「沼だぞ?!道東アークス」2回目からは、現在ある店舗ごとでの紹介にしたいと思います。

(写真1 イチワ時代の名残があるラルズマート留辺蘂店旧店舗)

イチワは元々1913(大正2)年に北見市北一条西四丁目にて渡辺峯太氏が「◯わ渡辺商店」として創業し、

「合資会社一ワ渡辺商会」1919(大正8)年
「株式会社イチワ渡辺商店」1959(昭和34)年
「株式会社イチワ」1970(昭和45)年

と1995(平成7)年11月にラルズが資本参加するまで、北見地方を代表する地場スーパーとして発展してきていました。

(写真2 2003年に郊外移転したラルズマート留辺蘂店)

そんなイチワ時代を経て、今もある道東アークスのなかでも古参の部類となっている店舗は北見市留辺蘂町に所在する、ラルズマート留辺蘂店です。

現在は国道39号線に面したロードサイド店ですが、2003(平成15)年12月にこの地に移転するまでJR留辺蘂駅に程近い、きごころ商店街にありました。

(写真3 写真中央よりやや左の赤い看板が旧店舗。右奥には旧留辺蘂町役場)

ラルズマート留辺蘂店の旧店舗は、1965(昭和40)年にイチワ留辺蘂店として開店。

その頃、イチワ三代目である渡辺充氏が紅丸商店(現在のヨークベニマル)での修行の後入社し個人経営から法人化して6年と間もないころでした。

それまで40年近く北見市中心部での営業に重きを置いていたイチワとしても遠軽店(1963年開店 1986年閉店)に次ぐ地方出店2号店でした。

(写真3 建物看板左端には◯のイチワロゴの跡が残る)

現在もイチワ時代の系譜を持つ店舗は留辺蘂店の他、ラルズマート高栄店北光店ビッグハウス小泉店(いずれも北見市に所在)がありますがここまではっきりイチワの名残がある店舗もここだけだと思います。

(写真4 ラルズマートのロゴ跡もあり一度で二度美味しい)

店舗建物は敷地いっぱいに建っており、駐車場だったのは写真右の僅かなスペースだけだったのではないでしょうか。

開店時期は東京五輪の直後でモータリゼーションの波が来るくらいの頃でしたが、当時の留辺蘂町ではまだそこまで家庭に車が普及していなかったのでしょう。

(写真5 裏手の搬入口?も小さい)

この店舗は移転の為に2003(平成15)年11月に閉店した後、2006(平成18)年のゼンリンの住宅地図では「レンタルショップまいど」とあり、地元の友人によるとここはレンタルビデオ屋になっていたとのこと。

私の記憶だと、2009年頃には空き物件になっていました。不動産の看板もないので、今も誰かが管理しているのでしょう。

(写真5 現在では北見市留辺蘂総合支所となった旧留辺蘂町役場)

旧店舗の裏手には市役所の支所があり、職員の利用も多かったものと思います。

留辺蘂町は平成の大合併で2006(平成18)年3月5日に近隣と端野町、常呂町とともに北見市と合併。

現在の人口は5000人ほどですが、開店時にはまだ20000人近くが暮らしていた為、それなりの商圏を持っていました。



また、一時期は店舗から200メートル程しか離れていない仲町地区にも留辺蘂店から派生させてイチワ留辺蘂駅前店(1971年開店閉業年不詳)を出店していたようですが、あまり思惑通りにならず僅かな期間で撤退したとのことです。

イチワの4号店にあたる留辺蘂店ですが、イチワはこれの開店後、1971年に留辺蘂駅前店が開店するまで6年連続で新店舗を開業させています。ですが、そのほとんどはラルズになる前に閉店しています。


出典
・新留辺蘂町史




次回は現役では2番目に古い、
ラルズマート高栄店についてにしようと思います。

ではまた~✨

2021.1.24 一部修正投稿
2021.4.11加筆投稿