一念三千④ 法華経に依って成仏の原理を示される | kitani1のブログ

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 此等の十界一つ一つに、また、十界を具えているとすることが十界互倶である。


例えば、病気で苦しんだ事により、治療法を学べば、地獄界の声聞界と考える。異性をすきになり、相手されないことを苦しめば、餓鬼界の地獄界となる。また、同じように異性を好きになっても、努力して自分の人格を磨こうとすれば、餓鬼界の縁覚界となる。同じ境涯・縁でも常に同じ境涯に陥るとは限らない。


 そして、地獄界の衆生も餓鬼界の衆生も、他の九界と同じように仏界が具わっていると法華経では説かれる。それまで決して成仏しないと言われていた声聞・縁覚界の衆生も成仏できるとされた。また、それまで女性は歴劫修行の末、男と生まれて成仏するとされていたが女性の成仏、さらには即身成仏の可能性を示した。


 けれど、仏界は簡単には出現しない。ただ、全ての境涯は縁によって出現している。仏界を出現させる縁を示したものが法華経と言えるかもしれない。