民主党の「最大のセールスポイント」、あるいは「唯一の拠り所」が、行政刷新会議、いわゆる事業仕分けである。
第三段が終了し、「スーパー堤防・スーパー無駄遣い」など、興味深い話も飛び出したが、トータルで見れば「期待したほどは削れなかった」という意見が大勢のようだ(-ω-)
ところで、自民党が民主党に対し、
『国会版・事業仕分け』
なるものを提案しているのを、御存知だろうか?
(今回のブログは、東京新聞の11/1の朝刊を参考にしています)
【「事業仕分け」ですら独占事業w】
与党のやることなすことを批判するのが野党の務めだが、仕分けに対する批判はゆるい(・ω・)
理由は、これが「国民的に人気が高い」ために、ヘタに批判すると自分らが批判されてしまうことと・・・
実際問題、反対する理由がほとんどない点が言えるだろう。
しかし、事業仕分けは政府主導、すなわち「民主党主導」である。
他党の議員も「仕分け人」になってはいるが、今のところ「民主と友好的な政党」に限られている。
つまり、今のところ、この事業仕分けというオイシイ仕事は、
「民主党の独占事業」
にされてしまっている、とも言える。野党としてはくやしいだろう( ´,_ゝ`)
そこで、僕は過去に、野党に「仕分けの仕事をよこせ! と提案すべき」と主張した。
自民党やみんなの党は、ある程度、民主党に迎合するリスクを冒すとしても、「我々も仕分けに真摯に協力するから、参加させろ」と要求すればいい、と。
これは、民主党の政策を追認・評価する事にもなるが、やりようによっては「民主の仕分けを食う」こともできる。
何より、この事業仕分けは、政変が起ころうとも継続すべきだから、「仕分け会議そのもの」を政争の具にすべきではない、という願いを込めて、僕はそう書いたのだ。
【国会版・事業仕分け】
・・・などと思っていたら、自民党が「国会でも事業仕分けをすべき」と提案し始めているという(東京新聞より)。
もともと国会には、「決算行政監視委員会」という、読んで字のごとくの会議が、年に数回開かれていた。
これを毎週・定例化し、各省に勧告していこう、というのが自民の提案だ。
要するに、やるべきことは、事業仕分けとほぼ一緒である。
【内部監査から、外部監査へ】
これが実現した場合、どうなるか?
現在は、「与党の政策を、与党が仕分け」している。
例えればこれは「内部監査」であり、そういう意味では公正さに疑問符のつくシステムでもある。
これを国会、すなわち野党まで交えて行う場合、「外部監査」の意味合いが強くなる。
現在の仕分けでは、「与党にとっては都合のいいムダ遣いは温存されるかも」という疑念を払拭はできない。
だが、外部監査にすれば、その心配もなく、公平・公正に仕分けができる。
【懸念される「政争化」】
・・・とはいえ、この「外部監査」は、いい事ばかりとは言えまい。
野党の仕事は、「与党の間違いを指摘する」といった、生やさしいものではない。
「与党をぶちのめし、自分がとって代わる」のが、野党の使命、というか宿命だからだ。
つまり、この外部監査は「有罪ありきの強制捜査」と同じような熱をはらむ可能性が高いと言えよう。
前田検事と一緒、ムリヤリにでも「都合のいい結論=与党潰し」を招きかねない。
つまり、これが結局「政争の具」とされてしまうならば、こんな機能をつけても「野党の発言力強化」にしか繋がらないワケだ('A`)
もともと野党は、あのテこのテで、与党を批判しているのだから。その「一手段」に使われるだけなら、バカバカしい。
【内部監査ゆえの「重み」】
せっかくなので、内部監査、つまり現在おこなわれている事業仕分けのメリットも語っておきたい。
たとえば、今回、野党から批判されたのは、「ジョブカードの廃止」だ。
これは、与党の仕分け人が「廃止」を決定した政策だが・・・
そもそも菅政権が「重要政策」に位置付けていたものだ。
内閣の決定を、身内がダメ出し。この構図が「迷走だ!」と批判を浴びたのである。
・・・しかし、僕はこの批判は、的外れに思う(・ω・)
仕分けとは、この「迷走」にこそ意味・本質があるのだから。
一度は「OK!」とした予算案だが、あとでよくよく見直したら、ミスが見つかった・・・
とするならば、これは堂々と、早めに是正すべきであろう。
最初から「ミスなんかない、あったら困る」などと言って「自己反省」をしない政権の方が危険ではないか?
こんな例えはどうだろうか?
「社員のキャバクラの領収書を、社長がOK出したけど、経理課のおつぼね様が見逃さず、ダメ出しをした」みたいな(’ω’)
社員とは官僚であり、社長とは国会(というか与党、絞れば菅さん)であり、経理のおばちゃんはレンホーさん、ということだww
そもそも「政争の懸念」がある以上、仮に与党が野党に「ダメ出し勧告」をされたとしても、ハイわかりました、と是正するだろうか?
そう考えれば、むしろ「身内からのツッコミ」のほうが、「行政刷新」には有効と言えはしまいか(野党に騒がれるよりは、という話であるが)。
【紆余曲折の「外部監査」】
実はこの「国会版・事業仕分け」は、野党時代の民主党が提案し、自民政権に受け入れられなかったものだ(このときは「行政監視院」という名目だった)。
それを、自民党は野党になったら提案してくるのだから、ちょっと都合のいい気もする(℃_,゚ *)
なお、この自民の提案を、民主党はいまのところ、受け入れる姿勢ではない。
上記のような懸念を考えれば当然ではあるし・・・やはり「独占事業」を奪われれば、唯一の売り物にキズがつきかねないからだろう。
【面白くなければ、ショーとして成立はしない】
しかし、野党時代に提案していた以上、民主党は受け入れるべきであろう。
仕分けを「政治ショーだ!」と批判する野党や識者もいるが、この批判はズレている。
事業仕分けは、「開かれた姿勢」があり、「国民にとって関心が高い」からこそ、「ショーとして通用した」に過ぎない。
面白いものは面白い、ただそれだけの話だ。
通常の国会審議だって、公開されてるし、NHKなどでは中継だってしているが、誰も見ないではないか?w
あれは「国民にとって、ショーとして通用するほど面白いものではない」からなのだ(-ω-)
・・・という前提を踏まえて、この「国会版・事業仕分け」を、どう捉えるか。
この会議もオープンなもので、かつ国民の関心が高いものになれば、それは「中身の濃い、正当」なものになるだろう。
野党も、いい加減な事は言えず、イチャモンもつけられない。真面目にやらざるを得ない。
それに、国民の関心が薄くなればなるほど、この「仕分け勧告」そのものが、重みを失っていく(これは現在の仕分けにも言えることだが)。
つまり、国民の関心が高い限り、大幅に「政争の具化」される心配はなく、逆に関心が低ければ「政争の具と化しても大きな障害にはならない」のではないか。
【それでも・・・やるべし!】
・・・ということも、踏まえてw
僕が、「やるべし」という理由は、3つある。
■仕分けはまだまだ、やりたりないから。
事業仕分けは、すでに何度か行われたが、まだまだムダ削減の底は見えない。
もっともっとやれば、もっともっとムダは削れる。ならば、人員は多いほうがいい。
与野党が同時にやることで、「行政のムダを削る」という行為そのものは、今以上に正当化されるだろうし。
■仕分けを、一般的な業務として定着させるべきだから
今のところは、野党が「仕分けをやめろ」とまでは言っていない。
しかし、今後の流れ次第で「仕分け業務そのものが間違い」などと言い出されると、困る。
これは、「どの党が政権をとってもやるべきこと」である。政権交代のたびに「仕分けそのもの」が廃止や混乱するような事があってはならない。
しかし、「国会版」が出来れば、仕分けは「与党の、一部の人間のショー」ではなく、「国会議員としての責務の1つ」として定着するのではないか。
■国民の関心が国会に向くから
国会内で「仕分けショー」が行われれば、国民は自然と「国会そのもの」へも、関心が向くのではないか。
これは少々、希望的観測すぎるかもしれないが・・・w
それに・・・民主党が野党に転落しても、かつて自分らの求めたものが、そこに残されているのなら、悪くない話ではないか。
国会内で、野党議員のレンホーさんが「民主党は二番目でもいいんです、事業廃止!」とか言って、開き直ってガンガン仕分けするのもケッコウな話(´ω`)
仕分けはガンガンやるべし!! 批判があるなら、増やしても改善してもいいし!
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