運営が移管し存続しますが、経営悪化は続き2003(平成15)年1月31日で北見東急ストアは全店舗を閉鎖し会社を解散。高栄店も最期を共にし開業から３０年にわずか8ヶ月及ばずその歴史に幕を下ろしました。

閉店後は釧路市に本社を置いていたスーパーマーケットのグリーンキャロット高栄店が開店しましたが、東光ストアのWikipediaによると2003(平成15)年11月30日で閉店したとのこと。わずか10ヶ月ほどの営業だったようです。

その後は2007年頃にコスモハートというテナントが一時期入っていた以外、雑草が生い茂る廃墟となっていました。グリーンキャロットそのものも、2006(平成18)年に倒産し北見市内にあった他の店舗も閉店しています。

10年近く放置されたのち、2014(平成26)年8月21日にツルハドラッグ北見高栄店が開店し現在に至ります。

最後に廃墟となっていた当時の写真が残されているブログがあったのでリンクを貼っておきます。↓

北見で見つけたいいモノ,いいトコ,いい話

このブログは私が小さい頃からファンのブログです。北見市について詳しく毎日更新されています。旧グリーンキャロット時代と現在の建物を比べるとほとんど変わらない居抜き店舗であったことがわかります。