(トップ画像はイメージです)

 

2月6日午前に札幌圏を襲った『ゲリラ豪雪』の影響で壊滅的な状況に陥っていた札幌圏のJR各線も、懸命の除雪作業の甲斐もあり8日夕から徐々に運転を再開し、12日からは9割程度まで運転本数を回復、そして週明けの14日にはようやく平常運行に戻りそうです。運休によって非常に不便を強いられていた札幌圏の通勤通学客、そして都市間移動の所用・ビジネス客にとってはひと安心といった処ですね。早期開通に尽力された皆様方には改めて敬意を表します。

 

 

さて…今回は久々な純乗り鉄記事として、2月1日から根室本線の新得~釧路の有人10駅で発売を開始した『十勝・釧路の40記念入場券』(40入場券)の収集旅を紹介します。2019年発売の『北の40記念入場券』、そして2020年発売の『北の大地の入場券』は一部クルマを使って買いに行った駅もあるのですが、今回の『十勝・釧路の…』に関しては全てJR利用で各駅を廻り、発売初日の2月1日、2日でそれぞれ5駅廻り、全駅分を収集する事ができました。

その2月1日は平日(火曜日)なのですが…実は私、諸事情により長年勤めた会社を昨年暮れに退職し、いわゆる『セミリタイア』状態(大橋巨泉か!)なので、曜日カンケーなく乗り鉄に出掛けられる状態にあります。

 

そんなワケで、さっそく2月1日から道東方面を目指して乗りに行って参りました。

使用したきっぷは勿論『HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス』(従来当ブログでは『6日間パス』と表記してきたが、JR現場では『LOVEパス』と呼称しているようなので、今後はその呼び方に倣う)です。残念ながら『まん防』のため1月26日を最後に一時発売を停止していますが、再び発売される事はあるのでしょうか…。

尚、何度も言いますが、乗り鉄に行く際はできる限りの感染予防対策を講じております。決して感染拡大を企図しているワケではございませんので、何卒ご了承くださいますようお願い致します(鉄ヲタにはそういう事に対して無頓着な方が少なからずいらっしゃいますが、私は『愛好家』につきヲタではありませんので!!

 

 

 

まずは学園都市線2552Mで札幌駅に出て、11:50発の4005D特急おおぞら5号(キハ261系)で帯広駅を目指す事にします。本当は10:33発の33D特急とかち3号に乗るつもりでしたが、前夜からの降雪の影響で残念ながら運休になってしまったため、プランを練り直すハメに…。

尚、この日の札幌圏は多少ダイヤが乱れており、普通列車のみならず発着する特急列車も軒並み遅延傾向にありました。

 

 

 

LOVEパスは指定席4回まで取得可能ではありますが、敢えて自由席を利用。

この日のおおぞら5号は所定の5両より2両指定席を増結した7両編成。編成表は以下の通り。

①(G)キロ261-1104 ②(指)キハ260-1104 ③(指)キハ260-1307 ④(指)キハ260-1303 ⑤(指)キハ260-1301 ⑥(自)キハ260-1218 ⑦☆(自)キハ261-1218

 

 

 

自由席7号車はガラガラで、札幌からの乗客はせいぜい10人程度という寂しさ。3月ダイヤ改正以降は、閑散期に自由席を減車して基本4両編成(つまり『とかち』と同様の編成)で運転される日もあるとの事で。昨年で誕生60周年を迎えた道内で最も長い歴史を誇る名門特急の凋落振りには心を痛めるばかりです…。

 

 

 

おおぞら5号は所定の11:50から3分程遅れて発車。

早速、車内で駅弁の『北海道産 肉三昧釜めし』(¥1200)を昼食として頂きました。この駅弁、JR北海道車内誌『The JR Hokkaido』1月号(※Web閲覧は最新号のみ可)の『駅弁紀行』コーナーに掲載されていた商品でして、牛、豚、鶏の3種の肉を盛りつけた私のような肉好きにはたまらない駅弁です。特に、炙り豚角煮は絶品!発売箇所には電子レンジが設置されているため、リクエストでチンして頂く事も可能です。

 

 

 

先述の通り札幌10:33発のとかち3号が運休になってしまったため、おおぞら5号は普段通過する新夕張と占冠に停車するという救済措置が行われましたが、新夕張では交換列車の36Dとかち6号が鹿身(ろくしん)事故による遅れのため、9分停車。

 

 

 

山岳地帯を抜け、十勝平野に入ります。遠くに東大雪の山並みを見ながら…。

 

 

 

最初に下車して40入場券を購入する帯広駅1番線には、交換列車遅れなどの影響を引きずったため所定の14:17から約19分延着。

 

 

 

帯広駅からはキハ40に乗り、写真左の2番線停車中のキハ40 1751単行の14:53発2427D(新得→釧路。かつて滝川から直通していた『日本最長運転時間』普通列車のスジ)で幕別駅まで向かいます。この列車はいわゆる『バカ停』で、しばしの休憩中。当駅でほとんどの乗客が入れ替わるため、私が席を確保した時点での他の乗客はナシ…。その後帰宅の高校生や乗り鉄、他所用の一般客が乗り込んできましたが。

右側に停車中のキハ40 1772は、14:40当駅始発の新得行2548D。帯広駅で40同士の並びどころか、40自体も見られなくなっちゃうなんて…えーん

 

 

 

このキハ40 1751は1979(昭和54)年にキハ40 140として誕生。当初は苗穂機関区(現・苗穂運転所)に配置、その後各地を転々とした後1992(平成4)年に旭川運転所にてワンマン化改造され、751に改番、根室本線滝川~釧路のワンマン運転化に伴い釧路運転所(現・釧路運輸車両所)に転属、その後2011(平成23)年に機関などの更新改造を受けて1751に改番されています。

 

 

 

2427Dの発車までまだ時間があるので、一旦改札口を抜け、みどりの窓口で最初の『十勝・釧路の40記念入場券』を購入します(切符の画像は後程)。

 

 

 

そういえばこの日2月1日は、愛国駅と幸福駅で名を馳せた旧国鉄広尾線の営業最終日からまる35年という節目の日…(つまり命日十字架)。帯広駅舎内には幸福駅の駅舎を模した『とかち観光情報センター』があります。思えば、広尾線もキハ40の活躍路線でありました…。

 

 

 

その2月1日発売初日に購入した40入場券。

裏面は2022年度のカレンダーが印刷されており、新得~釧路の有人10駅だと12か月分に足りないため帯広駅と釧路駅は横長サイズとなっています。

 

 

 

2427Dは帯広駅を後にして、お隣札内駅に停車。

当駅は本来短時間しか停車しないのですが、交換列車が遅れているという事で発車時刻が遅れています。当駅でも40入場券が発売されていますが、幕別駅に行った後に寄るつもりでした。

 

 

 

その交換列車が、今乗っているキハ40の後ガマとなるH100(61+60)の訓練運転による試運転列車なのでした…。道東エリアでH100の動いている姿を見たのは初めて。私情と偏見で申し訳ないのですが、40がいなくなったら新得~釧路の根室本線に関しては特急以外乗り鉄には行かなくなるでしょうね…。

結局、7分程遅れて札内駅を発車。40入場券を買いに行く時間あったなぁ…プンプン

 

 

 

下車する幕別駅3番線には所定の15:09から7分程遅れて到着。

尚、当駅でも列車交換があり、4008Dおおぞら8号と交換のため所定では約5分程停車しますが、そのおおぞら8号も遅延しているようです。

 

 

 

ここで一旦下車し、改札口を抜けて40入場券を購入。表はJR北海道色2連の走行シーン、裏面は国鉄一般色同士の幕別駅交換風景の写真。残念ながら1番違いでゾロ目の222を逃してしまいました…ガーン

尚、この時点で交換列車のおおぞら8号はまだ当駅を通過していませんでした。

 

 

 

それならば、再び2427Dに乗り込んで40入場券の発売駅の1つである浦幌駅を目指そうか…とも思ったのですが、16:00に窓口の営業時間が終了してしまうため、16:06の到着時刻に若干間に合わないという事実が判明ガーン結局、諦めて札内駅に戻るという当初のプランで廻る事にしました。

遅れていたおおぞら8号が1番線を通過。2427Dは、10分遅れの15:24頃に釧路へ向けて出発していきました。

 

 

 

結局再び改札口を抜ける事に。

幕別駅の訪問はこの時以来で、列車から完全に途中下車してというのは初めての事でした。

 

 

 

先述の通り、幕別駅からは札内駅に1駅戻る事になりました。

1番線から15:31に発車する池田発新得行2529Dに乗車します。改札案内のプレートは、行先のみならず列車番号と発車時刻まで書かれています。

 

 

 

尚、この2552Dも根室本線内のダイヤ乱れの影響で到着が遅れました。

やってきたのは…タラコことキハ40 1758!JR北海道色の1742を従えた2連です。

1758といえば…昨年、流氷物語号用に釧路に貸し出された1720『道北 流氷の恵み』の返礼として旭川に貸し出された際、たまたま石北本線の東雲駅で送り込み列車に遭遇した事が思い出されます(その時のブログはコチラ)

左側に写っている影は、小学生の撮り鉄クンです。列車待ちの関係上、写り込みは避けられませんでした。ご了承ください。

 

 

 

この1758は、2016年に旭川運転所に貸し出された上で留萌本線留萌~増毛の廃線による臨時列車にも充当され、ファンの注目を浴びたのは記憶に新しいですね。

(旭川~留萌~増毛の臨時列車の増毛側先頭車に充当されたキハ40 1758。2016年11月23日増毛駅にて撮影。当日は激しい雪にも関わらず、予定通り運転された。)

 

 

 

 

 

乗客は2両目のキハ40 1742のほうに集中しており、タラコこと1758に乗っていたのは女子高生2人だけ(池田からと思われる)。幕別駅から当車両に乗ったのは私1人だけでした。

この1758は、126として1979年に新潟鐵工所にて製造(車内銘板はナシ)。新製配置は池田機関区で、老朽化したキハ12形を置き換えて池北線、根室本線、広尾線、士幌線といった十勝エリアを中心に活躍。同機関区の廃止後は釧路に転属(その後は一貫して釧路所属)、その後1992年にワンマン化改造されて758に改番、1990年代末にはキハ40 764『鉄道員(ぽっぽや)号』の影武者として朱色5号に再度原色復帰した事もありました。再びJR北海道色に戻った後、2010年に更新改造を受けて1758に改番、そして777(廃車済)、1749と共にまたまた朱色5号に原色塗装され、今に至っています。

 

 


札内駅は所定の15:40の処、8分程遅れて到着。

たった1駅だけのタラコ乗車、少々勿体ない気もしますが…。今後見鉄はあったとしても、1758に乗るのはコレで最後でしょう…えーん

2枚目には、私と同様に40入場券目当てで下車した同業者が写り込んでいます。尚、先に立ち寄った幕別駅でも同業者が何人か下車して、私以外にも同じコースで札内駅に向かった人もいました。

 

 

 

今回、私自身初めて下車する事になった札内駅で購入した40入場券は、意外にも?帯広駅(購入時点では200枚まで売れていなかった)より番号が大幅に進んでおり、既に245番まで売れていました。列車でなく、クルマで買いに来た人も結構いるんでしょうね。

図柄は、2連とも国鉄一般色(1759&1766)のレアな編成、裏面はタラコ単行という国鉄色のみの組み合わせでした。

 

 

 

札内駅舎。先述した広尾線の終着駅・広尾駅舎(2018年解体)にファサード部の造りが似ていますが、コチラのほうが先に建築されています(当駅が1974年に対し、広尾駅は1977年)。

 

(参考・旧広尾駅舎。広尾線廃線後はバス待合所として利用。2013年撮影。)

 

 

 

札内駅では約1時間程待ち合わせがありましたが、お次は池田駅に向かうべく、新得発釧路行2529D(16:40発)に乗車します。当駅も、改札案内のプレートには列車番号と発車時刻が書かれていました。

 

 

 

約3分程遅れて到着した2529Dは、キハ40 1738の単行です。

時間的な事もあり、帯広から帰宅する高校生が多数乗車していましたが、当駅で下車する乗客も少なからずいたためBOX席を確保する事ができました。

 

 

 

このキハ40 1738は1980(昭和55)年に163として製造、釧路機関区に配置されましたが程なく池田機関区に転属。同機関区の廃止に伴い再び釧路に戻り、その後一貫して道東エリアで活躍している車両。1991(平成3)年に苗穂工場でワンマン化改造を受け738に改番、2008(平成20)年に更新改造を受けて1738に改番されています。

 

 

 

池田駅3番線には所定の17:02より少々遅れて到着。

ライトアップされたワイン城をバックに撮影。この1738の前身・163のかつてのねぐらでもあった池田機関区の施設は2枚目写真の線路の奥側にありましたが、今は跡形もありません。同じく2枚目写真の左側に見える鉄筋5階建ての建物は、かつての鉄道官舎でJR社宅。

 

 

 

比較的混雑していた車内も、池田駅までの間にすっかりガラ空きになりました。

 

 

 

この2529Dは、4007Dおおぞら7号を退避するため17:30まで小休止。尚、私はそのおおぞら7号に乗り換えて釧路へ向かいます。

 

 

 

夕闇に包まれた池田駅。

駅前広場のワイン型噴水も、当然ながら冬囲いされていました。

 

 

 

池田駅の40入場券。

表は国鉄一般色とJR北海道色の池田駅2・3番ホームでの並び、裏面は十勝川橋梁を渡る姿の写真が使われています。

 

 

 

池田駅舎内には、未更新700番台車で唯一『タラコ』塗装され、昨年惜しくもスクラップになってしまった777を模したアルコール消毒液の入ったボックスが設置されていました。駅員手作りなのでしょうが、内装まで再現されており、芸が細かい!

 

 

 

先述の通り、この日の最終目的地の釧路駅へは17:21発の4007D特急おおぞら7号で向かいます。やはり根室本線のダイヤ乱れの影響で、8分程遅れていたため改札も遅れて開始。

 

 

 

遅れていたおおぞら7号が1番線に到着します。所定のキハ283系5両編成です。

私は5号車自由席に乗車。まさか…JR世代のキハ283系が40と運命を共にするとは思いもしませんでしたね…ショボーン

 

 

 

この日のおおぞら7号/12号の編成は下記の通り。

①(指)キハ283-14 ②(G)キロ282-6 ③(指)キハ282-8 ④(自)キハ282-2007 ⑤☆(自)キハ283-20

⑤号車自由席はグレードアップ指定席仕様の座席で、帯広を過ぎたにも関わらず半分程度の席が埋まっており、まずまずの利用率といえましょうか。

 

 

 

終着・釧路駅到着は18:39ですが、やはり遅れを引きずったまま。

このキハ283系独自の装備だった列車位置案内表示も、その後の車両には継承されず…。コレが見られるのもあとわずか。

 

 

 

結局、釧路駅へは7分遅れで到着。私は折返し運転の18:59発4012Dおおぞら12号で札幌に戻るのですが、その出発は所定通り。急いで改札口を抜けて、みどりの窓口で40入場券を購入します。そして駅ナカセブンで夕食の確保も…。

 

 

 

慌ただしく用を済ませ、再び改札口を抜けておおぞら12号に乗車します。既に車内清掃等の折返し準備は終了していました。

 

 

 

帰路も自由席利用ですが、敢えてグレードアップ仕様の⑤号車ではなく、オリジナルの座席を保持した④号車キハ282-2007(中間運転台付車)に乗車しました。やはりこの丹頂モケットこそ、283系らしさを味わうにはもってこいですねニコニコ

 

 

 

先述の通り、釧路駅の40入場券も横長サイズ。

表面は馬主来沼湿原を行く700番台単行、そして国鉄一般色に復刻塗装された1766、裏面は1749などタラコ2種の写真が使われています。

 

 

 

釧路駅は定刻通り18:59に発車。

④号車の乗客は、私を含めて5人程という少なさ…。途中の帯広駅でも2人位しか乗り込みませんでした。

 

 

 

釧路駅ナカセブンで確保した夕食。ハッキリ言ってショボいです。真ん中の包みは肉まん。

 

 

 

途中、新得駅では『快速狩勝 池田』のサボを装着した国鉄一般色のキハ40 1766による3463Dが発車待ち。ご承知の通り、根室本線の東鹿越~上落合(信)の災害による復旧を断念、富良野~上落合(信)の廃線が事実上決定し、もう狩勝峠を越えるキハ40は思い出になってしまいました。今列車が走っている富良野~東鹿越も、この廃線決定で乗り鉄が全国から殺到するんでしょうね…。

 

 

 

やはり、おおぞら12号も例に漏れずダイヤ乱れの影響で遅れて運転。

結局、終着の札幌駅6番線へは所定の22:58から10分程遅れて到着。

 

 

 

定刻通りに到着ならば、23:08発の学園都市線石狩当別行653Mに間に合うのですが、残念ながら接続を取る事は行いません。

仕方なく、後続の23:37発の655Mに乗って帰宅する事に。行先もそうですが、「石狩太美~石狩当別方面の最終列車です」の表示も、3月ダイヤ改正からは駅名改称で『石狩』が取れる事によって変わる事になります。

 

 

 

発車まで時間があるため、一旦駅南口の外に出てみました。

東側に建つ札幌エスタ(かつてはSOGOデパートが入居)は来年夏頃に閉店、再開発ビル建設のため解体される運命にあります。昔むかし子供の頃、札幌に列車で着いたらまずSOGOデパートの7階にあった『レールウェイ’78』という玩具店(店名の通り、当初は鉄道模型がメインだった)に立ち寄り、札幌の街並みを表現したNゲージのレイアウトを見るのが楽しみだった事が思い出されます…。超ベッピンさんだったSOGOのエレベーターガールにも興奮し…照れ

エスタ跡地は巨大なタワーが建つ事になっていますが、そうなるとJRタワーの存在感が薄れるどころか、展望台『タワー38』からの景観的にも邪魔な存在となってしまいますね。

 

 

 

再び改札口を抜けて、最寄り駅まで乗車する学園都市線655Mに乗車。

車両は733系エアポート用B-3103+B-3203編成の6連。つまり、uシート付なので迷わず④号車のサハ733-3203に乗車しました。快速エアポートのuシート料金も4月から¥840に値上げするという暴挙に出たJR北海道には、是非再考をして頂きたいです。せめて時期や混雑度に応じて変動料金にするとか…。席の確保は保証できなくても、こうして普通列車で乗車すれば別料金ナシですからね…。

 

 

 

結局、自宅に着いたのは完全に2月2日に日付が変わった後ガーン

それでも、朝から残り5駅の40入場券収集旅に出ました。2月2日の収集旅の記事はまた後日。

 

つづく