フランケンワイン

フランケン地方は、ドイツのフランクフルトの東側に位置する丘陵地。フランケンワインが注がれたグラスを透過した天井のランプの明かりの色がテーブルクロスに映る。室内は暖かいとはいえ、体の芯まで冷えた体には、フランケンワインの白い雫がはじめは冷たく感じられる。そのうちにジャガイモを使ったドイツ料理をはじめボリュームのある料理でお腹が膨れてくるころには、逆に体の芯から暖かさが蘇ってくる。

ローテンブルク

十分に充たされたお腹と暖まった体で感じるローテンブルクの外気はひんやりとして気持ちがいい。時間が遅いせいか観光客の姿はない。日用品などを売るお店が1件だけ開いていたので、冷やかしで覗いてみる。そしてまた外にでて石畳の道の上を歩いてみると自分がドイツのローテンブルクという街を歩いているのか不思議な気持ちがする。

ローテンブルクのホテル

旅行代理店に足を運ぶまで全く知らなかった場所。なぜここに来ることを決めたのだろうか。まったくの気分次第だった。その時から1ヶ月ほど経った今、私は実際にローテンブルクの街に立っている。道行く人は誰も知らない。そして私が死ぬまでにまたローテンブルクという街に来る可能性はあまりないとだろう。いま私が目にする光景、感じる空気や香り、雰囲気はもう後にも先にもこれっきりなんだと思うと、今という時を忘れないように体に刻ま込まないといけないような気がしてくる。

ローテンブルクのホテル

ホテルに帰ると古く趣のあるロビーから階段をあがり部屋に戻る。室内は暖房があまり効いていないせいか寒く感じる。時計をみると店を出てからだいぶ時間が経っていたようだ。ちょうど覚めてきたころらしい。バスタブにお湯を張ってゆったりと体を暖めてきょうは寝ることにしよう。異国の地で、明日にはこの地を離れる一晩だけの宿で過ごす時間はまさに一期一会の世界のようだ。