昨日 無事に 舞台『牡丹灯籠』の千穐楽を迎えることができました。
ご来場いただきましたお客様に改めて御礼申し上げます。

ホントにあっという間で、幻のようなお祭りのような。

今回の舞台では、始めて経験するようなことがたくさんありましたが、最後は
あ〜、もっとやりたかったなぁ、
と いう気持ちのまま終われたので  それはそれでとてもよかったんじゃないかと思っております。

牡丹灯籠の伴造を演じさせてもらいましたが、
実は 私の父の当たり役の一つでございました。

ご宗家からこのお仕事をいただいた時は まさに背筋に水滴が滴るような心持ちでした。
僕が伴造をやるなんて 思ってもみませんでしたから。
しかし、
"これは やるしかないだろう…"
と この因縁がプンプン臭う機会を逃すわけにはいきませんでした。
円朝 原作の牡丹灯籠ではありますが、今回は宗家の脚色と演出ということなので、それが救いというか逃げ道にもなれた気がします。
おかげで、
いままでにないアンテナがにょきにょき伸びてきて夢中に舞台に立つことができました。
江戸の人たちが持っていた 洒落や粋 というもの
それがなんなのか どんな空気なのか
もともと興味がありましたが、体現しながらさらに面白味を発見できました。

楽屋がですね、おそらく かつて父もここでメイクしてたんであろう1人部屋を用意してもらえまして…。
そこかしこに感慨深いものが漂ってたんですよ。

作品自体 もちろん中身をもっと詰めて、さらに濃密な内容にしたい欲望もどんどん湧いてきましたが、
楽しみながらこの座組みならではのパフォーマンスができたと思っております。

怪談ということなのでね、
もし親父がオバケで観に来て、枕元で何を言うのか想像するだけでそれこそゾッと致しますが。
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