『瀬戸瀬から志布志ゆきの旅』も、いよいよ後半戦に突入しました。
日付が変わって1月3日の行程ですが、サンライズ出雲を岡山で下車後のルートは以下の通り。
岡山→宇野→岡山(伯備線経由)→総社(吉備線経由)→岡山(※ここまで番外編、別途乗車券にて乗車)
岡山(吉備線経由)→総社(伯備線経由)→倉敷→福山→駅家→三次→広島(※瀬戸瀬から志布志ゆき乗車券使用)
瀬戸瀬、志布志と回文駅名を発着するにあたり、そうなると福塩線の『駅家駅』にも立ち寄らねば、というコダワリがあって、そんなワケで福塩線と塩町から先の芸備線をルートに選定したのですが、福塩線は府中以北、つまり非電化区間の運転本数が極端に少なく(特に日中)、乗り継ぎをするにも大きく制約を受ける事になってしまうため、岡山から先は私にとっての未乗区間である宇野線を往復するなど、時間つぶしの番外篇として乗車券のルートから外れた乗り鉄をしてきました。岡山からは津山線や姫新線を経由した乗り継ぎも検討したのですが、津山からの乗り継ぎが不便だったり、またこのルートで駅家駅まで辿り着いたとしても日没後になってしまうため断念しました。
今回は、4日目の前半の行程を紹介しますが、まずはサンライズ出雲の途中から。
目が覚めたら大阪駅でした。岡山まであと約2時間もあるというのに…。
流石に起きるにはまだ早過ぎるのですが、かといってそこからまた眠りに就くのは無理。私は一度目が覚めてしまうと再び寝付くまでかなりの時間を要してしまうのです。仕方ないので、洗面所で顔を洗うなど、早めの身支度をする事にしました。
やっぱりシャワーカード買っておけば良かったかな…。
前夜、東京駅の『駅弁屋 祭』で買っておいた『黒毛和牛すきやき牛肉重』(米沢駅の松川弁当店謹製)を、これまた早い朝食として食べました。本当はこの日の午前1時で消費期限切れなのですが、冬場なので問題ないかな…と。
そういえば、洗面所に行っている間に周囲の下段客は姫路でみんな降りてしまったようで、もぬけの殻でした。
コチラは私の席の上段側ですが、寝具も使われた形跡がないため東京から空席のままだったようです。
元々満席だったハズなのですが、直前にキャンセルが出たのでしょうか?指定席特急券で乗れるから、岡山以遠から乗ってきたという可能性もありますが…。
6:27、岡山駅に到着します。
瀬戸号(左側)と出雲号(右側)が当駅で分割するため、連結部の周辺にはテツ、非テツ問わず多くの乗客らがその様子を見ようと集まってきます。私は跨線橋の階段から見物しました。
瀬戸号が切り離され、6:31に高松へ向けて先発していきました。
私のサンライズ出雲の旅はここまで。
鉄道会社にとっては非効率な夜行列車も、旅人にとっては効率的な乗り物。ムーンライトながらの運転日が減少傾向にあり、185系の引退とともに廃止になるのではと噂されていますが、このサンライズエクスプレスに関しては当面は安泰でしょう。そして、今年のG・W明けから新たな夜行列車として117系改造の『ウエストエクスプレス銀河』が京都~出雲市で走り始めるとの事ですが、この成功によってさらに新たな夜行列車が誕生する事を願ってやみません。
番外ランナー
岡山6:44→茶屋町7:04
宇野線 普通 523M
編成/岡オカ 213系 (C-08編成)クモハ213-8+クハ212-108+(C-11編成)クモハ213-12+クハ212-105☆→茶屋町
ここからしばらく番外篇として、『志布志から瀬戸瀬ゆき』乗車券から外れたルートの乗り鉄が続きます。
まずは宇野線を往復乗車しますが、一旦改札口を抜けて宇野までの乗車券を購入します。
発車時刻が迫っていたため、慌てて飛び乗ったので岡山駅での車両の画像はありません…。ご了承ください。
茶屋町まで乗る児島行523Mは、国鉄最後の新系列車両である212系の4両編成。
先頭のクハ212-105はサハの先頭車改造車。
早朝の列車のため、車内はガラガラ。
本四備讃線の起点駅・茶屋町に到着。
宇野へは直通しないので、当駅で下車して乗り換えます。
この先頭車改造車はオリジナルの先頭車と較べると、どうしてもブサイクに見えてしまいます…。
私を降ろした523Mは児島へ向けて出発していきます。
この最後尾車両であるクモハ213-8は新製日が1987年3月27日と、国鉄としては最も最後に新製された車両だそうで…。
ちゃんと下調べしてこの車両に乗っておけば良かったなと思います。
番外ランナー
茶屋町7:28→宇野7:53
宇野線 普通 1637M
編成/岡オカ 115系D-19編成 クモハ115-1544+モハ114-1192+クハ115-1233☆→宇野
朝晩は岡山~宇野を直通する列車もあるのですが、今回乗車の1637Mは茶屋町始発。
車両は今回の旅2度目となる115系ですが、茶屋町~宇野では113系も含めて朝晩を中心に運用されています。
広島地区からは昨年3月ダイヤ改正で115系が一掃されてしまいましたが、岡山地区に関してはまだ置き換えの話はありません。
このD-19編成は『体質改善30N』と呼ばれる延命工事を受けています。
JR西日本で体質改善工事を受けた115系は転換クロスに改装されているのが特徴です。
乗換列車である3107M快速マリンライナー7号が隣の4番線に到着します。
よく考えたら岡山駅で慌てて523Mに乗り込まず、このマリンライナーで茶屋町へ向かって良かったのかも。
このJR四国所属の5000系電車に乗れば、JR旅客全6社の車両に乗る事になっていたので。
宇野線はコレといって車窓の見どころがないので、風景の画像はあまり撮っておりません。
岡山平野の南縁部を進みます。
常山~八浜で渡る鴨川。
茶屋町から25分で終着駅の宇野に到着。宇野線も私にとっての完乗路線の仲間入りです。
駅自体はシンプルな配線になるなど大幅に造り替えられており、宇高連絡船が発着していた頃の面影はほとんど残っていません。
画面奥側に見えるヤマダ電機が建っているあたりも、かつては側線が多数敷かれていました。
民間フェリーによって運航が続けられていた宇高航路も、昨年末でその歴史に幕を下ろしています。
番外ランナー
宇野7:56→茶屋町8:26
宇野線 普通 1640M
編成/岡オカ 213系C-07編成 クハ212-101+クモハ213-7☆→茶屋町
到着からわずか3分で2番線に停車中の213系普通1640Mで折返します。
改札を抜けなかったため、宇野駅舎の画像はありません。ご了承ください。
1640Mの車内も、やはりガラガラ。往路はクハ車だったので、復路はオリジナルの顔を残したクモハ車のほうに乗車しました。
中吊りポスターの『マナーいきものペディア』のゆる~いイラストが目を引きますね。
『うるサーモン』は、むしろ中国人観光客に多いですが!
再び茶屋町に戻ってきました。
車両は折返し1641Mとして再び宇野へ向かいます。
宇野から岡山へは3112M快速マリンライナー12号が先発しますが、本四を結ぶアクセス列車ゆえに混雑が激しいためパス。
後続の普通526Mに乗る事にしました。
番外ランナー
茶屋町8:38→岡山8:57
宇野線 普通 526M
編成/岡オカ 115系D-24編成 クハ115-326+モハ114-316+クモハ115-323☆→岡山
普通526Mはマリンライナー12号のさらに8分後です。
児島発の526Mが到着。
車両は115系ですが、このD-24編成は古参の300番台車で組成されています。
コチラもそれなりに混雑していましたが、BOX席の窓側を確保する事ができました。
車内の撮影は自粛しましたが、イメージ画像として昨春に岡山→琴平で乗車した同じ300番台のD-27編成の画像を貼っておきます。
300番台車はオリジナルの緑色系の化粧板とセミクロスシートのレイアウトを保持。なので1000番台などと比較してシートピッチと座席幅が狭いという特徴も残されています。私のBOX席では同じく茶屋町から乗車した親子連れと相席となったため、窮屈さを体感する事となりました…。
8:57、多くの乗客を乗せたまま岡山駅7番線に到着。
車両はそのまま折返し9:07発児島行529Mとなります。
番外ランナー
岡山9:04→総社9:23
山陽本線・伯備線 1005M 特急やくも5号
編成/米トウ381系 ①クロ381-141(G)②サハ381-231(指)③モハ380-66(指)④クモハ381-507(自)⑤モハ380-586(自)☆⑥モハ381-86(指)⑦クハ381-113(自)→岡山
岡山からは伯備線経由で吉備線が接続する総社へ向かうのですが、ちょうど良いタイミングで普通列車がないため敢えて特急利用。
この381系も近い将来、新型車両に置き換えが計画されており、そうなると国鉄型特急電車は営業路線から完全に消滅する事となります。
やくも用381系の側面の行先表示はLED化されていますが、この7号車だけは幕式が残されていました。
基本編成が4両のやくもですが、この日の5号は年末年始という事もあり3両増結の7両で運転されていました。
画像は指定席7号車の車内ですが、端っこの車両だからてっきり自由席だと思い込んで席を取ってました。
7号車のクハ381-113は元々くろしお用として誕生した車両の生き残りで、やくも用の大幅なリニューアルをされていないため天井が製造当初の形態を残しています。
。
宇野から伯備線経由での総社ゆき乗車券も岡山駅であらかじめ購入していましたが、やくもの自由席特急券を買い忘れたため車掌から購入しました。その際、自由席車両が中間の4・5号車という事を知らされ、席を移動する事に。
そんなワケで5号車に移動したのですが、ガラ空きなので席の確保に困る事はありませんでした。
床置き冷房装置のダクトが張り出してくるため、車両の中間部にはご覧のような1人掛け席が存在します。
横は大きな荷物を置くのに丁度良いスペース。
倉敷から伯備線に入りますが、岡山からの乗車時間はわずか19分で総社駅に到着。
760円の自由席特急料金は勿体ないですが、仕方ないか…。
引退までの間に、是非とも381系やくもの全区間乗車をしておきたいです。
番外ランナー
総社9:30→岡山10:08
吉備線 普通 740D
編成/岡オカ キハ47 3001+キハ47 2002+キハ47 2001+キハ47 99☆→岡山
総社から吉備線に乗るのですが、『瀬戸瀬から志布志ゆき』乗車券のルート上にも吉備線が入っています。
だったらわざわざ特急料金まで出して総社まで出る必要ないんじゃないか?と思われるでしょうが、近い将来のLRT化がほぼ決まり、現行の気動車による運転スタイルから大きく変わってしまう吉備線に乗りに行くのも最初で最後と思われるので、片道だけでなく往復で乗っておきたかったのです。
総社駅の吉備線ホームは切り取り式の0番線。
740Dはキハ47(40)の2連が所定ですが、沿線にある寺社への初詣輸送のため、4連に増結されています。
740Dも総社駅で岡山への乗車券を購入した上で乗車しています。不正乗車は一切行っておりません!!
4連中3両はロングシート改造車で、先頭のキハ47 99のみがセミクロスを維持した車内。
総社からの大半の乗客は1・2両目に集中し、先頭車はわずか数名しかいなかったため余裕でBOX席を確保できました。
岡山まで先頭車の車内は終始ガラガラのままでした。
吉備線は、のどかな田園風景と住宅街が混在した車窓風景が展開。
(足守駅の手前付近)
備中高松駅を出た処で見える最上稲荷(さいじょういなり)の大鳥居。
良く見ると、参道は初詣に向かう車列で渋滞しています…。
総社から38分で、終着の岡山駅10番線に到着。吉備線も私にとっての完乗路線の仲間入りです。
車両はそのまま折返し10:17発の741Dとなります。
番外篇があまりにも長くなりましたが、次の列車からようやく『瀬戸瀬から志布志行きの旅』ルートの再開となります。
瀬戸瀬から志布志ゆきの旅・第12ランナー
岡山10:17→総社10:58
吉備線 普通 741D
編成/740Dと同じ(キハ47 99☆)
岡山からまた吉備線で総社へ戻りますが、車両はそのまま折返し運転となるので、740Dと同じBOX席の進行方向向きに席を替えて乗車します。岡山からは初詣へ向かうと思われる乗客が多数乗車し、私のBOX席にも若い女性2人組が乗ってきました。
741Dは立席が出る程の混雑で岡山を発車。
大安寺でキハ40・47形4連の742Dと交換します。
大安寺~備前一宮で笹ケ瀬川を渡ります。
あの『桃太郎』でドンブラコ…ドンブラコ…と桃が流れてくる川のモデルとされているそうで。
この他にも沿線には桃太郎ゆかりの史跡が点在するため、吉備線の愛称が『桃太郎線』になったとの事。
吉備線は沿線に寺社が数多く点在します。
備前一宮は吉備津彦神社、次の吉備津は吉備津神社のそれぞれ最寄駅です。
最上稲荷の大鳥居が見えてくると、備中高松駅に到着します。
相変わらず、大鳥居の先は渋滞中。
車内には初詣へのJR利用を呼び掛けるポスターが掲出されていました。
その備中高松では744Dと交換。コチラはキハ40と47の4連でした。
足守駅の手前で渡る足守川。
備中高松までの間に初詣客らが大量に下車したため、終着駅に近付いた車内はすっかりガラガラになりました。
10:58、終着・総社駅に到着。吉備線の旅が終わりました。
瀬戸瀬から志布志ゆきの旅・第13ランナー
総社11:03→倉敷11:14
伯備線 普通 850M
編成/岡オカ 115系D-16編成 クハ115-1220☆+モハ114-1155+クモハ115-1541
総社からはわずか5分の接続で、伯備線の115系に乗って倉敷へ出ます。
新見から来たこの850Mは大変な混雑で、どうせ2駅しか乗らないので座るのを諦めました。
私は最後尾のクハ車に乗車。
わずか11分で、伯備線の起点である倉敷駅5番線ホームに到着。左側に0キロポストが写っているのがお解り頂けるでしょうか?
当駅でも多くの乗降がありました。列車は山陽本線に入り、岡山より先の和気まで直通します。
瀬戸瀬から志布志ゆきの旅・第14ランナー
倉敷11:27→福山12:10
山陽本線 普通 1727M
編成/岡オカ 113系B-13編成 クハ111-2113+モハ113-2081+モハ112-2081+クハ111-2014☆→福山
倉敷からは山陽本線で、福塩線が接続する福山へ西進します。
乗り継ぎ時間が13分しかないので、改札口を抜けて駅舎の写真を撮るのは断念しました。
コチラは山陽本線の1番線ホームの駅名標。
倉敷はその名の通り蔵のマチなので、それに因んで駅のホームや自販機コーナーの壁面には斜め格子状のナマコ壁のデザインがあしらわれています。
今回乗車する和気発糸崎行1727Mは113系(体質改善N40改造車)の4連。同系に乗車するのは初めてです。
それにしても、末期色…もとい真黄色だと車両系列が余計わかりづらいです。
オリジナルの湘南色だと113系はVカット、115系はUカットとそれぞれ前面の塗分けが異なってましたから。
この列車も混雑していましたが、何とかドア横のBOX席(転換クロスの片側固定)を確保しました。
西阿知~新倉敷で渡る高梁川。
岡山県最後の駅である笠岡を出ると、笠岡の港が見えてきます。
画像右側の平地はもともと海でしたが、笠岡湾干拓地として陸地化されています。
列車は広島県(福山市)に入ります。
工業都市・福山を象徴するJFEスチールの西日本製鉄所(旧・日本鋼管系)が見えてきました。
12:10、福山駅に到着します。
当駅で福塩線に乗り換えますが、以降の行程は次回に紹介します。