　初夏を迎えて過ごしやすい日々となりました。暑からず寒からず、一年で一番快適な時期かもしれません。晴れた今日の千歳市の最高気温は平年を３．４℃上回る２２．７℃で、７月中旬並みです。

　日課の散歩も気持ちよくできます。散歩道の野の花はタンポポ、クサノオウ、ハルザキヤマガラシといった黄色から白い色が中心になってきた印象です。

まず目につくのはフランスギクでしょうか。ヨーロッパ原産で、園芸用として入ってきたものが野生化したものです。群生している場合が多く目立ちます。

セイヨウノコギリソウも咲いてきました。葉の形がノコギリの歯に似ています。これも名前が示すようにヨーロッパ原産です。葉に薬効があるそうです。

マツヨイセンノウも初夏の花です。「待宵」で夕方に花開きます。これもヨーロッパ原産です。この草を水に浸して揉むと泡が出るので「シャボンソウ」とも言いますが、私は試したことはありません。

シロツメクサ、クローバーですね。牧草やはちみつを採るのに利用されています。外国から送られたガラス器の箱に詰め物として使われていたことが名前の由来。ムラサキ色の花は「ムラサキツメクサ」です。

ハルジオンも咲いていました。これは北アメリカ原産。もとはこれも園芸種です。

大変小さい花を咲かせているのは「ノハラツメクサ」でしょう。ヨーロッパ原産です。

名前は「野原の爪草」の意味で、葉の形を鳥の爪に見たててつけられたそうです。

　野の花ではありませんが白い花をたくさんつけた木がありました。「ニセアカシヤ」です。北アメリカ原産の落葉樹で、花は食べられるそうです。日本に輸入された明治のころは、この木をアカシアと呼んでいて、後から本来のアカシア（ネムノキ科アカシア属）の仲間が輸入され、区別するためにニセアカシアと呼ぶようになったそうです。偽物扱いは可哀そうです。

　生育がきわめて早く、痩せ地でも育つために、開拓地にまず最初に植えられた木で材質は硬く、枕木、杭、坑木、木クギなどの材料に使われるほか、薪炭材としても用いられていたといい、北海道には縁の深い木です。散歩道のあちこちにあります。

こう見てくるとみんな外来の植物です。荒れ地や生育条件の良くない土地で生き延びるためにはたくましくないといけないようです。

我が世の春を謳歌していたタンポポの花はほとんど終わりました。「つわものどもの夢の跡」と言った風情です。

初夏の白い野の花