V・プレミアリーグ女子 2011-2012 第3週2日目結果
■ デンソー(4勝1敗) 3(23-25、25-19、25-20、25-14)1 NEC(5敗)
※デンソーのスタメン=WS石井-MB井上奈-S熊谷-WSデラクルス-MB矢野-S鈴木、L江口
※NECのスタメン=MB杉山-S松浦麻-WS内田-MB内藤-OP松浦寛-WSモルナル、L井野
※戦評
デンソーは1セット目序盤に6連続得点でNECレッドロケッツを突き放し,
先に20点に乗せるも,チームの得点源であるデラクルスにいい形でボールを繋げれず
苦しい展開になり,1つのミスをきっかけに落としてしまう。
しかし2セット目から,井上(奈)や矢野のセンター攻撃主体に切り替た事が
しかし2セット目から,井上(奈)や矢野のセンター攻撃主体に切り替た事が
チームをリズムに乗せるきっかけになる。
足が動きボールを拾うようになると相乗効果でサーブが走りだし,
いい形でデラクルスがスパイクを打てる有利な展開になり,このセットを奪い返す。
2セット目で掴んだ流れを3・4セットは相手に渡さず
2セット目で掴んだ流れを3・4セットは相手に渡さず
自分達のリズムでバレーを展開し,終始リードし勝利に結びつけた。
敗れたNECは,杉山やモルナールを軸に攻め1セット目を奪い勢いに乗るかと思われたが,
敗れたNECは,杉山やモルナールを軸に攻め1セット目を奪い勢いに乗るかと思われたが,
2セット目中盤以降にデンソーのサーブに苦しめられ攻撃が単調になってしまったのが残念だった
※つぶやき・・・
今回は、データで比較してみたいと思います。
アタック決定率=デンソー:46.7%、NEC:31.1%
デンソーは個人ではドミニカ出身のデラクスルがチーム半分くらい打ってますが、
26/62=41.9%と、打数が多いのに、それなりの高い決定率を残しています。
そりゃ~さ~最高到達330センチだものね~。対角の石井が11/29=37.9%、
OPの鈴木が6/12=50%、MBの矢野が8/10=80%、井上奈が11/18=61.1%と
OPと両MBの決定率が50%以上残せているのは素晴らしいですね~
対するNECはアテネ・北京の五輪経験のあるMB杉山を活かせるかどうか。
活かせれば非常に強いですが、決定率が7/16=43.8%と高いような低いような・・・。
対角の内藤も日本代表経験がある選手ですが、8/18=44.4%です。
打数が多いWS陣ですが、内田が6/31=19.4%、
セルビア代表のモルナルが6/26=23.1%と振るわず苦しい展開でした。
ブロック決定本数=デンソー:9、NEC:13
平均身長では大きな差が無いように感じますが、NECはスタメンのうち4人が180センチ以上、
デンソーは両MBとデラクスル以外が小さな選手で構成されています。
そのためブロックではデンソーが非常に不利ですね。
デンソーは井上奈が5、デラクスルが2、桜井が1、石井が1という状況。
NECは杉山が4、内藤が7の他に、ワンポイントで出場の張選手が2と止めてますね~。
ブロック効果という意味ではデンソーの矢野、NECの両MBは高いと思います。
サーブ効果率=デンソー:18.9%、NEC:17.0%
両チームに差は有りません。
デンソーはデラクルスが強烈なジャンプサーブを打ちます。
効果率が35.7%と1/3以上の確率で相手のレセプションを崩しています。
矢野が27.3%と変化のあるサーブも利いています。
サーブに定評があったNECですが、今シーズンは微妙です。
セッターの松浦・内田あたりは、かなりデンソーの守備陣を崩していますが・・・。
サーブレシーブ成功率=デンソー:55.7%、NEC:51.2%
サーブ効果率の割りに差が開いている印象。
NECはOP、両WS、Lの4名でのレセプションですが、
60%以上の成功率を残しているのはモルナール選手だけです。
対するデンソーも60%以上の成功率は鈴木だけでした。
ミスによる失点=デンソー:21、NEC:14
数字に表れるミスと数字に表れないミスがあります。
今回は数字に表れるミスを拾っていきます。
デンソーの方がミスを1.5倍しています。アタックミスが8、サーブミスが10など。
NECはスパイクミス4、サーブミス5などです。
ミスが多いのに勝っているデンソーはレセプションが返れば、
両MBとOPを中心に攻撃を絡ませ、崩れればデラクルスに持っていく展開。
NECは両MBの攻撃パターンは多いですし、ブロックも高い。
しかし、崩れた際に決めきる大砲だったりエースが居ない状況です。
そのためNECの方が精度の高さを要求されます。
精度の高いバレーを展開すると、物凄い強さを発揮できます。
今回のリーグでは、ここまで勝てていないのは、精度を上げる事が出来ていないから。
でも、NECは昨年の日本代表に選手を出していないのですから、
セルビアのモルナール選手以外は、詰めた練習を出来たはずなのに~・・・という印象です
■ 豊田車体(2勝3敗) 3(25-18、25-21、25-20)0 JT(3勝2敗)
※豊田車体のスタメン=MB平松-OP山田-WS竹田-MBギブマイヤー-S藤田-WSサナ、L梶原
※JTのスタメン=WS位田-MB石川-OP谷口-WS吉澤-MB加藤-S竹下、L臼井
※戦評
地元でで2連勝を飾りたいJTと一つでも多く白星をあげたいトヨタ車体の試合は
ギブマイヤーや竹田のスパイクでリズムをつかんだトヨタ車体が第1セットをものにした。
第2セット、JTが吉澤のスパイクで同点に追いつき、一進一退の攻防となるが、
第2セット、JTが吉澤のスパイクで同点に追いつき、一進一退の攻防となるが、
最後はトヨタ車体の平松が決め、大手をかける。
あとのなくなったJTは、3セット目途中、ブラコチェヴィッチを投入し、
あとのなくなったJTは、3セット目途中、ブラコチェヴィッチを投入し、
強烈なスパイクで巻き返しをはかるが、トヨタ車体の勢いは止まらず、ストレートで勝利した
■ 久光製薬(3勝2敗) 3(25-11、20-25、25-11、25-18)1 岡山(3勝2敗)
※久光のスタメン=MB岩坂-OP新鍋-WS石田-MB平井-S古藤-WSフォフィーニャ、L座安
※岡山のスタメン=WS福田-MB山口-OP森-WS川畑-MB関-S宮下、L丸山
※戦評
第1セットは久光製薬が、第2セットは岡山シーガルズが取ってむかえた第3セット、
久光製薬は、相手ミスにも助けられ、8連続ポイントと、序盤にリードを広げると、
その後も石田や新鍋の強烈なスパイクで得点を重ねた。
大差で第3セットを奪った久光製薬は一気に流れを引き寄せた。
対する岡山は、ベテランセッター岡野を投入するなど、流れを引き戻そうとしたが、
久光製薬はリベロ座安の好レシーブ、平井、岩坂両センターの高いブロックなど、
それぞれが自分の役割をきちんと果たし、勝利を手にした
■ 東レ(4勝1敗) 3(25-21、23-25、25-8、25-10)1 パイオニア(1勝4敗)
※東レのスタメン=S中道-WS高田-MB荒木-OPフリール-WS木村-MB宮田、L濱口
※パイオニアのスタメン=WS持丸-MB香野-OP浅津-WS今野-MB森谷-S冨永、L吉田
※戦評
東レは木村・荒木の安定した攻撃を支えているチームの底力を感じる場面がいくつもあった。
中道・高田の懸命なレシーブや繋ぎのプレーは、データには現れない大きな得点源であった。
試合後のインタビューで木村は「まだまだムラがある」と話し、
劣勢の場面での切り替えが今後の課題と掲げた。
東レは第2セットを奪われた直後の第3セット、選手の気持ちの切り替えが素晴らしかった。
東レは第2セットを奪われた直後の第3セット、選手の気持ちの切り替えが素晴らしかった。
不調のフリールに代わり先発した迫田は、フロント・バックから切れのいいアタックを決め、
気持ちを前面に出したガッツポーズも印象的だった。
一方のパイオニアレッドウィングスは序盤、サーブレシーブを崩される中、
一方のパイオニアレッドウィングスは序盤、サーブレシーブを崩される中、
冨永の強気なトス回しから繰り出される速攻や、オポジットの浅津のブロックを利用した攻撃など、
各選手が持ち味を出して東レに走らせない展開を見せた。
しかし、第3セットに目を覚ましたかのような東レの勢いを止めきれず、
メンバーを多用して攻勢するものの、攻撃が後手に回ってしまう展開から抜け出すことができなかった